上場企業ならではの経営資源を背景に、大手メーカー・SIerの顧客基盤を形成
株式会社エスユーエスは、1999年の設立以降、さまざまな業界の開発プロジェクトに技術提供を行い、京都本社を拠点に全国で事業展開している総合エンジニアリング企業だ。もともとハードウェア開発領域の技術提供からスタートしている同社は製造業界とのパイプが強い。取引先の比率は、メーカーとの取引が全体の約35%を占めており、残りがメーカー系・独立系SIer(約55%)、エンタプライズ系IT企業やエンドユーザー(約10%)となっている。いずれの取引先も大手企業が中心であり、直接取引が大部分を占めている。
取引先のパートナーとして、質の高い技術サービスにより高い顧客満足を実現し、売上高・エンジニア数ともに年々事業規模を拡大。2020年には約95億円の売上、約1600名のエンジニア体制を見込んでいる。同社は設立以来、取引先からの要望を受けて着実に対応領域を広げてきた。現在は全社実績の過半数を占めるIT・ソフトウェア分野を強みに、産業機器、自動車輸送機器、電気電子機器、半導体関連、インターネットサービス、建築プラントなど、多様化するプロジェクトニーズに応えている。
2017年9月には東証マザーズに上場を果たし、いくつかの経営メリットも得たという。最も大きいのは、上場以前とは比較にならないほどの資金調達力を得たことである。変化が著しいIT業界で持続可能な事業を展開するためには、新しい分野へのチャレンジが欠かせない。その点、IoT・AI・VR・EVなどの活用が進む第4次産業革命を見越し、 “これから伸びる分野”に人・モノ・情報・お金といった十分な経営資源を先行投資することができる。実際同社でも、最新のAI・VR技術を誇る研究所(SUS Lab/サスラボ)の設置や、AR/VRソリューションの人財育成およびソリューション販売を目的としたグループ会社(クロスリアリティ)の設立など、次世代の技術提供ソリューションを目指し、着実に新しい動きをスタートさせている。
さらには株式上場により、エンジニア人財(特に新卒)の採用力がアップしたという。また、教育環境整備への投資も強化されたとのことだ。技術提供ソリューションの主役は、言わずもがなエンジニアである。伸びシロを秘めた若手人財を確保・教育しやすくなったことは、今後長期的に見て非常に大きいメリットであるのは間違いない。
大手メーカー・SIerを主要取引先とし、IT・ソフトウェア分野を軸に、機械・電気電子・化学など、幅広い分野の開発プロジェクトに技術を提供している。
テクニカルスキル×ヒューマンスキル両軸の育成に注力
技術者派遣業界においては、プロジェクトで必要となる技術、または作業にかかる時間を提供する“モノ売り”のスタンスが根深く存在している。だが、同社は設立以来、このスタンスをずっと否定してきたという。エンジニアの貢献価値とは、テクニカルスキルとヒューマンスキルを掛け合わせた総合力で決まる。そうした考え方に基づき、人財育成に力を入れてきたのである。
いかにヒューマンスキルを重視しているか。それを裏づけている事例の一つとして、自社で独自開発した人財アセスメントツール『HQ Profile(R)』が挙げられる。同ツールは産学連携により、組織心理学の専門家と共に開発された。ツールを使ってヒューマンスキルを可視化し、適性に合った目標の設定、スキルアップ研修、研修後の効果測定を実施。測定結果に基づくヒューマンスキル教育を行うことで、人財の定着率アップおよび生産性の向上につなげている。
このツールは当初自社の若手エンジニア育成を目的に開発したそうだが、現在は自社運用によって得た成果をもとに、自社プロダクトとして外部販売・導入し、ビジネスコンサルティングサービスの一つとして提供している。大手メーカーを中心にすでに3000社以上の導入実績があり、京都府他多数の公共事業や地方自治体にも活用されている。
営業的な観点では、開発プロジェクトにおける課題に対して、人財の研修を含めた提案ができるところも同社の強みである。例えばプログラミング言語やツールといったテクニカルスキルの課題にはじまり、数字の分析・提案力・コミュニケーションといったヒューマンスキルの課題にいたるまで、各種プロジェクトで活躍できる人財の育成を行っている。
このように、テクニカルスキル×ヒューマンスキルを兼ね備えた同社のエンジニアは、プロジェクト先で高いパフォーマンスを発揮しているという。プロジェクトスタート時は2~3人規模だったチームが、各々が顧客と信頼関係を築き、高い生産性を発揮することでプロジェクトが拡大し、チーム規模が何倍にも膨れることも珍しくないという。
エンジニアとしての価値向上を一緒に考え、次のキャリアを築くバックアップを
人財の育成を大切にしている同社では、技術者派遣のプロジェクトをアサインする際にも、エンジニア個人のスキルアップと向き合っている。このことについて、同社取締役の小林孝史氏は次のように述べている。
「当社では配属プロジェクトを決める際、常にこれから求められる領域なのか、一歩二歩先にスキルアップできるのかという先を見据えています。そのエンジニアに現状どのような強み・適性があるのかを一緒に考える。会社が目先の利益を優先し、エンジニアの成長を無視してプロジェクトを決めることはありません」。(小林氏)
エンジニアの成長を本気で考える同社だからこそ、エンジニアも一人ひとりが自分の成長と向き合う姿勢が必要だ。同社のエンジニアはみな総じて、目標・ビジョンが明確である。最初のプロジェクトがスタートしてからも、身近な先輩・上司がキャリアチェンジの相談に乗っているという。専門研修(AI、LAMP、MATLAB等々)、若手帰社研修、各種勉強会、eラーニング、各種カスタマイズ研修(プロジェクトに必要なスキルの習得サポート)など、学びの場が多いこともエンジニアの成長意欲を後押ししている。
先にも少しふれた『SUS Lab』も、AI×VR等の技術を使った自社製品事業を創出すると共に、エンジニアの成長・学びの場として機能させることを目指している。
「技術者派遣事業で成長したエンジニアの次のキャリアの選択肢や、これから新しく入社するエンジニアの教育の場になればよいと思っています」(小林氏)。
テクニカルスキル×ヒューマンスキルを重視する考え方のベースになっているのは、創業以来掲げている『社会人学校(R)』というコンセプトモデルだ。
派遣を手段と捉え、市場価値のある人財を創出する。可能性を持った人材が様々なプロジェクトを通じて成長し、なくてはならない存在になって行く(小林氏)
成長意欲を全力で受け止め、応援する同社のスタンスは、どこまでもエンジニアファーストのカルチャーだといえるだろう。
「これがやってみたい」という成長意欲を応援し、キャリア形成を全力でバックアップする企業だ。
株式会社 エスユーエスの社員の声

30代前半
2013年06月入社

30代前半
2012年07月入社
業務に主体的に取り組んでいくことで、要件定義や...続きを読む

30代前半
2014年04月入社