どんな思いから、企業を設立しましたか?
個人事業主から法人に移行した直接的なきっかけは、フリーランス時代にお仕事をいただいていた企業から法人口座の開設を勧められたことです。私も会社員時代から、いずれは自分の会社を立ち上げたいという気持ちがありましたので、良い機会だと思って法人化しました。 設立にあたっては、女性が安心して長く働ける組織をつくりたいという思いがありました。というのも自分が会社員時代に、子育てと仕事の両立に大変苦労した経験があります。子どもを産むと、無制限に時間が使えなくなり、「夜遅くまで頑張って仕上げよう!」というようなことが難しいのです。心の余裕もなく追い詰められることも多くなりました。でも残念ながら、そういった母親の事情が理解されるような環境ではありませんでした。 子供がいても安心して働ける女性の雇用を増やしていけるような会社をつくろうと思ったのが創業のきっかけです。
“LIP”という社名の由来はなんですか?
LIPは、“Live in the present.”の略語で、簡単に言えば「今を楽しく生きよう」というような意味です。せっかく働くのならば、今の環境で充実して過ごしてほしいという、どちらかと言えば社員に対するメッセージが強く込められています。 LIPというロゴタイプの横にあるイラストは、しなやかな女性の手がモチーフになっており、リップという響きにも女性のイメージをリンクさせています。 私の個人的な考えですが、社員にはやりたいことにチャレンジして、気持ちよく仕事に向き合ってほしいのです。私はエンジニアの気持ちがわかる経営者として、社員一人ひとりの成長と一生懸命に向き合い、それぞれの夢や目標をしっかりとサポートしていきたいです。
社員とはどのように関わっていますか?
例えばお互いを役職で呼び合うなど、堅苦しい上下関係はまったくありません。2人の女性社員のことは愛称で呼んでいますし、彼女たちからは「ママ」みたいな感じで呼ばれています。会社としてこの呼び方でいいのかよくわかりませんが(笑) バーベキューや海外旅行などの社内イベントも定期的に開いています。今年はセブ島に行く予定で、昨年はシンガポール、一昨年はハワイに行きました。お客様先に常駐していると、勤務時間も休日もお客様のペースになってしまい社内交流が疎かになってしまいがちなので、意識して交流をとるようにしています。
ご自身の仕事観に影響を与えている言葉は何ですか?
「努力なくして明日はない」という言葉でしょうか。 自分で言うのも何ですが、私は20代の頃は残業含めたくさん働いたように思います。月に420時間働いたこともありますが、決して「辛い」というマイナスの感情だけでなく、プラスにつながったこともたくさんありました。少なくともその経験があったからこそ、次のキャリアに、今の自分につながっているのではないかな。 一番伸びる時期に、いかに努力するかが本当に大切です。20代をどのように過ごすかによって、30代が決まると言っても過言ではありません。当社は完成された組織ではありませんが、成長意欲あふれる社員を最大限にバックアップする場は確実に提供できます。だから、若い人たちは本当に今を頑張ってほしいですね。
どんなタイプの人と一緒に働きたいですか?
誰もがご存知の大手企業のように、仕事から待遇・制度まで、何もかもが万全に整っている組織ではありません。当社はスタートしたばかりで、運転資金はある程度あるものの、人や仕組みに関してはまだまだ未完成の段階です。 そう考えると、やはり与えられるのを受け身で待っている人よりも、何でもいいから自分なりに「やりたいこと」や「理想の成長像」を持っている人の方が、会社という場を使ってやりがいを持って働けるのではないでしょうか? また、「女性の雇用を増やしたい」という考え方をはじめ、当社の理念や方向性に共感できる人であれば、より一層手を取り合って頑張れるかと思っています。いずれにしても、素直で明るく仕事に取り組める人間性を大切にしたい気持ちがあります。