同社が主に手がけるのは、企業のプロモーション用や業務用のアプリおよびWebサービスの企画段階からの受託開発、そしてWebコンテンツやCM用の映像の受託制作。最近の主なトピックとしては、“21世紀型家電メーカー”のアマダナ社がリリースする『AMIDAS』というスマートプロダクツ共創エンジンの開発を手がけた。
「当社では、お客様の課題に対してどういう成果物を導入するのがベストかを考え、企画からUX・UIの制作、運用までアウトプットできるところが強みだと思っています」と守屋氏。
「何でも楽しくないと意味がない。どうせやるなら楽しかったり面白かったりタメになったりするものを創りたい」と佐野氏は補足する。
そして守屋氏ら一同は今、自社オリジナルのサービス開発に力を注いでいる。
「まだ多くを語れませんが(笑)、人と音楽を繋ぐインターフェースがテーマです」と佐野氏。音楽が売れなくなった、音楽がつまらなくなったという声に疑問を投げかける。
「Webの発展によりカルチャーは間違いなく細分化しました。それは音楽だけじゃない。私は、高校生の頃上手く周りの友達とコミュニケーションが取れずただひたすらプログレやテクノなどの音楽に逃げていた毎日があって、間違いなく音楽が私のバックグラウンドを形成していると思っています。だからこそ音楽に対するネガティブな今の空気感を変えたい。
"感情を音で表現する"、そこに変わる事は何もない。カルチャーが細分化された今だからこそ、間違いなくもっと音楽の世界は面白くなる。
私たちが現在開発しているサービスは、自発的且つフレンドリーに楽曲やアーティストと出会うことができ、そして音楽好きなら誰もが持つようなアイテムです」と佐野氏は説明する。
音楽ビジネスにおいては、spotify,sound cloud,beatsmusicなど、"聞ける"サービスが今注目されている。かなりメジャーなサービスが出揃う中、
「"聞ける"だけじゃまだインパクトが足りない。もっと音楽と人,そして音楽を通して人と人がフレンドリーになること。そこに勝機があると思っています」
と自信をのぞかせる。
このサービスは2014年末までのローンチを目指している。なぜならば、毎年3月にアメリカのオースティンで行われる音楽や映像、インタラクティブの一大イベント『サウス・バイ・サウスウエスト(SXSW)』での発表を目論んでいるからだ。同イベントはTwitterが華々しく登場したことでも知られている。
「以前から何となく噂は聞いていて、思い立って今年の3月に守屋とアメリカに行ってみました。確かにすばらしい技術やサービスがたくさんあった。みんなアンテナびんびんに立てて、製品を紹介したり白熱した議論を繰り広げたりしたりしていました。あと例えばプレゼン大会の開場で隣に座ったおじいちゃんがiPhoneアプリを開発してたり。良いな〜この雰囲気って思って(笑)。でも何も怖じ気づくことなんてないなって守屋と終わった後話してました。この場からスタートするのも面白いかなと。」
どんなサービスが完成されるのか、とても楽しみだ。