自社開発のカートシステムを軸にECサイトの構築をトータル支援

同社はBtoC向けWebシステムの構築を得意とし、様々な企業のECサイト構築を手掛けている。

WEBサービス事業部事業部長 岡本崇弘氏
BtoC向けWebシステムの構築を得意とし、食品メーカー、雑貨ショップ、アパレル、出版社等、様々な企業のECサイト構築を手掛ける株式会社エスアイアソシエイツ。競合がひしめくWeb制作業界において同社の最大の強みは、自社開発したカートシステム『EverCart』(エバーカート)を持ち、それをベースとすることで、高品質なECサイトを、早く、安価に提供することができる点だ。
『EverCart』は、2009年のリリース以来、機能の拡張やリニューアルを重ね、常に最先端の機能を持ったレンタルカートとして成長を遂げてきた。使い勝手に優れたCMS機能も備えていることから、コーポレートサイトやニュースサイトのベースとしても利用することができ、現在、同社が手掛けるシステム開発のうち、9割以上が『エバーカート』をフレームワークとして使用している。ベースとなるフレームワークは同じでも、デザインはテンプレートを用いずにデザイナーが一点一点作り上げるため、見た目はまるでフルスクラッチのような仕上がりだ。
また、同社は創業間もない2005年から自社でネットショップを持ち、運営してきた経験を持つ。現在もデザイナーズ家具のネットショップを運営しており、そこで得られたノウハウが、随時『EverCart』に反映されている。
「ECサイトは、完成した時がゴールではなく、スタートです」と語るのは、WEBサービス事業部事業部長の岡本崇弘氏。大手システム開発会社で会計システムの開発に携わった後、同社に転職し、2009年に『EverCart』を開発した人物だ。「最近、とても多いのが『ECモールに出店したけれど、売り上げが伸びない』という相談や、『既存のネットショップが活用できていない』という相談です。そういう悩みに親身になって答えられるのは、私達自身が実際に、『EverCart』を使ってネットショップを運営しているからです。どうすれば人が集まるのか、どうすれば物が売れるのかというノウハウを共有し、売れるネットショップをお客様と一緒に育てていきたいと思います」(岡本氏)。
納品したら終わりではなく、クライアントの悩みに真摯に向き合う姿勢が評価され、同社は創業以来、紹介や口コミによって売り上げを順調に伸ばしてきた。営業部隊を置かずとも、既存顧客やホームページからの引き合いがコンスタントに増加しているため、制作スタッフを増員して、よりきめ細かい対応を実現したい考えだ。
自社ショップの運営経験をいかした、成果報酬型運営支援サービスが急成長

