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インタビュー画像代表取締役会長兼社長 三村 博明氏 1956年生まれ。青山学院大学を卒業後、日本エヌ・シー・アール、プライムコンピュータジャパンを経て、日本シリコングラフィックス(SGI)の創業期に参画。営業本部長として国内の営業活動全般の指揮を執った。1994年、36歳のときに仲間4人で株式会社ビジュアル・プロセッシング・ジャパンを設立した。

起業の経緯と、当時の思いや市場環境などを教えてください。

独立したのは少し遅くて36歳のときです。米国のIT企業を3社経験するなかで、外資らしい自由度はあっても最終的には本国にコントロールされることに物足りなさを感じるようになりました。担当セールスレベルのときは分からないのですが、マネジメントから経営の方へと進むうちに、だんだんそれが気になるようになります。同じ努力をするなら誰かのためではなく自分のために自分の責任でやるべきだ。とにかく自分で会社を作らなくてはという思いでした。でも一人では事業は進まない。同僚の関(現在監査役)さんを誘い自分の気持ちを説明し快く即答で同意してもらったんです。余談ですが、僕が営業本部長で関さんが東日本統括部長だったので二人の独立は社内でも業界でも大騒ぎでした。結果4人で起業する事になり「自分のために自分の責任で会社を作る」が「我々にために我々の責任で会社を作る」に変わりました。これが今につながる企業文化だと思います。 創業は1994年ですからバブル崩壊の大変な時期でした。だからオフィスの保証金や賃貸料は格安でしたね。新会社が目指す市場ではインターネットやPCが少づつ表舞台に出始めようとしていた頃です。僕は3DCADや3Dアニメーション等のコンピュータグラフィックスの市場での経験が長かったのですが、次のマーケットとしてグラフィックスデザインを狙っていました。当時僕が営業していたSGIワークステーションは世界的にも日本国内においてもグラフィックスワークステーションとしては圧倒的に強いブランドです。NINTENDO64も自動車業界の3DCADも映画ジュラシックパークも全てSGIベースで作られていました。 一方当時のグラフィックスデザイン市場ではAppleが普及し始めていましたが、より強力なSGIのシステムはAppleと共存出来ると考え事業化にチャレンジする事にしたんです。会社設立と同時にSGIと交渉し代理店となりました(円満退社ですね!)。当時はDTPが出始めたタイミング。クライアントもゼロからの開拓でしたが、マーケットは受け入れてくれるという自信はありました。アメリカと頻繁に行き来して、トレンドはわかっていましたから。日本の1~2年先を行くアメリカの技術を、日本に持ってきてアレンジする形でスタートし、実際、営業でそんなに苦労をしたことはありませんでしたね。

起業時の独立への強い思いが、今も当社の基本的な価値観になっているようですね。

そうですね。その思いは今につながっていて、当社は、会社の成長よりも事業の独立性と会社の自立を目指しています。この価値観を理解して一緒にやっていける方に来てほしいと思います。この不透明な世の中で、例えば外国の資本やどこかの親会社に依存して左右されるような生き方はしたくありません。不透明だからこそ独自のスタイルを貫き、市場を切り拓き、その結果として少しずつ成長すればいいと考えています。 会社の自立を継続するためにはマーケットの継続性が必要です。我々が創業時にチャレンジしていたグラフィックスデザインの市場は印刷や出版業界そして広告代理店です。紙媒体のコンテンツを作る業界です。2000年頃からのインターネットの高速化に伴い印刷・出版不況の声が出始めて来ましたが、今日ではコンテンツ制作のニーズやボリュームはむしろ増えています。紙媒体が減ってWEBやECそして動画コンテンツが増えたんです。スマホやタブレットの普及がそれを加速しています。VPJは創業以来一貫して媒体のコンテンツ制作環境にITソリューションを提供していますが、コンテンツ媒体が紙からネットに変わって、必要とする顧客が印刷会社から一般企業に変わっただけです。言い換えると一般企業の販促活動が紙からデジタルにシフトしているだけで、つまりコンテンツ制作というマーケットは不変だという事です。 我々も2000年以降新たな将来の顧客として一般企業にアプローチを開始しましたがなかなかうまく進みませんでした。一般企業にとってコンテンツの内製化はまだハードル高かったと思います。でも諦める訳には行かないですよね。地道な活動が重要になってきます。一般企業向けのイベントに出展したり広告を出したり諦めずに活動を続けましたが、スマホとタブレットの普及が大きな流れを変えてくれました。今では企業ユーザからのビジネスが80%位で印刷・出版企業からは20%位になっています。 つまり我々の様なソリューションビジネスはマーケットを継続的にメンテナンスしていかないとビジネスのチャンスは生まれないと言うことです。 例えば私はずっと外資系にいましたが、外資のトップセールスマンは売れ難いところには絶対に行きません。僕もそうでした(笑)。1年ごとの成果が評価の基準なので、今年か来年に売れるところにしか行かないんですね。でも5年後には売れるかもしれないし本当はそういうところに大きな可能性があるかもしれないのです。 その様な地道な活動を続けるには「自立した会社を継続する」というコンセプトを会社全体でそれぞれ担当する社員が共有していないとなかなかできないでしょう。最近は日本の会社も、単年度しか考えないところが増えましたね。会社も人生も一年では終わりません。私たちは3年、5年というスパンで考えて営業計画や製品計画を練って継続して行きたいと思います。

