196カ国のユーザーが利用する、日本製品の玄関サイト
海外の日本ファン向けに、国内オークションサイトの落札代行やショッピングサイトでの購買代行サービスなどを手がけている、株式会社FROMJAPAN。創業14期目を迎え、海外の日本ファンの間に着実に地歩を築いている。
“クールジャパン”の代名詞といえるアニメやコミック、キャラクターなどのグッズをはじめ、ブランドバッグ、腕時計、ファッション、雑貨、家電製品、タレントグッズなど、外国人に人気のある日本製品は数多い。海外の人がこういったモノを日本のオークションサイトやショッピングサイトで買おうとしても、日本語がわからなかったり、そもそも海外配送に対応していないサイトが大半で、外国人が会員登録できないという実情がある。反対に、日本のECサイトにとっても、海外居住者に商品を届けるには大きな障壁がある。そこで、海外居住者と国内のECサイトを仲介する形でスムーズに購入・販売できる環境を提供しているのが、FROM JAPANなのだ。
創業者で代表取締役の久野智弘氏は、学生時代からバックパッカーとして40カ国ほどを旅した。ニューヨークやフロリダで暮らしたこともあるという。「現地の友人に、よく日本のモノを買うのを手伝ってほしいと頼まれたのです。海外の人が日本のECサイトでモノを手軽に買うのは、事実上不可能であることがわかりました。ならば、これを可能にするサービスを手がければ喜ばれるのではないかと考えついたのです」と久野氏は創業の経緯を説明する。
久野氏1人でサービスを立ち上げた当初は、「何もかも自分がやらなければならなかったので大変だった」と述懐する。まだ信用がない中でも、ポツポツ現れたユーザーに対して誠実に対応し、その評判は口コミで広まっていった。広告などはほとんど打っていなかったという。そして順調に右肩上がりの成長を続け、英語、中国語、フランス語、スペイン語をそれぞれ母国語とする外国人バイリンガルを雇用し、今日ではユーザーは196カ国にまで広がっている。アクセス数は現在、月間約300万PVという規模だ。
「目下、海外のECサイトにも幅を広げ、ここ1カ所で世界中のモノが手に入れられるサイトを目指して開発計画を練っているところです。それとともに、今後、欧米にも拠点を置いて、日本を介さず外国間でも同様のサービスを提供できる体制を構築し、真にグローバルなサービスに発展させようという構想もあります。エンジニアにとっては、簡単ではありませんがやりがいに溢れる仕事を用意しています」と久野氏は呼びかける。
学生時代に海外を渡り歩いた時の経験から同社を設立
世界屈指の品揃えを検索するエンジンなどシステムはすべて自社開発
FROM JAPANの購買代行サービスの強みは、まずは品物のカバレッジの広さ。オークションサイトは「ヤフオク!」、ショッピングサイトは「amazon」「楽天市場」をはじめとした国内有数のECサイトで売られている全商品が対象となっている。
「間違いなく世界屈指の品揃えだと思います」と久野氏は言う。同社では、独自に検索エンジンを開発。ユーザーがチェックを入れた上記サイトをクロールし、目当ての商品を探し出してくる。「検索スピードは早いので、ユーザーにストレスを感じさせることはないと思います」とのこと。
さらに、一連の業務をシステム化。これにより、手数料の安さと1週間程度で品物が届くというスピードを実現している。「このことも、FROM JAPANの強みだと思います」と久野氏。これらのシステム化に基づく当該サービスは、ほかにない独自のものだ。このほか、梱包を厳重にする、反対に送料を抑えるために軽量梱包にするオプションサービスや、会員ポイントサービスの導入など、キメ細かいサービスもウリだ。英語、中国語、フランス語、スペイン語、ロシア語をそれぞれ母国語とするネイティブを雇用しているのも、言葉使いのニュアンスを大切にした、キメ細やかで丁寧な対応をするためだ。「これにより、業務の品質を担保して信頼に繋げたいと考えています」(久野氏)
一方、海外にニーズがあることがわかっていても、どう取り込めばいいかわからない国内ECサイト向けに、販売支援のシステム連携サービスも行っている。「日本のECサイトにとっては、機会損失を招いていました。このサービスならば、バナーを貼るだけで機会損失を一掃できる簡便さが売りです」と久野氏は言う。日本への関心度が世界中でますます高まっていくことは間違いない。高品質で、“Cool”“Kawaii”と人気を集めている日本製品を海外に広めやすくするFROM JAPANの社会的貢献度は、非常に高いといえるだろう。
同社の事業の社会的貢献度は、日本製品を広めることももちろんだが、それ以上に「日本のこの商品が欲しいけれども買えない。でもどうしても手に入れたい」という、熱くて、純粋で、切実な想いの実現に世界規模で寄与していることにほかならない。だからこそ、その商品がリーズナブルに、スピーディーに、そしてセキュアに届いた時のユーザーの笑顔がありありと浮かび、その喜びが手に取るようにわかるのだ。
「そんなことも当社での仕事の大きな魅力であり、仕事のモチベーションに直結していると思います。世界のどこかにいる誰かの大きな助けに確実になっているという実感が持てるのです」と久野氏は力説する。
自分の力を120%発揮できる自由な企業風土
全従業員数が190名ほどの同社。BGMが流れるオフィスは自由な雰囲気だという。
それは、久野氏の人柄やマネジメント方針に由来している。
「常に『何かいいアイデアがあったらどんどん出して』と促しています。サービスを常に改善していこうという空気があるので、前向きで明るい雰囲気だと思いますね」と久野氏。
なお、同社には約30名ほどのエンジニアが在籍している。PHPのアプリケーション開発フレームワークの上級者や、技術セミナーで講師を務めるエンジニアなど高いレベルの人材がそろい切磋琢磨しているのだ。
また、同社のシステムは、基本的に全て自社開発。
所属しているエンジニアは、それぞれがプロフェッショナルとして高いレベルで切磋琢磨している。
そんな同社が求める人材について、久野氏は次のように言う。「ECにおける海外マーケットはまさに“ブルーオーシャン”です。システムもマーケティングも、まだまだやりたいこと、試したいことが山ほどあります。その起点となるのは、あなたのアイデアです。当社の事業の意義に共感し、会社を一緒に大きくしていきたいという方にぜひ来ていただきたいです。今後、海外に拠点を出していくこともあり、グローバルに仕事をしたいという人にも最適ではないかと思います」
技術力と国際性という強力な軸を備えた同社の今後の発展が楽しみだ。
株式会社 FROM JAPANの社員の声

20代前半
2017年03月入社

20代後半
2006年03月入社
留学生なら、だれもが国...続きを読む

30代前半
2015年08月入社