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株式会社クオンテックス

  • IT/Web・通信・インターネット系

営業力と採用力でHR事業を拡大。さらなる飛躍に向け自社内開発や自社製パッケージの開発・販売にも注力中

自社サービス製品あり
カジュアル面談歓迎

企業について

株式会社クオンテックスは2013年12月、大阪市で創業し、ITエンジニアに特化したHR事業を中心に事業を拡大してきたテクノロジー企業だ。2020年には東京進出を果たし、現在は大阪本社と東京支社の他に、名古屋オフィス、福岡オフィス等の全国8都市に拠点を構え、総勢約170名で事業を展開している。

中核事業であるHR事業では、技術者派遣を中心にITエンジニアの人材ソリューションを提供している。基幹システムの老朽化、メインフレーム担い手の高齢化、指数関数的に増大する情報量、先端IT人材の不足等、システム開発業界の課題に対し、顧客のニーズに最適なソリューションを提供することで貢献し続けてきた。

同社の強みは、採用力だ。設立から4年目に正社員の技術者20名を採用して以降、7年間で150名にまで増員している。人数だけではなく、WEBアプリやスマホアプリ、組み込み制御等のソフトウェアはもちろん、AWS等のクラウドを含むインフラ領域まで幅広い人材を揃える。

その採用力を支えるのは、案件を獲得する営業力だ。代表取締役・加藤泰彦氏が語る。
「採用力は営業力に紐付きます。案件の数だけではなく、商流の浅さも重要です。創業から3年間は外部パートナーだけで、商流も関係なく、頂いた仕事をこなすスタイルでしたが、実績と共に年々商流が浅くなってきました。最近は、当社の同席面談で完結する案件がほとんどです」

また、エンジニアファーストの姿勢を貫くことで、エンジニアが定着しやすい環境を整備してきたことも同社の成長を支える大きな要因である。営業が定期的にエンジニアと個別にランチミーティングを実施し、現場の状況や悩みをヒアリング。常駐先で問題を抱えていれば、営業がクライアントとエンジニアの間に入って問題の解決に当たる。キャリアパスも可能な限り、エンジニアの希望や適性を考慮し、最適なプランを提案する。年2回の懇親会でエンジニア同士、または社内の親睦を深める他、ストレスチェック等でメンタルヘルスにも配慮している。

さらに福利厚生も充実させてきた。遠方からの転居を伴う入社の場合は支度金を支給。借り上げ社宅への入居も可能だ。また、看護師や産業医との面談、ジム等の入会金補助等、健康を維持するための制度も充実している。

「営業はあくまでも公平な立場でクライアントにもエンジニアにも接します。ただ、最終的に守るのは当社の社員です。守るべきことを守らなければ継続できないということは、お客様もご理解いただいていますので、おかしいことはおかしいとはっきりお伝えしています。技術者には、楽しく働いてほしいと考えています」(加藤氏)。

エンジニア派遣事業を中心としたHR事業で着実な成長を遂げてきた同社だが、2020年以降は複数の新規事業に乗り出し、さらなる成長の布石を打ち始めている。

一つは、2020年2月、事業買収によってスタートしたソリューション事業だ。児童福祉、医療、保育に特化したパッケージ製品を開発し、ハードウェアと共に提供している。児童福祉施設専用経過記録システム『チャイルドノート』、里親支援機関向け業務支援システム『ファミリーノート』は、ITの知識がないユーザーにも使いやすいUIや操作性が特徴で、後発ながらシェアを広げているところだ。また、医療機関向けに特化した営業チームを組織し、投薬ミスを防止するための3点照合支援システム『トリニティ』を提供。2024年11月にリリースしたばかりだが、国立病院等への導入が決定している。

また、2025年2月には、業務提携を結ぶ大阪市内の制作会社からWEB制作事業を買収し、WEB制作事業をスタートさせた。移籍元から大手クライアントをはじめとする複数の制作案件を引き継ぎつつ、今後は、同社としての事業方針を固めていく計画だ。既存事業とのシナジーを生かした展開も期待される。

さらに同社が今後、HR事業に次ぐ事業の柱として注力しているのが、2024年4月にスタートした受託開発事業だ。潤沢な案件や浅い商流を武器に、即戦力採用でHR事業を伸ばしてきた同社だが、近年はその採用力をもってしても追い付けないほどの成長を遂げ始めている。そのため、新卒者や経験の浅い若年層を社内で育成するために、SoE事業部を立ち上げ、本格的に請負案件を受注し始めた。また、技術者派遣はクライアントの事情に左右される側面が大きい。特に年齢とともに単価も上がるため、ベテラン層のアサイン先が限られてくる。社内で仕事を回せる受託開発は、実績もスキルも備えたエンジニアの受け皿にもなる。

受託開発事業の売上は、スタート1年目にして全社売上の約2割を占めるまでになっている。今後はSoE事業部専任の営業部隊を組織し、営業活動も本格化する予定だ。

「受託開発では、上流工程から設計、開発、保守まで一貫して対応できるため、当社の技術力を底上げする効果も期待できます。現在、受託開発の引き合いも沢山頂いており、今後もさらなる飛躍が見込めます。ただ、技術者の高齢化はこれから加速しますので、受託案件に限らず、自社サービスの開発等、業容を広げて、多様な人材が活躍できる環境を整備すべく準備中です」(加藤氏)。

