ちゅらデータ株式会社

多様な最先端テクノロジーを駆使したデータ利活用提案で企業の課題解決をサポートする、ちゅらデータ株式会社。2017年の創業以来、データの受託分析を中心に急速に事業を拡大し、現在ではデータ分析やAI実装に向けたデータ基盤構築、BI構築、AIコンサルティング、分析データと紐付くシステムやアプリケーション開発まで、あらゆるデータ利活用ニーズにワンストップで対応できる体制を確立している。三人からスタートした社員数は既に100人を超え、売上高も毎年大きく伸ばしている（2025年5月現在）。

累計で数百社を超える顧客の9割は、首都圏や関西圏等に本社を置く大手企業であり、そのうち多くはプライム上場企業等のナショナルクライアント。経営の意思決定はもちろん、業務効率化、マーケティング、リスク管理に至るまで、戦略的なデータ利活用提案を求める声は年々高まっており、同社のクライアントも、航空、金融、EC、広告、人材サービス、自動車や精密機器等に代表される製造業等、業種を問わず拡大している。

創業以来の短い期間でこれほどの実績を残せた顕著な理由として、多様な領域のスペシャリストを揃えている点が挙げられる。データ分析を行うデータサイエンティスト、データパイプライン構築や分析基盤構築を担うデータエンジニアを軸に、データコンサルタント、機械学習エンジニア、BIエンジニア、システムエンジニア、Webアプリケーションエンジニア…。社員の9割以上を占めるエンジニアの職種名を挙げるだけでも、同社が確立している専門領域の広さが伝わるだろう。

広さとともに“速さ”も見逃せない要素だ。同社の親会社であるDATUM STUDIO株式会社はAWS、GCP、Snowflakeといった主要クラウドサービスやデータプラットフォームと早くからパートナー契約を結んでおり、日々更新される最新機能をリアルタイムで共有できる。この最先端の技術を、腕に覚えのあるエンジニア達がすぐさま消化して実装。こうしたデータ業界最速レベルの対応力、そしてスペシャリスト同士の掛け算でしか生まれない高度な課題解決力こそが、同社の際立った強みと言える。商品のブランド力強化、マーケティング最適化、自動運転技術の開発、生産現場の暗黙知の可視化を通じた生産ラインの無人化・高度化等、課題解決に向けたアプローチは多種多様だが、共通のゴールは売上拡大に寄与し、顧客のビジネスの進化をサポートすること。この創業時から掲げるミッションは、今後も変わることはない。

同社の創業者であり、現在もCEOを務める真嘉比愛氏に、起業に込めた思いを聞いた。
「沖縄に“最高に面白い仕事”を創りたい！という思いの下、当社を立ち上げました。私が考える“面白い仕事”とは、稼げること、最先端領域に関われること、面白い仲間と切磋琢磨できる環境、この3要素を兼ね備えた仕事です。稼ぐためには単価の高い、難易度の高い先端案件が必須だけど、チャレンジングな人材が揃えばコンスタントに結果を出せる…、そう考えれば、創業時からこの3要素を重視してきた理由がお分かりいただけるでしょう」

事実、沖縄を代表する企業である電力会社を意識して設定したという同社の給与水準は、社内では新人～若手と位置付けられるジュニアグレードの社員でも450万～600万円、高い専門性を有するシニアグレードのエンジニアでは1,000万円プレーヤーも続出する等、東京や大阪の同業他社にも引けを取らないレベルだ。

2番目の要素については、時代の追い風もあった。創業した2017年は、機械学習やディープラーニングといったAI技術が注目され、世界的なマネジメント誌で「データサイエンティストは21世紀で最もセクシーな職業」と謳われる等、データ分析への期待感が一気に高まった時期。当時、沖縄でデータ分析を本格的に手掛ける企業はほとんどなく、先駆者としてのアドバンテージは大きかった。やがて生成AIの登場を機に爆発的にニーズが広がり、今日に至る。

何より重要なのは3番目、“人”の要素だ。「社員それぞれが誇りを持って仕事を楽しめる場であること。それが、当社の理想です」と真嘉比氏。この理想の実現に向けて、同社では採用時に求める人材像を「クレイジーな人材」と定義し、実際の募集情報でも創業時から一貫して使用している。結果、自らがワクワクできることを大事にしている人、常識にとらわれずに本質的な課題解決に取り組めるメンバーが集まり、同社の今がある。

「Appleの有名なCMの中に、常識の枠を超えたクレイジーな人こそが世の中を変革していくのだというメッセージがあり、当社でもそういう人を採用したいという思いで、クレイジーという言葉を使っています」（真嘉比氏）。
なお「クレイジー」は、採用の枠を超えて同社のカルチャーを象徴するワードともなっていて、社員の“クレイジーな行動”を讃える「Be Crazy Award」を毎年実施。クライアントの当初構想を覆してゼロから構築した技術スキームといった「真面目にクレイジー」なものから、入社式でゲームキャラのコスプレ、のようなライトなものまで、ノミネートシートには毎回ユニークなクレイジーネタが並び、社員全員で楽しく審査している。

“クレイジーな人材”が持つ能力を最大限に発揮できる環境を、いかに整備するか。そのための仕組みづくりにもひときわ力を注いでいる。
例えばアサイン公募。プロジェクト発足時やフェーズ転換期のプレーヤー補充に際して行われる社内公募制度で、年齢やキャリアに関係なく応募できる。求められるスキルや要件について明示した上で全社員に公開されるが、要求水準に満たなくても意欲次第で採用されるケースも少なくないという。

「ギルド」や「島」もユニークだ。同社には○○部、△△課といった部署がなく、したがって代表以外には上司も存在しない、いわゆる“なべぶた型”組織。その代表もサイエンティスト兼PMとしてプロジェクトに参加し、直接の指示を出すこともある。「ギルド」も「島」も、こうした自由闊達な組織にありがちなコミュニケーション不足を予防する場づくり施策の一例。ギルドは専門領域ごとに分かれたグループで、勉強会を通じたスキルアップのほか、技術相談窓口としても機能している。一方で、島は職種やキャリアに関係なく参加できる自由な雑談の場、というイメージ。このほかチャットツールにも雑談や趣味のチャンネルが豊富にある等、社員個々が心地のいい居場所を選べる環境が確立している。

福利厚生施策も手厚く、個性的。社員のうち沖縄在住者は約60%。4割近くが東京等の県外在住、つまりフルリモート勤務の社員だ。こうした社員が気軽に出社できるよう、移動に要する経費が月10万円まで認められている。これを活用して毎月出社する人もいれば、年に数回だけという人も。仕事内容も勤務形態も、会社の仕組みをどう生かすかは、完全に自由裁量だ。

「最先端のテーマと自由に向き合える環境に惹かれ、データ利活用領域の精鋭エンジニア達が創業当初から続々と当社にジョインしています。テックカンファレンスや学会発表の常連、AWS関連等の専門書の著者、Snowflakeの表彰式に4年連続で参加…。新卒・中途を問わず、こうした有能なエンジニアに憧れて当社を志望する人も多いですよ。私自身もそういう若者でした」（真嘉比氏）。

今後は、初の自社プロダクトとしてリリースしたAI文章校正ツール『ちゅらいと』の活用、近くブレークが予想されるAIエージェントの実装等、新たなテーマにも取り組んでいく方針だが、中長期的な展望は未定だという。
「データ利活用の世界は変化が速すぎて不確定要素が多く、正直やってみなければ分からない。だからこそ面白い！と思うのです」（真嘉比氏）。
読めない未来を、見に行く挑戦。“クレイジー”を自任するあなたには、うってつけの場ではないだろうか。