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インタビュー画像代表取締役社長 CEO 伊藤 昌平氏 筑波大学第三学群工学システム卒。大学在籍時よりベンチャー企業において、ロボットの試作開発に従事。2014年6月に独立し、株式会社FullDepth(旧:空間知能化研究所) 設立、代表取締役社長に就任。 大学在学時に子どもの時に図鑑で見た深海魚「ナガヅエエソ(三脚魚)」にTVの特集番組で再会。ロボットが撮影した深海の映像を見たときに、子どもの頃から続く深海という未知の世界への冒険心から、自身でロボットの製作・深海の撮影がしたい気持ちが抑えきれず、水中調査ロボットの開発を個人的な趣味としてスタートすr。

御社の事業について教えてください。

産業用水中ドローンの開発・製造、海中調査サービスを手がけています。といってもイメージしにくいかもしれませんね。空を飛ぶドローンに置き換えて説明しますと、現在ドローンが行っている農薬散布や航空測量などの作業は、もともと人間が操縦するセスナやヘリコプターで行っていました。そこにホビー用ドローンが出てきて、それが農薬散布などにも使えるのではないかということで、産業用ドローンというジャンルが生まれたのです。同様に水中で人間が行っている作業を代替する産業用水中ドローンの需要があるのではと考え、事業を開始しました。 現在、我々が開発した水中ドローン『FullDepth DiveUnit300』は、インフラと水産・養殖業の2つの分野での活用が始まっています。インフラ分野ではダムや港湾など水中インフラの点検・管理などに、水産・養殖の分野では養殖いけすや魚礁の点検・調査などに使われており、今後さらに需要の伸びが見込まれています。

水中ドローン『FullDepth DiveUnit300』の開発に当たって大変だったことはありますか?

一般に水中調査ロボットは、撮影用のカメラを搭載した本体と船の上にあるPCなどの装置がケーブルでつながれています。水中で破断しないようにケーブルを太くしがちですが、そうすると潮流の影響を受やすくなり、ケーブルが引っ張られて本体が浮き上がってきてしまうんですね。 そこで私は、ケーブルを細くして、それを引っ張ることができるパワーを本体に持たせればいいと考えました。割とシンプルな話ですが、全体のバランスを整えるのは大変でしたね。 ケーブルを細くするために、船の上から電源を供給するのではなく、本体に組み込んだバッテリーで駆動する形にしました。そして3.7mm径の極細光ファイバーケーブルを採用して潮流の影響を低減し、本体には7基の推進器を搭載して、安定した水中撮影を実現したのです。ケーブルの細さを補うために150kgの破断強度がある高張力繊維で皮膜しています。

御社の水中ドローン『FullDepth DiveUnit300』の機能面での特徴を教えてください。

最大300mまで潜行でき、4時間の稼働を実現しています。撮影した映像はインターネット経由でリアルタイム配信できるので、遠隔地にいるメンバーに確認しながら水中調査を進めることも可能です。そして、パイロット操作が初めての人でも直感的に操作できるよう、市販のゲーム機のコントローラーを採用しています。 その他、水が濁った状況でも音波を使って広域をチェックする音響センサーを搭載できるのも当社独自の機能で、調査する対象物を探す時間とコストを大幅に削減できると好評です。また、水中で自機の位置を把握できる測位装置を備えているのも特徴の一つ。GPSは水中では使えないため、船と水中ドローンの相対位置から算出して測位しています。 さらに現在、クラウドを使ってデータを蓄積できるサービスの開発も行っています。今後このようなアプリケーションをどんどん開発し、将来競合が出てきたとしても差別化を図っていきたいですね。

これまで水中ドローン事業を展開してきた中で、印象に残っている出来事は?

衝撃を受けたのは、人が水中で活動することの厳しさを目の当たりにしたことです。水中土木工事のために潜水士さんが潜って作業される現場に行った時のことでした。もちろん安全には十分配慮されているのですが、それでも常に危険と隣り合わせの状況の中で作業されていることを知りました。その姿を見て、人間が水中で苦労して行っている活動をもっと楽にできるようにしてあげたいと強く思いましたね。 もう一つ、忘れられない出来事があります。2018年7月に起きた西日本豪雨災害の時、われわれも何か役に立てるのではないかと考え、水中ドローンを持って被災地を目指しました。結局、道路の寸断などで到着が遅れ、力になれませんでした。水中ドローンが普及して、水中調査がもっと当たり前にできるようになっていれば、状況が違ったのではないか…。水中ドローンをもっと普及させていかなければという思いがより強くなりましたね。

将来の夢、ビジョンを教えてください。

地球の表面積の約7割は海が占めています。しかし、その海についても、人類が見たことがある範囲はテニスコートに針一本分と言われるぐらい、ごく一部にすぎません。我々が開発した水中ドローンによってその未知の領域に何があるのかを調べ尽くしたいと考えています。そして将来は、Googleストリートビューみたいな感じで、家にいながらPCなどで深海探索を楽しめるようにするのが個人的な野望です(笑) 事業の長期ビジョンとしては、海の領域を人が当たり前に把握できている状況にしたいですね。すでに海は養殖や発電に使われていますが、今後さらに活用できる可能性を秘めています。しかし海の状況を把握しないまま活用しようとすると、例えばある場所で工事を始めたら、他の場所に悪い影響が出てしまうといったことが起こりかねません。私たちの水中ドローンで海の状況を把握して、人類が海と共存共栄して暮らしていくことができる環境づくりに貢献したいですね。

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