<strong>代表取締役社長 　高田　晃子 氏</strong> 出版社においてソフトウェア事業部長を務めた後、様々なソフトウェア開発者との交流を通じて、「売れる」ソフトウェアを作ることの重要性と、そのためのマーケティングの必要性に着眼し、ジャングルを設立。

起業前の経歴や創業時の想いを教えてください

前職のソフトウェア事業部にいた際に、多くの開発者と知り合う機会がありました。 皆、「自分たちは世界一のソフトウェアを作っている」と思っているのにも関わらず、必ずしもそのソフトウェアは、世界中どころか日本でも売れているわけではない、ということが往々にしてありました。 作り手である開発者は、売るための、いわゆる営業活動などは不得意な方が多く、一方、お客様は、プログラムを買っているわけではなく、ソフトウェアで何ができるのか、それが全てなわけですし、お店や流通にとっては、「売れてどれだけ儲かるのか」という商売が全てです。 「作り手の思い」と、「市場の受け止め方」には、大きなギャップがありました。 その間を埋めること、ソフトウェアで出来ることをよりわかりやすく訴求すること、売れる、ほしいと思ってもらえるソフトウェアを逆に開発者に提案すること、そこには、大きなビジネスチャンスがあると感じました。 それを目的に、ジャングルを立ち上げました。 イギリスでコンピュータサイエンスの研究者をしている兄がおり、定期的に話を聞き、ITに関する次のトレンドが何かといった情報を得ていたのも影響していると思います。

理想の会社像、御社のビジョンを語ってください

ソフトウェアに対するニーズはどんどん変化し、製品は次々に陳腐化していきます。供給する側の私たちは常にそれに先んじ、その変化を楽しみつつ、トレンドを的確にとらえていくことが重要です。 新しい取り組みのひとつとして、昨月、写真SNSサービスを提供するゾーグ社を子会社化しました。これにより、これまでの当社のPCインストール型製品ラインアップをSaaS型製品として提供していく足がかりができたと思っています。今後は、PCアプリ製品、モバイル製品にウェブサービスの3本柱で、互いの特徴を活かし合うような、サービスオリエンテッドな製品提供の形を模索していきます。 現時点でここでお話することはできませんが、個人的には、この先に行うことを見ていて、既存のコンセプトを覆すまったく新しい地平のビジネスを手がけたいと考えています。

社長にとって、仕事とは何ですか？

何か物事をおこそうとするときは、必ず衝突があります。そのような局面をクリアできる人であってほしいというのが願いです。 つまり、必要があれば、戦う必要がありますし、また場合によっては、柔らかく調整したり、交渉したりといったことを行っていかないと、物事は進みません。 その、戦い方も含めて、そういった方法をしっかり身につけてほしいということです。例えば、海外のベンダー等「他者」と付き合うとき、日本的な曖昧な態度や言い回しでは通用しません。 ある意味、喧嘩のようになっても、こちらの意見を通すことが必要です。そのためのノウハウは、できるだけお伝えしたいと思いますし、ぜひビジネスパーソンとしての強さを徹底的に会得していただきたいと思います。それは、当社で仕事をする、しないに関わらず、将来的にも、いつでも役立つものだと思います。

人生で大切にしていることや座右の銘を教えてください

是非、やりたいと思うことをしっかりと持って入ってきていただきたいと思います。 自分が何をしたいのか、何が貢献できるのかをわかっていれば、受身ではなく能動的に仕事ができます。 そういった姿勢で仕事にあたる人をバックアップし、より個々人のスキルアップにつながる形で働いてもらえる環境を、当社では作りたいと思っています。