事業の拡大とともに、社内で業務を行うエンジニアが増えたことから、同社は、ハード、ソフト共に業務環境の構築を行ってきた。2021年には大阪本社を大阪駅前のビルに移転。パッケージ開発、受託開発の拠点として開発室を設けた。レンタルオフィスからスタートした東京支社も2022年4月に代官山にオフィスを構え、更なる業務拡大により2025年3月に渋谷にオフィスを移動しています。

また、人材ビジネスのみで事業を展開していた時は、最小限で済んでいた社内制度も、社内で勤務するエンジニアや営業が増えたことで拡張整備が必要となってきた。そこで管理本部を強化し、その管理本部が主体となって制度構築を進めているところだ。特にエンジニア教育は、これまで外部セミナーやWEB研修のみだったが、今後は独自のカリキュラムを作成し、社内で実施できるよう仕組みを整えているところだ。

会社設立から12年。人材派遣だけではなく、パッケージ開発、受託開発、WEB開発と業容を拡大しながら着実に成長を遂げてきた同社。これまではソフトウェアやインフラといったIT領域に軸足を置いた事業展開をしてきたが、加藤氏の長期的なビジョンとしては、メーカーとしてものづくりの分野にも進出したい考えがある。加藤氏は大手人材派遣会社で営業に従事していた際、IT分野だけではなく自動車メーカーを担当し、メカニックや電気・電子領域のエンジニア派遣に従事した経験も持つ。その中で築いた知識やネットワークを生かし、事業拡張を目指す。まずは、HR事業において急激に拡大しているニーズに応えながら売上を現状の2倍に増やし、目標実現に向けた基盤整備に取り組む考えだ。

HR事業を伸ばす上で欠かせないのは、エンジニアのさらなる増員である。同社は現在、経験の浅い若手人材から実績豊かなベテラン層まで、幅広い人材を募集中だ。若手とベテランでは求めることが異なるが、共通して重視しているのはコミュニケーション力だ。顧客との関係性だけではなく、社内での人間関係においても、コミュニケーションは重要な要素だ。

「お客様の下で働く技術者に求めることは、一人で抱え込まないことです。相談していただければ対処法は必ず見つかります。私も愚痴はいつでも聞きます。普段から営業と密に連絡を取り合いながら、楽しく仕事をしていただきたいと考えています」(加藤氏)。

IT領域で多角的に事業を広げる同社は、多様な人材が活躍できる環境が整う。HR事業で採用されたとしても、そこからのキャリアは本人次第で様々な可能性が広がる。また、全社員の残業時間は、月平均10時間未満が50%以上。それ以外も30時間を超えることはない。ライフワークバランスの取りやすさも同社の魅力である。

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インタビュー

株式会社クオンテックスのインタビュー写真
代表取締役・加藤 泰彦氏 米国の大学でコンピュータプログラミングを学ぶ。帰国後、広告代理店で全国紙の通販広告や求人誌の営業に従事。2002年、派遣業界に転職し技術者派遣の営業に従事。大手派遣会社のテクノロジー部門で大阪支社の責任者を任される。2013年12月に独立し、株式会社クオンテックスを設立。技術者派遣を中心に事業を拡大。2020年、児童福祉・医療・保育に特化したパッケージ製品を手掛けるソリューション事業を開始。2025年2月、WEB制作事業を開始。

── 元々はエンジニアを目指しておられたのですか。

はい。私は学生時代からソフトウェアやインターネットに関心がありました。大学ではC言語等、コンピュータの勉強をする傍ら、趣味でホームページの制作もしていました。

大学を卒業し、24歳で帰国した後、最初に入社したのは広告代理店です。ホームページ制作の求人広告が出ていたので応募したところ、学生時代の経歴を見ていただいて採用されました。当時は、まだ大手以外の企業はホームページを持っているのが珍しい時代でした。

ところが、入社初日に配属された部署は営業。現在ではありえないことですが、当時はよくある話で、主に全国紙の後ろの方の1ページを使った通信販売... 続きを読む

求職者の声

企業情報

会社名

株式会社クオンテックス

業界

IT/Web・通信・インターネット系 > システムインテグレータ・ソフトハウス

IT/Web・通信・インターネット系 > ソフトウェア/パッケージベンダ

IT/Web・通信・インターネット系 > Webマーケティング・ネット広告

企業の特徴
カジュアル面談歓迎、自社サービス製品あり
資本金

5千万円

売上(3年分)

2024111,751百万円

2023111,709百万円

2022111,420百万円

設立年月

2013年12月

代表者氏名

加藤 泰彦

事業内容

・コンサルティング業務
・コンピュータシステムの企画、開発、設計、販売及び保守
・コンピュータシステムの受託開発、開発支援
・WEBサイト制作
・情報処理提供サービス
・労働者派遣事業
・有料職業紹介事業
・OA機器、事務用機器等の企画、製造、販売及びリース、輸出入
・通信回線の販売代理及び取次業
・その他前各号に付随する一切の業務

株式公開(証券取引所)

非上場

従業員数

176人

本社住所

大阪府大阪市北区梅田1-3-1 大阪駅前第1ビル11階

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