大企業のクライアントと共に5000万MAUのサービスを展開
株式会社ゆめみは、これまで400社以上のクライアントと共に、モバイルを中心に約5000万MAU(Monthly Active User)に上る大規模なインターネットサービスを展開してきた会社だ。一般的には、受託開発会社と呼ばれるのだろうが、多くの人がイメージする「受託開発会社」とは大きく様相が異なる。ゆめみは「BnB2C」(ビー・アンド・ビー・トゥー・シー)と名付けたビジネスモデルを展開。これは、クライアントと開発会社という下請け構造ではなく、クライアントと共に企画・開発し(B&B)、最終消費者(C)へサービスを届けるという形だ。いわゆる請負やSI、クライアントワークの「制作」とは異なり、クライアントは対等なパートナーであり、視線は常に最終消費者へと向いている。
具体的には、ICTの力でビジネス上の課題を解決したいクライアントに対して、企画段階、あるいはさらに前のニーズや課題が漠然としている段階から共に取り組み、課題を抽出し、それを解決するためのサービスを提案・設計・構築していく。しかも作って終わりではなく、運用も手がけ、エンドユーザーの声も反映しながらブラッシュアップを続ける。これが、ゆめみの事業スタイルだ。
日本マクドナルドや日本ケンタッキー・フライド・チキン、高島屋、カネボウ化粧品など、クライアントには名だたる大企業がズラリ。もちろん直取引だ。クライアントとの関係性について取締役である工藤元気氏が語ってくれた。
「クライアントが挙げる課題に対して、『こちらのほうが優先順位高いんじゃないですか?』といった提言もしますし、時にはクレームを入れることもあります。また、プロジェクトが終了すると一緒に振り返り会をする事を推奨しています。多くの事業会社が、デジタルトランスフォーメーションという経営課題に直面するなかで、ITのリソースが乏しいことから、それを補うために我々の手を借りに来ます。それならば『使われる』のではなく、一つのチームになったほうが、プロジェクトとしては円滑ですし、結果的に事業会社のIT、マネジメントスキルが向上していきます」
ゆめみのコーポレイトサイトには「みんなが使っているサービス、実は、ゆめみが作っています」というキャッチコピーが躍る。実際、ゆめみが手がけているのは、多くの人が日常的に接しているアプリやサービスが多い。これまで400社以上、約5000万MAUに上る実績のうち、ごく一部がサイト上で紹介されている。
例えば百貨店の高島屋のオフィシャルアプリ、「タカシマヤアプリ」は、アプリ経由でのリアル店舗への送客と購買体験の向上を目指し、サービスの設計から開発、運用保守までを一気通貫で手がけているものだ。このような数々の実績が、また新たな企業の目に留まり、引き合いが絶えない状態だ。
品質と俊敏性の両立にこだわり、独自のポジションを確立
そんなゆめみの強みは、「QualityとAgilityの両立」だと工藤氏は言う。大規模なサービスは高度な安定と安全を必要とし、極めて高いQuality(品質)が求められる。自ずと対応できる開発会社は限られる。一方で大手SIerなどは、クオリティは申し分ないが、Agility(俊敏性)では、小規模な開発会社のようにはいかない。ゆめみは、その両方を備える稀有な存在なのだ。
ゆめみの創業は2000年。京都大学大学院に在学中だった片岡俊行氏が、研究室の仲間と共に立ち上げた。創業前に、片岡氏は個人でチャットポータルサイトを運営。100万人規模のサービスに育てた経験を持つ。ゆめみでは、その経験から得たノウハウやデジタルマーケティング領域の高い技術力を、法人向けに展開。大規模CRMシステムやECサイトなどを手がけ、現在は、デバイスの進化とコミュニケーションの多様化に伴い、スマートフォンをはじめとする各種デバイスのアプリケーションへとシフトしている。
当初は、ユーザーコミュニケーションやネットと店舗の融合などに取り組む小売や流通の業界のプロジェクトが多かったが、年々、あらゆる業界へと広がっている。
「およそ世の中のすべての事業がデジタル化するなかで、最近では、例えば紙からデジタルへの移行を急速に進めている出版社、損害保険や生命保険などの領域で、ご契約者や一般生活者とのタッチポイントとなるアプリやWebサービスなどの案件も手がけています」(工藤氏)
