ONeW株式会社

顧客企業のDX推進を支援するシステムコンサルティングやソリューション提供、IoT製品の導入とサービス運営管理のほか、ネットワーク設計・構築・運用等のインフラ整備支援等、ITに関する自社の技術力による事業を展開しているONeW株式会社。代表取締役CEOの鄧志昊氏とCSO（最高戦略責任者）の郭翔氏、そしてCBO（最高ブランド責任者）である李銀玲氏の3名が共同創業者となって2021年11月に設立された同社は、グループ企業である株式会社LightHousePlanから独立する形で誕生したシステム開発企業である。その設立の経緯について、鄧氏に話を聞いた。

「外国人向けのIT研修をメイン事業としているLightHousePlan社から独立し、その研修過程を終えた人材達の就職先の一つとなる企業をつくろうというのが、当社設立のコンセプトとなっています。研修で身に付けたスキルを自分のやりたい仕事に生かしたい、既存のIT業界企業にはない面白い案件を手掛けたい、堅苦しくない職場で自分らしく力を発揮したい――。そんな人材達の要望に応えるために、私と郭、李の三人で立ち上げたのが当社なんです」（鄧氏）。

現在の同社では、アプリケーションやシステム開発に関するニーズに応えるプロジェクトに加え、デジタルプロダクトの開発やPoC（Proof of Concept：概念実証）、MVP（Minimum Viable Product）という手法による仮説検証といった事業にも積極的に取り組んでいるという。その環境においては、鄧氏の言葉を借りるならば「伝統的な手法を採る他社にはない、珍しいシステムやプロダクト」を担当することが面白味になるはずである。

「例えば、カーボンニュートラルを目指す社会においては、二酸化炭素の排出量は一つの交換材となり、その取引をビジネスとして展開する、というクライアントさんもいらっしゃいます。その上では、その数値を正確に量る必要が出てくるはず。その際に活用するシステムをありきたりのものではなく、排出量を検出・検証しながら可視化できるようなものにする。そんな、時代の“半歩先”を見据えたソリューションを、自分達のアイデアを基に考え、提案していくことができるのが、当社の事業の特徴と言えるかもしれません」（鄧氏）。

前職では電機メーカーに在籍し、開発現場でプロジェクトマネジメントを担当してきた鄧氏は、大手企業の大規模プロジェクトの特徴と共に、その業務に感じる物足りなさも実感してきている。その実感を踏まえ、大手にはないスピード感や先鋭的な面白さを感じられる開発業務にこそ、自社の特徴が表れていると鄧氏は感じているということだ。

同社の共同創業者の一人であるCBO・李氏に、自社の強みはどこにあるかということを聞いてみたところ、「何よりも技術力の高さにある」と答えてくれた。その強みは、少人数ながらもグローバルな経験を有する外国籍の人材が多く在籍し、また研修メニューが充実しているという社内環境を生み出しているということだ。

「当社のエンジニアのほとんどが、グローバルレベルのプロジェクトを数多く経験していますし、経験が浅いメンバーが受ける研修においては実際のプロジェクトに参加しながらスキルアップを実現しています。その特徴があることで、低コストとスピード感というメリットと同時に、世界的な基準での“高品質”をクライアントに価値として提供できていると思っています。また、各国のクライアント企業とのやり取りに関しても、当社のグローバルな人材が持つ語学力を生かすことで十分な意思疎通が可能になっていますので、真のニーズを理解しながらご要望に応えられるのも当社の強みの一つとなっています」（李氏）。

現在は、小規模な案件が中心となっている同社のプロジェクトだが、数多くの依頼に応えるための人員増強を積極的に進めているという。案件の規模も拡大を目指すという今後の展開において、必要となるのはどのような人材なのだろうか。その質問に対し、鄧氏は次のように答えている。

「多種多様な経験を持つ人材を迎えながら拡大を目指すというのが、当社の考えなんです。今後は、ITに関する知識と各業界の業務知識を掛け合わせながら、クライアントのDX推進をお手伝いするプロジェクトが増えていくと思いますが、専門的な知識だけでは認識の限界があり、ニーズに応える成果を出すことは難しいと私は思っています。ITだけではなく、他の領域の知見を取り入れながら、これまで検知できなかったデータやサービスを提供することで価値のある結果を生み出すことができるはず。そのために、様々なバックグラウンドを持つ人材を広く募りたいと考えているんです」（鄧氏）。

コンピューターサイエンスや先端技術といった専門知識を備えた人材に加え、これまでIT領域以外での業務を経験した人材の知見を取り入れながら、自社のプロダクトや開発業務に幅を出していきたい。それこそが同社の今後の事業コンセプトであり、他社にはない価値を生み出すための施策だと言えるだろう。

今後の自社の開発業務に幅を出すために、様々なバックグラウンドを持つ人材の力を結集し、一つのチームとして成果を出すことを目指す同社。そんな環境で新たなチャレンジをする人材にとってやりがいとなるのが、エンジニアとしての枠にとらわれない業務の幅広さである。

「プログラミング業務だけではなく、プロジェクトのマネジメントやクライアントとの折衝や交渉等、分割された開発業務に限定されないあらゆる業務を担当できるのは、大きなやりがいに繋がるはずです。プロジェクトの全てのフェーズ、全ての業務領域に関わりながら、システム開発やプロダクトという価値を自ら生み出していける。そんな魅力が、当社の環境にはあると思っています」（鄧氏）。

また李氏は、大手グローバル企業の出身者が多数在籍する職場としての特徴を挙げながら、日々の業務を通して多くのことが学べることも、一つの大きな魅力だと語る。世界標準の開発手法や最新技術を知り、他社にはない“尖った”アイデアを形にできるプロジェクトを経験できる環境は、成長を目指す上では最適な職場になるということだ。そして、その職場で求められる成果を出すことで、自分らしく働くワークスタイルも手に入れられると李氏は語ってくれた。

「当社では、集中して仕事に取り組む、そして時間内に成果を出すことを最も重視しています。自由な雰囲気の中で自分らしく働きながら、結果を出すことで正当な評価を得ることができる。社歴や職歴にかかわらず、実力を発揮しながらより自分を高めていきたいと考える方に、是非チャレンジしてほしいですね」（李氏）。

最後に、鄧氏は転職を目指す人材に次のようなメッセージを送ってくれた。

「当社の社名は、“Open a New World”という言葉の頭文字を取ったもので、そこには新しいテクノロジーを駆使しながら新しい世界を切り拓く、という思いが表現されています。その思いに共感し、当社で自分の能力を発揮したい、可能性を広げながら面白味を感じられる仕事をしていきたいという方には、是非お会いしてお話をさせていただきたいと思っています。まだ若い会社ですが、これから仲間になる方々とも一緒に成長できたら嬉しいですね」（鄧氏）。