代表取締役　和氣 忠氏

ご略歴について、お教えください。

東京大学大学院土木工学科修了後、日本道路公団（現・NEXCO）に土木技術者として入社し、8年間、主に有料道路の建設計画を手がけました。6年目の時、基本給だけもらいスタンフォード大学経営大学院に自費で留学します。それまで、高速道路などのインフラは、借金してでもつくれば大きな経済成長を実現して、後でいくらでも回収できるという考え方でガンガンつくられていました。ところが、当時は高度成長が終焉しバブルも崩壊に向かいつつあり、このままでは大変なことになるとの問題意識を抱き、民間の経営手法を学ぼうと考えたのです。異例のことでしたが認めてもらいました。 修了し帰国後、改革を訴えたのですが、自分だけではどうにもならずでした。結局1年で退職し、大手コンサルティングファームのマッキンゼー・アンド・カンパニーに転じます。メーカーが好きでしたので、13年間一貫してメーカーの開発や製造、営業から海外展開、M&Aまで関わりました。欧米やアジア、中東各地でのプロジェクトにも関わりましたね。その後、Wグロース・パートナーズという経営コンサルティング会社を設立して独立し、アメリカの投資ファンドであるカーライルグループと提携し同社の投資先に入ります。 その頃、コンサルティングのやり方を変えるべきという問題意識と、デジタル化の波が押し寄せてきていて、このままでは時代に乗り遅れそうとの危機感がありました。再度ファームに入ってコンサルティングの改革とテクノロジーシフト経営に関わりたいと思ったところ、たまたまアクセンチュアからオファーが届いたのです。そこで、6年弱ほど過ごし、当社を設立した次第です。経営コンサルティングには21年間携わったことになりますね。

和氣さんにとっての仕事とは？

自分の好奇心を満たすものであり、学習する機会であり、成長満足をもたらすもの、ですね。 “仕事のための仕事”には手が出ないという感じがあります。 その中味としては、もちろん人や社会の役に立つことであり、ユニークでありたいです。ですから、大事なコトなのになかなかできない難題にはワクワクします。 そして、間違ったことは絶対にしてはならないと思っています。やり方としても、嘘はついてはならず、人を欺くようなことはしてはならないと。 もちろん、私も人間ですから間違えることはありますが、そんな時はすぐに謝ります。そして、必ずすぐ修正しますね。

社員に対して、どういった存在になってほしいかという思いをお聞かせください。

当社を踏み台にして次のステージに移った時に、当社で働いたことが次の成長の礎の一つとなっていてほしいと思います。そして何より、「面白かった！」「楽しかった！」と思ってほしいですね。もちろん辛いことや苦しいことも数多くあると思いますし、だからこそ成長できるという考え方もあると思いますが、それを超越して「面白かった！」「楽しかった！」と思ってほしいです。 そして、会社が変わった後でも、一生の友だちでいられれば理想的ですね。私には、道路公団時代でも、マッキンゼーやカーライル、アクセンチュア時代でも一生の友人をつくることができました。今でも相談に来てくれますし、自分が相談にいけば貴重な意見をもらえています。ありがたいことだと思っています。

御社に入社するメリットは、どういったことであるとお考えですか？

当社に加われば、私と濃密に関わることになると思います。私の経歴は前述のとおりですが、その中で培ってきたスキルやノウハウ、考え方などを日々お伝えすることをメリットとして受け止めていただければと思います。 それは何かといえば、 ・難しい問題に諦めずに向き合い続け、シンプルに解こうとするスキルやマインド ・いろいろな人と話し、付き合う際のフランクな姿勢により、何かを創発するクリエイティビティ ・数多くの人材を育てた経験で培った、根底に愛情があることによる、厳しいことも受け入れてもらいやすい物言い などではないかと感じています。 加えて、現在、当社を手伝ってくれている有能なフリーランスメンバーや協働してくれている元マッキンゼーのシリアルアントレプレナーなどとも一緒に仕事ができることもメリットですね。 あとは、前述のとおり、面白く楽しい仕事環境でしょうか。

趣味や、オフタイムの過ごし方とは？

まず、ゴルフは月2回ほどラウンドしています。将来にもわたってお互いに大事な仲間との時間ですね。 食べることも大好きで、気に入ったお店ではオーナーなどとよくおしゃべりするので、すぐに仲良くなります（笑）。そんなお店がいくつかありますね。ワインや日本酒もお店のプロから学びました。 それと、クラシック音楽ですね。ビバルディやバッハなどの古典そのものから、マーラーなどの現代音楽まで聴いています。オフィスにオーディオセットも置いていますよ。スピーカーは、クレモナというイタリアの有名なバイオリン工房がある地域の木工技術でつくられた、今では売られていないものをヤフオクで見つけて手に入れたものです。何せ好奇心旺盛なので、好きになるとハマってしまうんです（笑）。