株式会社balss

金融・保険業界向けを中心としたシステムコンサルティング・開発を手がけ、着実に成長を続けている株式会社balss。代表の伊藤文章氏は、独立系IT企業で15年以上にわたり、システムエンジニア、プロジェクトリーダー、プロジェクトマネージャーとして主に金融系システムのエンジニアとして開発に携わった後、2016年9月に同社を設立した。現在も同社の経営に携わる一方で、現役のエンジニアである伊藤氏は起業の経緯については次のように語る。

「起業のきっかけとなったのは、自分がそれまで仕事を通じて知り合ったお客様や先輩、同僚、後輩など、まわりの人たちの助け、協力を得ながらどこまでやれるか、自分の可能性にチャレンジしてみようと決意したことでした。そして、私自身が社員時代に常々思っていた“社員のやりたいことを実現できる会社をつくろう”という思いの一心で4名の仲間と共に当社を立ち上げました。」

ちなみに社名のbalss（バルス）とはラトビア語で「声」の意味。お客様はもちろん、社員やパートナー会社のエンジニアなど、関わり合いのある全ての人たちの「声」を大切にする会社であり続けたいと考えて命名した。

強みとしては、上流工程から下流工程、運用・保守など一気通貫で豊富な実績を持ち、あらゆるプロジェクトに対し対応できること。また、何よりITスキルとヒューマンスキルを併せ持ったエンジニアたちが在籍していることだ。まさに少数精鋭。そのこともあり、開発に当たっては上流工程からプロジェクトに携わることがほとんどであり、システム・サービスの企画段階から頼られている状態だ。

「当社のエンジニアが手掛けるのは、要件定義や設計など上流工程からのプロジェクト参画が多いですね。経験、スキルが高い社員が多く、若手も含め“彼がいないとうちのプロジェクトはまわらない”とクライアントから高い評価をいただいています。クライアント先のプロジェクトにおける必要不可欠な中核メンバーとして、ユーザーへの提案段階から携わっている社員もいます。」（伊藤氏）

このような背景には、「ITスキル」はもちろんのこと、併せ持ったヒューマンスキルが評価され、設立以来着実に実績を重ねてきており、今後も安定した成長を実現していく。そして、将来的にはさらなる拡大として、受託案件や新たな技術分野へのチャレンジも視野に入れている。

balssが得意とするのは、現状としては金融・保険業界のWebシステムで、エンジニアがクライアントの開発現場に常駐する形を取っている。そのため、クライアントと同じ目線、かつ物理的に近い位置で要望をダイレクトに聞きながら開発を進めている。

これまでの実績としては、中規模システムの開発が多く、そのほとんどが上流工程から参画したものだ。

例えば「保険系帳票管理システム開発」（使用言語：Java、Oracle、JP1／開発規模：平均70人/月）では、統合システム開発内のサブシステムの外部設計から参画。同社のエンジニアは、現行システムの仕様の洗い出しから新システムへの設計落とし込みを主に担当。そして、エンドユーザーとの要件調整にも参加。

また、「銀行系信用リスク計算システム開発」（使用言語：Java、Oracle／開発規模：平均15人/月）では、従来、情報を収集してきたシステムに改廃が生じることからインターフェースの要件定義から設計変更、関係部署と折衝に至るまで広範囲に対応。また、継続的な業務遂行を目的とした要件のとりまとめに理想的な開発を実施し、いずれもクライアントから高い評価を得た。

いずれのケースも、同社の強みとした「高いI Tスキル」と「ヒューマンスキル」を持ち合わせたエンジニアの活躍が活きた事例と言えるであろう。なお、プロジェクトに配属するに当たっては、あくまでエンジニアの希望や志向を最大限尊重し、そして何よりエンジニアの「成長」を考慮した上で配属する。この徹底には、伊藤氏の想いが込められている。

