SES事業が堅調!スタートアップでありながら豊富な案件受注が可能な背景とは?
APクラスタ株式会社は保険代理店向けの自社ソリューションと、代表が培ってきた人脈・信頼をベースにしたシステムエンジニアリングサービスを主軸に事業展開を行う企業だ。大手企業が運営する業務システム開発に特化した順調なSES事業の傍らで、自社製パッケージのベンダになることを目指しており、現在一般消費者向けのWebサービス開発に取り組んでいる。そのため、SES事業で経営基盤を堅固にしながらも自社開発に注力する、実力あるエンジニアの強化が急務となっているのだ。新たなフェーズに突入する同社の中核となり、プロジェクトをリードする人材を広く求めている。
同社の設立は2017年6月のため、設立間もないITベンチャー企業だと言える。しかし、創業者であり代表取締役の井上良介氏は、実のところ以前にも起業して10年間に渡り経営を行ってきた人物なのだ。井上氏は工学系の大学院を卒業後、電機メーカーが展開しているグループのシステム会社で営業として勤務した。しかし、大きな組織ゆえの社内調整やサービス提案に際してのベンダ上の制限等に、徐々に不満を感じるようになったという。
「お客様のために頑張りたいのに、それができない」というジレンマを解消するには、自ら起業するのが最善だ。そう考えた井上氏は、2007年にサーバやネットワーク構築を手がけるインフラに特化した会社を設立。前職で培ってきた豊富な経験と人脈を活かし、会社は順調な成長を続けるが、設立から10年目という節目に会社売却を決意。次なる挑戦のため再スタートを切るべく新たに設立したのが、APクラスタ株式会社なのだ。
数名の社員と保険代理店ソリューションに関しては、前社から引き継いだ部分となる。このような過去の積み上げが背景にあるので、スタートアップでありながらも既に十分な経験と実績、豊富な取引先と案件という確固たる基盤を持っているのだ。これは、他のスタートアップでは持ち得ない同社ならではの強みだろう。
2007年に前身となる会社を立ち上げ、10年目に売却。再スタートとしてAPクラスタを立ち上げたのだ。
自社サービス第一弾は少年スポーツチームの運営効率化ツール『チーサポ』!収益化へ向けて増強中
井上氏はエンジニア1人1人の成長の先に会社の成長があるという考えのもと、経営を行ってきた。そのため、目先の利益ではない将来を見据えての案件を受注し、エンジニアの希望と成長を考慮したアサインを心がけているという。
また、前社では「定性的な評価が不満」というエンジニアの声を吸い上げ、外部の人事コンサルタントを入れた徹底的な制度改革を行った。その結果、目標設定と評価と給与が連携する「明瞭かつ建設的な説明が可能な給与体系」の整備につながり、社員の満足度が向上したという。この人事制度は同社にも引き継がれており、今後も時流や会社規模に合わせて継続的にブラッシュアップしていくという。社員の思いを取り入れて形にした人事制度が整うITベンチャー企業は、珍しいのではないだろうか。
そして、今後見据えるのは一般消費者向けのWebサービスの本格展開だ。新規事業について井上氏に詳しく聞いた。
「直近で取り組んでいるのは、地域の少年スポーツチームの情報共有ツール 『チーサポ』です。私は息子のサッカーチームでコーチを務めているのですが、出欠確認や会計等、指導以外の付随雑務がとても多いんです。効率よくチーム運営するためのツールはないか探してみたのですが、あまりなかったんですよね。それならば当社でやろうと思ったのが最初のきっかけでした」(井上氏)
『チーサポ』は、PC、スマホ、携帯電話等デバイスを問わずに、チームメンバー間で簡単に情報を共有することができるコミュニケーションツールだ。現在はスケジュール共有と、出欠連絡、メンバーへのメッセージ配信、メンバー一覧表示という4つの機能のみだが、今後は多彩な機能を実装してユーザー数を増やしていきたいと言う。
「例えば、登録チーム間で試合を組むマッチング機能であったり、ECサイトと連携させての賞品手配機能であったり、試合写真の販売であったりと、マネタイズの余地は大いにあると考えています。私はエンジニアではないので、ビジネスアイディアを具現化してくれるスキルを強く求めています!」と、新たな人材への期待を語ってくれた。
入社直後の新規事業への取り組み方としては、SES業務に従事しながら、月一度の帰社日に皆で集って自社サービス開発を行うというスタイルになる。言い換えれば、SESという経営基盤があるだけにベンチャーキャピタル等から資金調達を必要とせず、何のしがらみもなくサービス開発にチャレンジできる環境だといえる。
エンジニアにとっては、自身の経験とスキルを活かしながらも新たな技術やサービスづくりへ挑戦できるというやりがいを感じられるだろう。
自身の成長と会社の拡大を同時に実感できる貴重なフェーズ
前章までの通り、今後は自社サービス展開へ舵を切ろうという同社だが、直近はSESで客先常駐することとなる。そうなると、自社との関係性や帰属意識が気になるところだがその点はどうなのだろうか?
「どうしたって現場では緊張感を持つことが多いと思います。なので、月に一度の帰社日はできるだけ楽しくリラックスして過ごしてもらいたいと思っています。帰社日には、現場ではできない勉強会や新サービスに向けての話し合い等を行いますが、極力ピリピリ感が出ないように心がけています」と、井上氏。
新サービスにおける井上氏の本心としては急いで進めていきたいところだが、社員に心理的にも体力的にも負担をかけないよう、期限を設定せず緩やかな進行を大事にしているという。
「現場が“緊張”ならば当社内は”弛緩”の場として、メリハリをつけながらやってもらえればと思いますね」(井上氏)
こうした気配りもあってか、帰社日を嫌がるエンジニアはおらず、わいわいと盛り上がって話が尽きないという。
「中途入社も多いので経験や個性はバラバラですが、SESで稼働しながらも”いずれは自社サービスを世に出していくんだ”というゴールイメージを共有しているせいか、まとまりがありますね」(井上氏)
SESに関しては豊富な人脈と前職の時からの太いパイプによって、エンジニアのキャリアを活かす案件が豊富にあり、アサインには自信があると井上氏は言う。
各人のキャリアを活かしたSES業務と並行して自社サービス立ち上げや組織作りへも積極的に関わっていける同社では、自身が会社を創るという「手触り感」を味わえる。事業領域を拡大し成長スピードを加速していく中にあり、個人の成長と会社の成長がリンクするという貴重な経験ができるだろう。まだまだ少数規模で創業期というフェーズだからこそ生まれる面白さを、存分に味わってほしい。
APクラスタ 株式会社の社員の声

20代前半
2019年04月入社

30代後半
2019年07月入社

30代後半
2017年07月入社