御社の仕事のおもしろさややりがいは、どのようなことでしょうか。

当社はWeb・EC、雑誌などの媒体のコンテンツを制作する分野にITソリューションを提供する会社です。顧客は売上一兆円規模の大日本印刷や凸版印刷始めニトリやTOTOそして大成建設の様な有名大企業ですが、これらのお客様が若干100名弱のIT企業の開発したソフトウエアやサービスを彼らの企業業績を左右する販促活動におけるコンテンツ制作現場で採用し使っていただいて、効果を上げているという事実に関われる面白さとやりがいはかなり大きいと思います。それも直接フィードバックを頂けるんですよ。 さらに最も重要な事は当社は下請けは絶対にやりません。大小問わず全ての顧客とは直接取引です。直接取引でないとどんな会社でも我々の商品やサービスは買う事が出来ないのです。長年の経験とノウハウそして製品の強みがあるので大手と競合しても負けません。小さいながらプライドを持って仕事が出来る、こんな面白いことややりがいはないのではないでしょうか。

どのような方が御社で活躍できるでしょうか。

ビジネスに参加する気持ちが大事だと思います。そして「自立と継続」を理解して共感できる人ならだれでも活躍の場はあります。実際、当社はみんなが社員株主で社員持株会の持ち株比率は2割です。みんなの会社なので仕事の内容以前にまずは自立してプライドを持って働ける当社のスタイルに共感してもらえる人がいいと思っています。 それから、これから入る方に伝えたいたいことは、実績や経験のあるベテランの方でも、当社に来ると絶対に最初は素人だということ。VPJの製品は特殊で新しい分野なので経験豊富なセールスや技術の方でも、当社ではすぐに成果を出す事は最初は難しいかもしれません。でも技術の裏付けのある方なら絶対に成果を出せるはずです。業界のこと、製品のことをしっかり学べばすぐにキャッチアップできる。会社としても長い目で見てるので、できるだけ早くVPJの文化に馴染み楽しんでもらえるといいと思います。

最後に、三村社長の仕事観や今後の展望についてお聞かせください。

世の中のためになるものでなくては、やるべきではないと思っています。もう一つは、プライドを持てる仕事でないといけないということ。仕事とは個人の人生の中では手段であり、優先順位は二番目かもしれませんが、反面、多くの時間を費やすもの。プライドの持てない仕事に一日の半分を使うのは、ちょっと耐え難いですね。だからこそ、当社は下請けをやりません。外資系企業も見かけは華やかだけど、結局は本国のコントロール下にあって、自分の信念を貫けない。大手の子会社はもっと悲惨です。そこに違和感を覚えない人もいるかもしれませんが、VPJのメンバーには、プライドを持って仕事をする大切さに気付いていると思います。下請けはやらない。借入金もない。しばるものは何もない。VPJの経営は極めて健全ですよ(笑)。 だから、もし今、そのような点に不満を持って仕事を探している人がいるならば、当社なら絶対に大丈夫。プライドを持って仕事ができますし、社員のことも大事にします。仕事は間違いなくおもしろい。ぜひ一度、話を聞きに来てください。 最後に会社の経営に関わる大事な話があります。実は現在IPOを目指して準備中です。私たちは基本的に株式公開にはあまり関心がありませんでした。自由に楽しくビジネスが出来てある程度の利益をキープしてそれを継続できればハッピーだと考えていました。成長拡大にも興味はありませんでした。それを実現するのも簡単ではない訳ですが、IPOはさらに余計な仕事やコストが必要になると否定的でした。 ところがこれまで話してきたように「CIERTO」のリリース以来マーケットと顧客が大きく変化してきたんですね。ターゲットは創業以来変わらずにコンテンツ制作・管理・配信の現場ですがマーケットが変わりました。創業以来の実績でVPJは印刷・出版業界での知名度は自分で言うのも変ですがかなり高かったと思います。しかしながら今の主力マーケットである一般企業ユーザ、例えば金融機関、ゼネコン、製薬会社、不動産、各種メーカーや流通企業にとっては無名なんですね。何とか商品力でビジネスを進めることができていますが、今後の安定した会社運営を考えるとIPOによる社会的に認知された会社になる必要を感じています。それにグローバルな利用形態のお客さんも増えてきました。ニトリさんは中国やアジアの拠点でもCIERTOを活用しています。レンズのタムロンさんや釣り具のグローブライドさんも欧米や南米に活用の範囲を拡げています。IPOはこの様なビジネスを成功に導く重要な通過点になると思います。

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