「エンジニアにはテクニカル色が強い仕事が得意な人と、マネージメントが得意な人がいます。当社では強制的にどちらかをやりなさいと言うことは一切ありません。一人ひとりの希望や志向に合った仕事を経験しながら、自分が思い描いている理想のエンジニア像を実現してほしいと考えています。元々このような想いを実現する上で会社を立ち上げています。そのお手伝いをするのが私の仕事です。」（伊藤氏）

今後の展開としては、エンジニアの採用に力を入れ、会社規模を拡大し、さらなる事業展開、そして、会社自体の成長を目指す考えだ。

「まずは、直近の2年で従業員数、売上共に現在の２倍を目標としています。また、今後、まずは案件の幅を広げていくことを考えています。今はアプリケーション開発をメインでお受けしていますが、今後は更なる事業拡大をしていく上で様々な案件を受注していきたいと考えています。実は今でもお話はたくさんいただいているのですが、人がいなくてお断りしている状況です。そのため、アプリケーション開発経験のある方はもちろん、幅広く経験者を採用していきたいと思っています。そして、その先には受託開発、新たな技術分野へのチャレンジなど実施していこうと考えています。」（伊藤氏）

現在、balssは東京都千代田区神田神保町のビル内にオフィスを構えている。東京メトロ半蔵門線・都営地下鉄三田線・新宿線「神保町駅」から徒歩3分、JR「水道橋駅」から徒歩7分と複数路線・駅が利用できるアクセスの良いロケーションだ。普段社員たちはお客様先で開発に携わっているが、月に一度のペースでこのオフィスに集まって、仕事の進捗状況を報告したり、会社の将来のことについて話し合ったりしている。社風について伊藤氏は次のように語る。

「20代から40代まで幅広い年代の社員が在籍していますが、みんなが意見を言い合えるフラットな関係です。私自身もエンジニアとしてお客様先で開発に携わっていますし、代表だからといって偉ぶる必要もないと思っています。そんな考えなので、社員もどんどん意見を言って会社づくりに参加してくれています。そこで技術に関する成長はもちろんのこと、組織についてなど、多岐に渡る議論をし、ビジネスパーソンとしての成長につなげてもらえればと思います。」

快適に働ける環境づくりに力を入れているのも同社の特徴の一つ。完全週休2日制で年間休日は120日以上、残業は平均月15時間程度と、仕事とプライベートのメリハリをつけて働ける。仕事に支障がない限り、有給休暇も遠慮なく取得可能だ。

「日頃からメリハリをつけて働くことが日々の集中に繋がり、生産性を上げるように思っています。クライアントの要望に応えることはもちろん重要ですが、それ以上に生産性高く働くためにはどのような視点で働くべきなのかを考え時間管理をしてもらえればと思っています。さらにもっと上を目指していくようであれば、会社、組織をよりよくしていくために頭を働かせたり、クライアントにもっと価値提供していく上でどのような行動を取るべきかなどより高みを目指す時間として認識してもらえるとビジネスパーソンとしても成長できると思っています。」（伊藤氏）

社員一人ひとりが意見を出し合いながら会社づくりを進めている同社が求める人物について、伊藤氏は次のように語る。

「求めるのはいい意味で出しゃばりの方ですね。受け身ではなく、やりたいことがあれば自分から発信する、困ったことがあったら自分から相談するといった姿勢の方です。そして、失敗してもいいのでチャレンジ精神を持っている方に来ていただきたいですね。好き勝手にやってもらっては困りますが、恐れてやらないよりは、やって失敗した方がその後の糧になるはずです。失敗したらその後始末をするのが私の役割だと思っています。」

これから、急激に拡大していくであろう同社。様々な案件を手がけていくことはもちろんのこと、事業の拡大、新たな技術分野へのチャレンジなど「住む世界」が変わっていく。今、同社の中核メンバーとして、入社することは最後のチャンスであろう。会社に対し、想いを持って「創って」いきたい方や成長意欲に溢れる人材はぜひ同社のドアをノックして欲しい。