自社運営のネットショップも展開し、経験に基づいたネットショップ成功のノウハウを提供している。

同社では、近年新たに成果報酬型のネットショップ運営支援サービスも展開し、クライアントからの厚い支持を集めている。
“売れるショップ”を育てるためのサービスとして、同社は成果報酬型のネットショップ運営支援サービスも展開している。『ショップアシスト』と題したサービスは、ネットショップを運営する上で負担になりがちな更新作業や受注対応を、同社の運営チームが請け負い、クライアントと二人三脚でサイトの運営に取り組むことが特徴だ。個性的で魅力あるサイトを作るために、商品企画やプロモーション企画の立案はクライアントが行い、同社ではデザイナー、システムエンジニア、運用担当者らがチームを組んで企画に基づいたサイトの実制作や受注対応、評価分析等を行っている。通常の保守契約ではなく、成果報酬型となっていることで、同社の社員にとってもサイトを育てているという実感が強く、サイトの成長が大きなやりがいになっている。
『ショップアシスト』の成功事例として、同サービスのクライアントであるソファブランドのECサイトでは、SNSを利用した企画ページが人気を集めている。運営チームが同ブランドのソファを使用している部屋の写真をSNSで探し出し、そこからソファのユーザーにアプローチすることで、多数の使用事例を集めてECサイトに掲載することができたのだ。このページはアクセス数が多い上にコンバージョン率も高く、クライアントも大いに満足する結果となった。
「『ショップアシスト』のサービス開始から3年が経ち、運営支援のフレームワークがしっかり確立されたという実感があります。自社ショップで試して効果の高かった施策をお客様に提案したり、逆に、お客様のサイト運営で得られたノウハウを自社ショップに取り入れたりすることで、ショップの成長に効果的なノウハウが蓄積されてきました。今後はさらに、サイト制作という枠内だけにとどまらず、商品のプロモーションやブランディングに効果的なソリューションをトータル提案できるようになりたいですね」と、岡本氏は語る。
EC市場は近年、右肩上がりに成長を続けており、今後もますます拡大することが予測される。あらゆる企業が自社の商品をインターネットでどうやって売るか悩んでいる中で、同社が設立以来築き上げてきたネットショップ運営のノウハウが、大きな力を発揮するだろう。現在、18のショップが同社と『ショップアシスト』の契約を結んでいるが、将来的にはこの数をさらに伸ばし、受託開発やECサイトの構築と並ぶ、事業の柱となることが期待されている。
急成長する会社の主翼となって、面白い仕事と、働きやすい環境を作り出そう

社風は非常に穏やかで、社員同士の仲が良い。特定の部署が忙しい時には、他の部署のスタッフも仕事を手伝う等、自然に助け合う雰囲気が根付いているという。

2019年11月には新オフィスに移転し、組織を拡大する環境が整った。増加する市場のニーズに応え、一回り大きく成長するため、新たな人材が必要とされている。
2004年の設立から15年目を迎え、同社は現在、急成長の最中にある。会社の軸となる技術とサービスが確立されつつある一方で、社内のルールやマニュアル作りはまだ始まったばかりだ。
「自分が会社を支える力となって、会社と一緒に成長できるところが、当社の魅力だと思います」と語るのは、WEBサービス事業部でECサイトの運用チーフ。クライアントと共にサイトを育てる仕事にやりがいを感じると同時に、社内のマニュアルや教育制度の整備等、会社の基盤づくりにも力を注いでいる。彼女だけに限らず社員一人ひとりが、「今、自分がこの会社を作っている」という実感を持って、日々の仕事に取り組んでいるのだ。
社員の増加に伴い、2019年11月には新オフィスに移転した。広くなった新オフィスで、社員一同、気持ちも新たに仕事に挑んでいる。社内はフリーアドレスで、朝、出社した人から好きな席を選ぶことができる。各座席にはモニターが用意されており、自分のノートパソコンと合わせてデュアルディスプレイで仕事をすることができる。パソコンは入社時にOSを選択でき、新品のノートパソコンが支給される。オフィスの一角にはコーヒーや紅茶が自由に飲めるサーバーも用意されていて、社員が心地よく働けるように心が尽くされた環境だ。
さらに、会社づくりに社員の声を反映するために、会社に対する改善提案書を社員から募り、アイデアを一つ出す毎に社長から500円が支給される制度も設けている。この制度から、毎週木曜には全員が定時の午後7時にぴたっと帰る「7ぴた」という新たなルールも生まれ、働きやすい職場づくりの一助となっている。
社風は非常に穏やかで、社員同士の仲が良い。特定の部署が忙しい時には、他の部署のスタッフも仕事を手伝う等、自然に助け合う雰囲気が根付いているという。人間関係が良いため、毎年年末に行われる社員旅行や、社員同士の親睦会を楽しみにしている社員も多い。趣味の同じ社員同士が集まって部活動も行っており、会社の近くにあるクライミングジムでボルタリングを楽しむメンバーが増えているという。
少人数ならではのアットホームな雰囲気を大切にしながら、会社として次のステージへ進もうとしている同社では、一回り大きく成長するために、ECサイトのエキスパートとして仕事を極め、組織づくりにも積極的に参加できる人材を必要としている。
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