有限会社ハビタス

有限会社ハビタスは2002年に設立されたWeb制作会社だ。

代表取締役である森氏は、Webコンテンツ企画制作会社を経て、「unitcopula」（のちの有限会社コプラ）を設立。哲学的な視点を取り入れた独特の企画提案で、大手不動産会社や放送局といった多くのWeb構築に携わってきたという。
その後、新しいコンテンツ制作集団を作りたいとの思いからcopulaを退職し、同社を設立。

同社は7名という少数精鋭ながら、「週刊誌AERA」のオフィシャルサイトや「ジャパンタイムズ」関連誌読者のためのコミュニティサイトである「The Japan Times PLUS」、川崎市市民ミュージアムオフィシャルサイト、ジャパンエフエムネットワークのポータルサイトである「JFN ONLINE」など、大手クライアントのパートナーとして数多くのサイト構築を行っている。

現在の主事業は、Web制作事業だ。サイトのコンサルティング、コンテンツ・デザイン・Flash制作、システム開発、その後の運用サポートまで、Web構築に関わるすべての業務をトータルで手がけている。

「ハビタスはお客様のWebに関する要望に広く応えるために設立した会社。」と語るのは代表取締役の森氏。
「以前は、Web制作会社はデザインさえできれば問題ありませんでした。しかし、Webサイトがより高度化するにつれ、デザインだけではなく、システム開発やWebマーケティング、運用までが求められるようになりました。その流れの中で設立したのがハビタスです。特に、Webサイトは作った後の運用が非常に重要ですから、作るだけでなく、その運用のサポートをしっかり行うことに重点を置いています」

同社のもう一つの特徴は、営業担当を置かず、ディレクターやエンジニアが直接クライアントに対応する点だ。

Web制作会社は技術の高度化とともに、業務が細分化され、営業が取ってきた案件を、エンジニアやWebデザイナーが黙々と作るという形が一般的になりつつある。
もちろん大量のWebページを発注する場合など、そういった方法をとることで、短期間に低料金でサイトを構築することは可能だが、逆にクライアントの細かい要望にこたえることは難しい。
同社の場合、クライアントのもとにプログラマやデザイナーが直接行って話をするスタイルを貫いており、細かい要望や意見に対しても、柔軟に対応することが可能なのだ。

このようにクライアントと真摯に向き合い、運用面までサポートを行う姿勢は高い評価を得ており、企業からの紹介を通した案件が絶えない。

今まで、着実に多くのクライアントからの支持を集め、成長してきた同社。

同社で働く魅力について、ディレクターの松下氏はこう語る。
「まだ小さい会社ですが、幸いなことに大手のお客様と直接お仕事ができる環境があり、その点は一番の魅力だと思います。そういったお客様の『パートナー』として認めていただき仕事をするのは、非常に緊張感がありますし、また刺激的です。あとは、今までいた会社との比較だと、デザイナーやエンジニアなどの制作側は営業がとってきた案件をひたすら作業するだけという、『工場』のような体制でした。ですが、ハビタスの場合、制作の人間がお客様のもとに直接伺い、お客様が何を求めているのかヒアリングをするところから仕事が始まります。もちろん、今後はこのやりかたも少し変えていかなくてはならないですが、制作の人間とお客様の距離が近いという体制は残していきたいですね。」

もちろん、責任と裁量が与えられる分、同社で働くためにはビジネスマンとしての高い意識も求められる。

同社が社員に求めるものとは「自立」と「自律」。
「弊社のカルチャーは基本的に自由ですね（笑）。だから残業をしなきゃいけないという風土もありませんが、お客様あっての仕事なので、遅くなってしまうことももちろんあります。ですから、そういったことも踏まえて、自分自身で仕事の量はコントロールすることは必要ですね。ただ、一番重要なのは、デザイナーであれ、エンジニアであれ、自分自身の仕事だけではなく、「クライアントのために何ができるか？」を大局的に考えて仕事をするということでしょうか」

こういった、「自由と責任」の両方を社員に与えるというカルチャーは制度面にも表れており、たとえば賞与制度も、利益分配方式をとっている。社員が一丸となって仕事をし、利益が出た分は社員に還元するという考え方が基本だ。

今後も、コンサルティングから運用まで幅広く行っていくことに変わりはないが、あわせて、自社で提供できるサービスラインナップを固め、より強みを打ち出していきたいという。

また、将来的には、自社で培った技術力やデザインの経験を、業界のために提供し、Web業界全体の盛り上げに寄与していけるような存在になることが目標だそうだ。

クライアントの要望に真摯に耳を傾け、それを実現するための真のパートナーとなることは、想像以上に大変であることは確かだ。
しかし、クライアントに近い位置で価値提供をしていきたいという人、また主体的に仕事に取り組み自分自身の実力を上げていきたいという人はぜひチャレンジしてほしい。

同社にはそういった思いに応えられる環境があるだろう。