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インタビュー画像代表取締役社長 村橋 孝嶺氏 20歳で起業し、飲食店経営をスタート。その後様々な業態・規模の店舗運営を経験し、2000年2月、64歳で株式会社Mマートを設立する。2018年2月には同社を東証マザーズ上場に導いた。

20歳で起業し、飲食店の経営を始めた理由を教えてください。

元々、全体を見渡して大きな判断を下したり、行動をしたり、ということが好きだったからでしょう。 小学校に上がる前から、“講談本”という本を沢山読んできました。その中に登場してくるのは、宮本武蔵、塚原卜伝、徳川家康、織田信長、真田十勇士…と、天下国家に影響を与えるような偉業を成し遂げてきた人物ばかりです。そういう人物達の活躍ぶりを、読書を通して知りました。そして自分も彼らのようになりたいと考えるようになったのです。 ただ、そのような“何かを成し遂げなければ!”というパッションはもちろん大切ですが、それ以上に企業経営者が行動に移す上で不可欠なものは、事実、データです。20歳で始めた飲食店はカウンターのみ、5人も座れば満席となる小さな店舗でした。しかし、そこで私は、客単価×客席×回転数から売上を割り出し、どれ位の収入が得られるのかをすぐに把握。もっと大きなことを成すために、知り合いの不振店のテコ入れも行うようになりました。

パッションよりもデータを大切にしているということですね。

そうです。経営者は常に営業データを見て、次の判断を下すことが大切です。単に頭で考えているだけならば、それはただの堂々巡り、妄想と言えます。そうではなく、事実をとことん突き詰めることですね。 当社には販売に関わるビッグデータが豊富にあります。そのビッグデータから、私は沢山のことを“教わって”います。デジタルマーケティングにどう活かしていくか。いかにして見込み客を作っていくか。そのことを常に考えているわけです。 客観的なデータをもとにすれば、一緒に頑張る社員とも共有しやすくなります。この数字をさらに伸ばしていくためには、社員にどう動いてもらえばいいか。動いてもらうには、どう説明すればいいか。データは、周囲に協力を仰ぎ、力を発揮してもらうための源泉にもなるのです。

プライベートの趣味は何かお持ちでしょうか。

先ほど申し上げたように、読書は好きですね。常に読みかけの本が10〜15冊はあります。ヨーロッパからアメリカへ、アメリカから中国へと覇権が移る中で、個人的には東洋の哲学を学ぶことが重要だと捉え、その分野の本を多く読んでいます。 それ以外の趣味と言えば…プライベートかどうかは難しいところですが、“仕事”ですね。私にとって、仕事はゲームなのです。例えば、競馬は、沢山のデータを活用しますね。親、コース、過去のレースの成績…様々なデータをもとに、“今日はこの馬が先行する” “第3コーナーでこの馬が出てくる”というように推理をし、投票という行動に移します。 私の仕事、つまり経営も同じです。過去の売上の推移等のデータをもとに、顧客やマーケットの動向を推理して、手を打つ。仕事もゲームも、本質的な部分では何も変わりません。

好きな言葉や座右の銘を教えていただけますか。

当社は“謙虚” “素直” “感謝”という社訓を掲げています。その根本にあるのが、「己を知る、是人生の始めなり」という仏教の言葉です。この言葉は、常に自分に言い聞かせています。 20歳で飲食店の経営を始めた私は、20代後半で次々に大きな店舗の出店を任されるようになりました。28歳の時に初めて株式会社を設立し、29〜30歳の頃には出店に数千万、時には億単位のお金が動く店舗を経営していたのです。従業員は1店舗あたり50名は雇っていたでしょう。しかし、次第に不安になりました。これだけ多くのお金と人を動かしながら、自分の価値基準はどこにあるのか、分からなくなっていたからです。 そんな時、ある店舗の隣にあったお寺の入り口で、「己を知る、是人生の始めなり」と書かれた立て札を見つけました。普段は気にも留めなかったその立て札を30分じっと見続け、気持ちが整理できたのです。自分が何者であるか。自分には何ができて、何ができないか。こういったことが見えてきて、不安が消えました。

どのようなものが見えてきたのか、最後に教えていただけますか。

私は若い頃から常に自信満々で、パッションに溢れていました。その自信が一体どこからくるのか分からず、不安を感じる原因となっていたのです。 しかし、本を読めば読むほど、自分は無知であることが分かってきました。また売上等の業績が生み出せるのは、社員が頑張ってくれるからこそ。私はほとんど無力だったと言えます。無知であり、無力であること。「己を知る、是人生の始めなり」という言葉は、この事実を素直に受け入れる大切さを教えてくれました。 無知だからこそ学び続けること。無力だからこそ、社員の協力を仰ぎながら努力していくこと。そして、そういう生き方を絶対に変えるつもりはない、と常に表明すること。それが自信、つまり“自ら”を“信じる”ことに繋がっていくと気付いたのです。以降、50年余りも経営に携わっていますが、一度も不安を感じたことはありません。

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