転職サイトGreen(グリーン)
ログイン会員登録
転職サイトGreen(グリーン)

勤務地

年収
ログイン会員登録
インタビュー画像代表取締役 池島 薫氏 博士(工学) 1988年大阪大学大学院基礎工学研究科修了。同年、三菱電機株式会社に入社。中津川製作所、先端技術総合研究所、住環境研究開発センターなどに勤務した後、1998年にアドバンスドナレッジ研究所を設立。2003年に汎用熱流体解析ソフトウェア『FlowDesigner Ver.1』をリリースする。以降、毎年バージョンアップを重ね、2008年頃に逆解析機能のシステム化を実現し、ブラッシュアップを重ねて『FlowDesigner』に標準装備することに成功した。

アドバンスドナレッジ研究所を起業した経緯を教えてください。

今でこそ、ソフトウェア開発に深く携わっていますが、大学生の頃は、「パソコンなんて!」と距離をおいていたほうでした。この考えが変わるきっかけになったのが、流体シミュレーションだったのです。電機メーカーに勤務していたとき、社内で使用する流体シミュレーション開発を担当することになり、面白いと感じたんですね。実際に試験を行うことなく、パソコン上で仮説検証できるのはすごい、と。 しかし、新商品開発のサイクルが短く、開発期間も限られている中で、専門家しか扱えないシミュレーションツールをじっくり使う余裕などなく、現場で活用されることはあまりありませんでした。結局、現場で試作したものを検証して修正を繰り返しながら設計を固めていくことが多かったのです。その現実を目にしたとき、現場でも手軽に使えるシミュレーションソフトができたら、開発の上流工程で設計・デザインの精度を高めることができ、結果的に完成品の質もあがるのではないか、と思いました。とはいえ、イチ会社員が好き勝手に独自のテーマに取り組むことは許されません。そのため、起業して自ら取り組むことにしたのです。

まさに、流体シミュレーションソフトを開発するために、起業したわけですね。

はい。それに多少大げさな表現をすれば、時代の後押しもありました。当時、関西の研究所に所属していたのですが、出張で東京へ来たときに、ちょうど山一證券廃業のニュースを目にしたのです。日本を代表する大企業で、絶対に倒産することなどないと思っていた企業の廃業は、衝撃的でした。そのニュースを見たとき、『日本は変わるな』という思いがじわじわと広がっていったのです。そして、大企業に入ったとしても、そこに居続ける必要はないのだ、とも。 その頃には、専門家以外でも使える流体シミュレーションソフトを開発したいという思いが強くなっていたので、自分の中にやりたいことが明確にあるなら、起業してでも実現を目指すべきだと、思い切ることができました。もし、あのような事態が起こらなければ、起業はもっと遅くなっていたかもしれません。

逆解析を開発することになったきっけかは?

現在、当社の取締役であり、技術フェローを務める桃瀬 一成がいなければ、逆解析機能の汎用ツール化は実現していません。桃瀬は、私の大学研究室の先輩で、長年大阪大学大学院で教鞭・研究を重ね、汎用的なノンパラメトリック逆解析手法を理論から構築した人物です。アドバンスドナレッジ研究所を設立するとき、手伝ってもらえないかと声をかけたことがきっかけとなり、まずは協力者として、その後、当社の一員として、逆解析のツール化に取り組むことになったのでした。 実は、逆解析の理論自体は桃瀬が大阪大学にいた頃、すでに完成していました。しかし、それをツール化するのは容易ではなく、機能としてリリースできるまでに5年ほどの時間が必要でした。さらに、世に出してからも世界に二つとない機能だったため、お客様の理解を得るにも苦戦したものです。何度も試しに使っていただき、シミュレーションで出た結果と、実際に試作を使って行った実験結果にほとんど誤差がないことを確かめていただきながら、少しずつ信頼を勝ち取っていきました。

最後に、求職者にメッセージをお願いします。

『FlowDesigner』は設計・デザインの世界を大きく変えました。人間の目には見えない風の流れや熱などの環境を物理シミュレーションにより見える化する。環境シミュレーションが開く新たな世界があります。都市の再開発を行う際、開発エリア周辺を3次元モデル化して、そこにどのくらいの高さ・形状の建物をつくると、風の流れや風速がどのように変化するのか――設計者が、それを目で確かめながらパソコン上で手軽に試行錯誤できるようになったからです。 年々、夏の暑さが厳しくなる昨今、スタジアムなど屋外施設では熱射病対策が急務といわれています。『FlowDesigner』を使えば、何月何日何時の日差しでスタンド席が何度になるのか、その温度分布を視覚的に把握することができます。もっと小さいもの、たとえば、ICチップの中の温度を抑制するために適切な開口部の数や大きさを導き出すことも可能です。まさに、ICチップから都市デザインまで、活用の幅は限りなく広がっています。当社製品のユーザーも、日本を代表するトップ企業ばかりです。 しかし、『FlowDesigner』が秘めている可能性は、まだまだこの程度ではありません。IoTが進むことで、ものづくりの世界から現実の環境をコントロールする分野へも進出していけるはずです。詳細を語ることはできませんが、その端緒となるプロジェクトも進んでいます。 また、自社開発であるからこそ、これらすべてについて、企画から練り上げ、開発、保守運用まで手掛ける醍醐味も味わえます。こういったことに魅力を感じ、一緒に知恵を絞れる仲間たちと、じっくり時間をかけながらこれからの環境シミュレーションの可能性を広げていたいものです。 当社は、少人数の組織ですが博士号取得者も複数在籍している少数精鋭のプロフェッショナルな技術者集団です。シミュレーションをコアとして社会に新たな価値を発信すること、これが当社の存在価値だと思っています。仲間として、チームとして一緒に働いてみたいと思う方の応募をお待ちしています!

この企業と同じ業界の企業

この企業と同じ業界の企業:TFHD digital 株式会社
TFHD digital 株式会社
東急不動産ホールディングスのデジタルカンパニー
この企業の募集は終了しました。他にも求人を募集している企業がたくさんあるので、
ぜひ探してみてください🔍
他の企業の求人を探す
この企業の募集は終了しました。他にも求人を募集している企業がたくさんあるので、
ぜひ探してみてください🔍
他の企業の求人を探す
掲載をお考えの企業様
IT転職に強い求人サイト Green
Copyright© Atrae, Inc. All Right Reserved.