株式会社キーワーズ・インターナショナル

株式会社キーワーズ・インターナショナル（Keywords International Co., Ltd）は、ゲームデベロッパーやパブリッシャーに向けて、ローカライゼーション、テスティング、言語品質管理などのサービスを提供する会社だ。

【事業内容】
・海外ゲームコンテンツの国内向けローカライズ
・国内展開ゲームコンテンツの海外向けローカライズ
・ゲームコンテンツの音声制作
・ゲーム内グラフィック、アートアセットの作成
・翻訳、技術翻訳
・言語テスト、検証、デバッグ
・カスタマーサポート
・その他ニーズに沿ったソリューションの提案　ほか

1998年に、アイルランド・ダブリンで創業。現在はグローバルネットワークを形成し、シアトル、モントリオール、ローマなど世界各地に、50以上のオフィスを構える。東京オフィスは2009年12月、九段南に開設された。

キーワーズ・インターナショナルの事業ミッションは、優れたサービスと高い品質基準を顧客に提供し、ブランド認知度の強化、グローバリゼーションに費やすコストの節約、売上げ向上を支援することだ。パブリッシャーや世界的なゲーム会社からは、次の点で信頼を得ている。

1つは、独自のソリューションにより、グローバリゼーション戦略やローカライゼーション部門にとって、納得のいくサービスが提供可能なこと。もう1つは、グローバルブランド認知度の強化やコストの最適化、顧客のニーズに沿ったソリューションを提案し、ローカライゼーションの完全委託から一部委託まで、柔軟に対応できる点にある。

また東アジア統括ディレクターの大倉は、「アジアと世界をつなげるブリッジ」として、日本拠点が果たす役割を重く見ている。日本の顧客から信頼を得るため、日本の商習慣を常に意識。東京オフィスではスタッフの日本での採用にこだわり、現地に根付いたビジネスを重視する。こんなことができる外資系企業は少ないため、キーワーズ・インターナショナルの大きな強みになっている。

キーワーズ・インターナショナルは、豊富な経験と専門的技術を駆使し、ゲームの魅力を現地エンドユーザーへ届けるサポートをおこなっている。日本をはじめとするアジア各国や、北米、ヨーロッパなど幅広いネットワークを活かし、タイムリーで質の高いサービスとコミュニケーションを、場所や時差に制限されることなく世界各地で提供している。

もともと、キーワーズ・インターナショナルは翻訳を主体とする会社だった。現在は翻訳の売上高比率は2割程度になり、それ以外の多岐にわたるサービス（エンジニアリング、デバッグ、音声収録、カスタマーサポートなど）をグローバル展開している。

一部で受託開発もおこなっているもの、自らパブリッシングはしない。あくまで黒子に徹し、顧客との競合を避ける。パブリッシングはあくまで顧客に任せ、キーワーズ・インターナショナルは企画からプリプロダクション、ポストプロダクションまで、ゲームに関わる業務のほぼすべてをカバーする。

グローバルでは、広範で専門性の高い、以下の7つのサービスラインを展開している。
・アートアセット制作
・エンジニアリング
・音声制作
・機能デバッグ
・翻訳
・言語デバッグ
・カスタマーサポート
東京オフィスでは、そのうちの5ライン（翻訳、言語デバッグ、音声収録、カスタマーサポートほか）が稼働している。将来的には、エンジニアリングやゲームタイトル丸ごとの制作を事業化することを目指す。

2013年7月、キーワーズ・インターナショナルはKeywords Studios Plcとして、ロンドン証券取引所への上場を果たした。資本市場に参入したことで買収による事業拡大が可能になり、ここ数年で新たに30を超えるスタジオを傘下に収めた。この規模でここまで大規模なグローバルネットワークを形成している会社は、世界的に見ても存在しないだろう。今後も各国の実力派スタジオを友好的に買収していく一方で、ゲーム一筋の事業内容を改め、コンテンツにも注目していく考えだ。

世界各地では10,000人以上、東京オフィスには約400人が働いている。東京では約半分が海外出身で、国籍はイギリス、アメリカ、ブラジル、ドイツ、スペイン、ロシア、中国、韓国などさまざま。服装は自由で、ジーンズやピアスでも問題ない。職場では英語を使う機会が多いが、今後伸ばしていきたい人も歓迎だ。

「ともに働く人々の力が一番の財産」と考えるキーワーズ・インターナショナルは、多種多様な人間が集いながらもお互いの個性を尊重し合い、1つのチームとして活動している。同じスタジオのメンバー同士はもちろん、物理的に離れたスタジオともバーチャルにつながって協力し合い、世界中にある50以上のスタジオが一丸となって機能している。

世界各地のスタジオは、サービスラインごとにグループが編成される。それぞれのサービスグループは独自の運営形態のもとに活動し、それぞれが独自に形成したツールを使っている。このようにオペレーションがグループ単位で統合されているため、スタジオ同士の地理的な隔たりが障害となることはない。

外資系企業の特徴でもある、しっかりとした給与体系と福利厚生も魅力だ。だが、キーワーズ・インターナショナルの一番の魅力は、スタッフ各自がもつ「情熱」といえる。社員は全員がゲームに夢中になって育ち、ゲームに対する熱い情熱、強い想いをもつ。「自分を育ててくれたゲームに対する感謝」をスタッフ全員が共有し、「大好きなゲーム業界で働きたい」「ゲームの開発に携わりたい」という情熱をもって入社してきている。

キーワーズ・インターナショナルの東京オフィスには、仕事を楽しみながらお互いを支え合い、成長し合える職場環境がある。ゲームの魅力をエンドユーザーへ届けるため、「Can Do」の精神のもと、一人ひとりの能力を最大限に発揮できるようサポートする体制もある。大事なことは「柔軟であること」。さまざまな挑戦と経験を繰り返しながら、学び、成長を続けられる会社だ。