株式会社S-fleage 代表取締役CEO 永井雄一 京都大学大学院 経営管理学部（MBA） 日本マーケティング学会員 2016年に株式会社サイバーエージェントを退職後、株式会社S-fleageを設立。

会社設立のきっかけについて教えてください。

正直、特別な原体験があるタイプではないのですが、学生の頃から起業したい思いはあったので、大学の就職活動から起業を前提としたキャリアを選ぶようにしていました。 そして32歳の時、前職のサイバーエージェントで入社6年目を迎えるタイミングでしたが、6年目から「どこでもルール」という家賃補助制度が受けられるので、このままではずっと会社に残ってしまうだろうと思い（笑）、自分の中でも区切りの良いタイミングでもあったので、退職をすることにしました。 実際に退職するまでには半年ほどの期間があり、起業時にどんな事業をするのかを考えていました。一人で独立することへの不安も感じていた時に、後輩から新しく立ち上げる会社で取締役で参画して欲しいという誘いを受けました。 考えた結果、承諾の返事をしようと思っていた時に、当時のサイバーエージェント大阪支社長に言われた「自分で起業をしないのなら応援できない。自分でやってみろよ。」という言葉で目が覚め、後輩には事情を伝えた上で自分で起業をすることにしました。今思えば、この出来事は人生のターニングポイントの一つだと思うので、支社長には本当に感謝をしています。

事業内容と強みについて教えてください。

Google検索をはじめとした、企業のデジタルマーケティング支援をしています。 特に弊社が高い価値を提供できるのは、これからデジタルマーケティングをはじめるお客さまだと思っています。「ウェブで売上を増やしたい、でも何から始めたら良いのか分からない」という悩みに対して、明確なゴールを示し、ゴールまでの具体的なストーリー提案をするのが弊社の強みであり、最も大事にしていることです。 曖昧な表現に逃げず、「なぜこの戦略なのか」を一つ一つ言語化して丁寧に伝えていくので、お客さまからは「S-fleageさんは、やるべきことを理由をもって説明してくれるので納得感がある」という声をいただくことが多いですね。

丁寧なサービスを提供されている背景には、どんな想いがあるのですか。

大切にしているバリュー（価値観）としては、「お客さまに寄り添う」ことです。 弊社には、客さまと一緒にゴール達成の喜びを感じられるメンバーが集まっており、最後まで誠実に寄り添うことができるチームだと思っています。

組織づくりの上で、大切にしていることはなんですか。

メンバーの個性やパフォーマンスはもちろん大切にしつつも、全体のチーム力を高めることを大切にしています。 会社運営で、私主導で動く部分もありますが、基本はメンバーが中心となり意見を出してトライ＆エラーを繰り返しながら組織を構築していっています。 イメージとしては、私が会社のベクトルとやりたいことを示して、それに対して具体的な施策をメンバーが中心になって話し合うのが基本的な取り組み方です。 それも課題の難易度やメンバーのレベルによって大きく任せる時もあれば、私が関わり背中を見せて学んでもらうこともあります。

社員の自主性を育むコミュニケーションが多いようですが、どんな考えからそのようにしているのですか

これは、よくメンバーに伝えていることですが、「1日24時間という限られた貴重な時間をS-fleageで働くということにメンバーは時間を使ってくれているので、その中でS-fleageでの仕事を通じて、メンバーには最大限成長してほしい」と常に願っています。そして私の考える人の成長角度が一番高くなる時は、「責任感をもって仕事ができている時」だと信じています。そういう意味で、S-fleageでは渡せる範囲で最大の権限をメンバーに渡していこうと考えています。行動指針であるS-Codeの中にも、「決断回数の最大化」をあげており、決断の回数だけ成長機会が増えると思っています。 今後は事業部を越えた全社の経営に携わる人が出てきて欲しいと思っています。 その一環として、「SG3」という幹部育成制度をつくり、選ばれた3名が半期毎に経営課題を設定、取り組むことで経営視点を学んでもらっています。 良くも悪くも、まだ組織が出来上がっていないので、 会社の組織をつくっていくプロセスに関われるのは、かけがえのない経験になると思います。自分が主体的に関わりたい人にとってはすごく面白い環境なので、これから入ってくれるメンバーとともに会社を拡大していきたいです。