もちろん、ニーズはこれだけではない。「我々は、BnB2Cを通じて日本のIT産業を再設計できると信じています」。工藤氏は力強く言う。デジタル化がまだあまり進んでいない業界、変化に慎重なレガシーな社風の企業など、そのような領域にこそ切り込み、対極にあるゆめみの文化とこれまでの経験を伝えることで、中から感化して変えていけるのではないか。クライアントワークを遂行するだけの存在ではなく、パートナーとして、多くの業界や企業に化学変化をもたらすことをゆめみは目指す。
AIやIoTなど最先端の領域の研究にも精力的に取り組み、既に実装も進んでいる。また、創業当初から、ゆめみは日本発世界で通用するITサービスを目指し、世界展開を想定してきた。先頃、オランダに支社を設立。今後は同地を足がかりにヨーロッパで、現地の企業に対して、日本と同様のBnB2C事業を展開していく考えだ。ゆめみの描く未来は大きく、実現に向けた布石を着々と打っているところだ。
有給取り放題、給与自己決定、全員CEO…成長環境を創出するユニークな制度
BnB2Cの事業は、創業以来一貫して増収を続け、ニーズは拡大の一途だ。クライアントや世の中全体からの期待に応えるために、現在200人弱の体制を、1000人規模にまで拡大する考えだ。それに伴い、会社組織としての新たな挑戦も始まっている。
挑戦とは、1000人やそれ以上の人数になっても、現在と同じアジリティを維持する組織であること。大規模になれば、品質と量は上がるだろうが、通常は、反比例してアジリティは損なわれる。そこで、ゆめみは、大手SIerなどにありがちなピラミッド構造をとらず、アート、デザイン、エンジニアリングのそれぞれの職能集団が並列に共存・連携し、プロジェクトごとに多様な職種のメンバーが結集する柔軟な開発体制をとる。このままの姿で1000人規模になり、クオリティもアジリティもより向上させることを目指す。
さらに、ゆめみにはこの挑戦を後押しする数々のユニークな制度もそろう。社員一人一人が自由に裁量を持って働き、一人一人の成長が会社の成長をもたらすための制度だ。列挙すると、有給取り放題制度、全員CEO制度、給与の自己決定制度、ワークフルライフ制度、勉強し放題制度、10%ルール、副業し放題制度…といった具合。「えっ?」と耳を疑うような名前の制度ばかりだろう。
制度の詳細は、プレミアムインタビューを読んでほしい。気になるものを軽く説明すると、「有給取り放題」は、法定有給の日数を超えて自由に休める制度。「ワークフルライフ」は、例え1時間働いただけでも、1カ月働いたとみなす制度。つまり、働き方は完全に個人の裁量に任されているということだ。
給与も同じで、それぞれが金額を決める(給与の自己決定制度)。決めたからには、それに見合う働きをすればいいだけだ。「全員CEO」も、本当に全員がCEOと同じ裁量を持つ。自分の判断でお金を使い、制度も自在に作れる。全員が経営に参加し、意思決定できる能力や意識を持ちあわせているからこその制度でもある。
そして、社員からの人気が高いのは「勉強し放題」。アウトプットすることを条件に、セミナー参加も書籍購入も資格試験取得も、何でも会社が費用を持つという制度だ。
これらの制度の根底にあるのは「人こそすべて」という考え方だ。というのも「ロングセラー商品を持つ老舗」のような企業とは対極に、ゆめみの事業は、常に「人」が生み出し続けているもの。だからこそ「人」の成長に全てを賭けているのだ。これから仲間になる人も、「とにかく成長したい人」を待っている。逆に成長を求めない人には、ここまで自己決定が求められる環境は辛いかもしれない。数々のユニークな制度は、常にアップデート中でもある。何しろ全員がCEO。会社を創るのも自分自身だ。この成長環境を体感したい人は、一度訪ねて、じっくり話してみるといいだろう。
株式会社 ゆめみの社員の声

20代前半
2018年11月入社

40代前半
2015年07月入社
まず大手企業と直接取引できることです。
自分...続きを読む

30代前半
2011年04月入社
クライア...続きを読む