ビットキャッシュ株式会社

ビットキャッシュ株式会社は、インターネット上での決済に使えるプリペイド式電子マネーサービス『BitCash』を提供する会社だ。

『BitCash』はプリペイド式の電子マネーで、クレジットカード番号などの個人情報をインターネット上に流すことなく匿名での支払いが可能だ。1997年に提供が開始され、現在（2012年1月）は大手ソーシャルゲームサイト運営会社をはじめ5,600社が導入している。
ユーザーの規模は、オプションの特典会員数が60万人、決済件数は月間約100万件となっている。

『BitCash』は、誰でも購入できる「ST」と成人限定の「EX」の2種が販売されている。
オンラインゲームのアイテム購入や月額会費などの支払いに使用されることが多い「ST」は、クレジットカードを持つことができない未就業の若年層でも全国主要コンビニエンスストアで購入し手軽に使用できるが、プリペイド式かつサイト上で残高・利用履歴の管理が可能なため、保護者の管理が行き届きやすい。

一方の「EX」の購入には年齢認証が必要で、未成年への販売が禁止されているコンテンツを未成年が購入することを防ぐ。消費契約法によって無効とされる取引の発生を未然に防げるため、販売する側の加盟店にとってのメリットも大きいという。

このような年齢認証ができる電子マネーを提供しているのはビットキャッシュ社のみ。それが競合サービスとの大きな差別要素である。

また、『BitCash』は高いセキュリティを確保していることも特徴だ。

『BitCash』を購入する際にクレジット決済を利用する場合、また、オプションの会員サービスを利用する場合を除けば、インターネット上で個人情報を入力する必要は一切ない。

さらに、年々急増する海外からのサイバーアタックに耐えるための策として、個人の『BitCash』管理には16文字のひらがなを組み合わせたIDを使用。世界の中でのひらがな使用人口は少ないため不正利用のリスクは低減される。

さらに、サーバーで管理する電子マネーは、コンビニなど実店舗における導入・運用面でもメリットがある。特に『BitCash』は、ひらがなIDと管理番号のみで管理するため、カードリーダーなどの機材は不要。クレジットカードと違いネット回線だけで運用できるため、データ確認のための専用回線手数料などのコストがかからない。

少額決済に最適な電子マネーは、ソーシャルゲーム、動画・楽曲ダウンロードなど様々な用途での利用が可能だ。スマートフォンの普及やソーシャルゲーム市場の規模拡大などを背景に、『BitCash』もさらなるユーザー増が見込まれる。

同社においては、今後もさらに安全性を追求し、ネット上でコンテンツを提供する企業を中心に加盟店拡大を推し進める計画だ。それに伴い、新メンバーの採用にも力を入れている。

「弊社が提供するサービスは金融サービスです。ミスやサービスがストップすることは許されません。安心、安全なインフラをしっかり整備することが我々の価値です。そのような弊社の仕事では、各自が自分で考えて行動し周囲のメンバーと共有したり、社会に提案したりしながら事業を進めていく姿勢が必要です。自分で仕事を見つけ、楽しみを見出せる人材には、当社は非常に良い環境だと思います」（管理部 部長・池田氏）

会社設立から15年が経過した現在、組織は整備され各部門のミッションは明確化されているが、ベンチャー企業らしい風通しの良さは失われていない。自分の役割を果たした上で、プラスαの挑戦をする姿勢に対してはしっかりと評価する。その分、各自に対して自立した姿勢が求められる。

同社で働く社員は約40名。大きな会社で小さい仕事をするよりも、小さな会社で大きな仕事をする方が魅力的だというマインドを持つ人材が集まる。同社には、その想いが共有できる人材には働きやすい環境がある。

ワンフロアで顔をみながら仕事ができるアットホームで自由な雰囲気の社内。年齢層が近いため社員同士の仲は良く、船上クルージングやダーツ大会などのイベントなど、オフタイムでの交流も活発に行われている。福利厚生面では、住宅補助や語学学習など、好きなことに使える月4万円のカフェテリアプランなども用意されている。

金融分野のビジネスは法律による規制があり海外進出が難しいが、同社は近い将来に向けて海外展開も視野に入れている。既成概念に捉われない発想で、新たな価値の創造に取り組める。それがビットキャッシュという会社の魅力である。