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インタビュー画像代表取締役 呉 京樹氏

まず、略歴からお教えください。

建築系の専門学校を出て、関西の建設会社に就職しました。 阪神大震災の直後のことで、仕事は復興現場にマンションを建てることでした。人手不足もあり、よく働きましたね。4年間で10年分くらい働いたと思います。主に図面の作成を手がけましたが、マンションはどれも同じような設計なのです。資材や構造的に限界があります。そうではなく、想像を超えるものを作りたいと思うようになりました。 当時、『ジュラシック・パーク』や『スターウォーズ』などの作品でCGが映画界を席巻し始めた頃です。これをやりたいと、デジタルハリウッドに入学してCGを勉強しました。卒業後はゲーム会社に就職して、アメリカで大ヒットした『ブリンクス・ザ・タイムスイーパー』の日本版や『バイオハザード』などのタイトルのグラフィックを担当しました。以前から自分で事業をやりたいという思いがありましたが、営業力がないのに起業して失敗する人をたくさん見ていたので、人材サービス会社に転じて営業職に就きました。 そして、29歳の時に満を持して独立し、Web制作会社の株式会社コンテクストを創業しました。ホームページ制作よりもバナーやLPといった広告原稿の制作の方がマーケットとしてはるかに大きい現実に直面。依頼から納品まで数カ月かけるホームページ制作と違い、バナー制作は“今日依頼されて納品は明日”ということがザラな世界です。また、一仕事につき、サイズやバリエーション違いなど一晩で100本ほどもつくらなければならない、というケースが多いこともわかりました。 そこで、デジタルハリウッドとの合弁で、卒業生をネットワークして日本初のクラウドソーシング事業を手がけるクリエイターズマッチを設立します。しかし、発注者とクリエイターを単純にマッチングするフレームを作っただけだったので、発注者側からのクレームの嵐となってしまい、品質やスケジュール管理で問題が続発しました。 「このままでは成立しない。品質を上げるにはクリエイターのレベルを上げないといけないし、納期や予算の管理はクリエイター任せにするのではなく、社内のスタッフが行わなければならないはず」という結論に至り、着眼したのは、都心に比べWebの仕事が比較的少ない地方のフリーランスクリエイターのみなさんです。バナー制作ならリモートでも進行管理が容易ですし、地方のフリーランスの方に仕事を提供することで、地方経済の活性化の一助にもつながります。こうして「地域活性・教育事業」がスタートしました。 さらに、同社のクリエイティブディレクターが発注者とクリエイターを介在することで品質やスケジュールが担保され、事業は軌道に乗り始めた。ここで大きな問題が浮上する。 「月間500本の制作を目指そうとすると、管理業務が大変な状況になってしまったのです。そこで、これをできるだけ効率化させる制作進行管理システムを作ろうと『AdFlow』を開発したのです。これが劇的に効果をもたらし、ならば外販しようとASPサービス事業をスタートさせました」 その後、「作ったバナーの効果やレポートも管理したい」というニーズが寄せられ、原稿からキャンペーン情報、配信後の効果までクリエイティブのすべての情報を蓄積・共有する『AdFlow Banner Pool』も開発する。 こうしたツールの外販化は、ともすれば自社のメリットともなる資産を競合他社にも提供することになる。しかし、そこには次のような同社の思いがあるのだ。 「制作業務の末端に位置するクリエイターにいろいろなしわ寄せが重なるのは、仕事の構造上、100%避けられないにしても、少しでもその作り手の就業環境を改善し、クリエイターがより本質的な仕事に向き合える時間を確保することができれば、と考えています。そして、ゆくゆくは海外にも広め、グローバルに制作環境の向上を追求していきたいですね」

では、クリエイターズマッチを設立した思いをお聞かせください。

自分もクリエイターですが、クリエイターの価値や地位を向上したいという思いです。 日本のクリエイターの年収は、300万円未満という薄給の場合が大半です。なぜか。システムエンジニアの場合、1つのオーダーに対してつくるシステムは1つです。システムとしてきちんと動けばいいわけですから。ところが、クリエイターは10案ぐらいの作成を求められることもあります。しかし「10案作ったから、10案分の費用をください」と言っても、クライアントが「いや、いいと思えるものは5つもなかったから、せいぜい半分」と言われたら、もう半分は骨折り損となる世界なのです。顧客の主観的な価値観で決められてしまうのは問題なのでは、と思います。また、クリエイターは営業が苦手な人が多いので、そもそも仕事を取るのが一苦労、といった課題もありますよね。 この課題を何とかしたいと思いが、いまのクリエイターズマッチの取り組みに繋がっていると思います。

今後の課題やビジョンは?

クリエイティブ管理システムを考えています。これを活用すれば「どのクリエイターが作った、どんな分野のバナーが、どれだけの効果を挙げたのか」を見える化できるようになります。 そうすれば、クライアントに対し「今回のキャンペーンの目的に対しては、類似のキャンペーンでのクリエイティブ作成で実績のあるAさんに依頼すべき」といった提案できるようになります。また、費用対効果の高いバナーを制作できれば、それに応じて報酬も上げることができるのでは、と思います。良い仕事をするクリエイターには、それに見合った報酬を。当社が目指している「クリエイターの価値向上」に近づけることができます。 もう一つやりたいことは、このプラットフォームを海外にも展開して、世界中のクリエイターにも同じモデルに沿ったネットワークを構築することです。それが最終目標ですね。

社員にどういった仕事をし、どんな存在になってほしいかと思っていますか?

クリエイティブディレクターには、マネジメント層にステップアップすることのほかに、クリエイターを育成する教育者になってもらうキャリアステップもあると思っています。当社はこれから教育事業にも力を入れていきたいという思いがありますが、職人的な要素の少なくない制作のキャリアを重ねることで、後進を育てていくというのも非常に「クリエイティブ」な仕事だと思います。 エンジニアは、当社の提供している『AdFlow』の開発をやってもらうわけですが、これはほかにはない完全な“ブルーオーシャン”のサービスです。目標にするものも存在していません。ですから、みんなで意見を出し合って作っていくことが求められますが、そのプロセスにおいて重要なのは“ユーザーの課題を理解する”ということです。顧客の温度感を肌で感じながら物作りに携われるのは当社のエンジニアの仕事の醍醐味なんじゃないかと思いますね。

最後に、呉さんの仕事観をお教えください。

世の中のため人のためにならない仕事は“仕事”とは呼べないのではないかと思っています。 当社では、まさにクリエイターの生活を豊かにするサービスしか手がけません。制作事業では、クリエイターが自分のライフスタイルにあわせてスキルを活かして働くことができます。教育事業は、まさにクリエイターが厳しい制作の世界で働くための基本的なことを伝えています。『AdFlow』といったシステムによって生産性を上げることができ、その浮いた時間を勉強やプライベートに充てられるようになります。このように、私は「単に儲かる仕事」ではなくて、社会に良い影響を与えられる仕事をしたいという思いを大切にしながら、取り組んできました。 そして、常にパイオニアでありたいと思っています。パイオニアは、誰も経験がないので苦労も多いのですが(笑)、その半面、誰も手がけていないだけに、価値の高いものが作れることでもあります。同じような志を持つ人と、当社で仕事を楽しんでいきたいと思いますね。

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