あらゆる業界の企業を手がけ、サイトの種別もオールジャンルという経験値の強み
Web制作会社の、株式会社レインボー・ジャパン。1991年に設立され、94年という日本におけるインターネット黎明期からWeb制作に取り組み始めている老舗である。同社のクライアントは累計500社以上に及び、NTTドコモやセガサミーホールディングス、雪印メグミルク、日本調剤、ドクターシーラボ、神田外語グループといった有名企業も数多い。売り上げの80%は、これらクライアントとの直取引から上げている。
同社はこれまで特定の業種に偏ることなくあらゆる業界の企業を手がけ、サイトの種別としても、コーポレート/採用サイト、ブランド/キャンペーンサイト、EC/サービスサイト、メディアサイトとオールジャンルを網羅。ターゲットは老若男女に広がる。業務領域としても、最上流の調査・分析、設計・企画から、制作、そして運用まで全工程を一貫して手がけている。
「状況に応じて外部クリエイターなども使いますが、基本的にフロントエンド領域においては100%内製です。かつ、1社のクライアントを1人のプロデューサーやディレクターが長く担当し、案件ごとにアサインされるデザイナーやエンジニアなどのプロジェクトメンバーは、同じフロアで常にコミュニケーションを取って業務を行っています。このため、調査・分析の結果を具体的な施策にストレートに反映させやすく、成果の上がるサイトづくりが行いやすい環境があるといえます」(取締役 菊池 昭夫氏)
同社の強みは、長年にわたって広範な分野のWebサイト制作に携わり、成果やノウハウを蓄積していること。
「いろいろなクライアントの様々なケースを経験しているので、最大公約数的にノウハウをメソッド化・標準化して横展開できるようにし、全体のボトムアップに繋げています。また、こうした蓄積をベースに新たな分野にもチャレンジしやすく、さらに経験値を広げていきやすい環境もあります」とクリエイティブ事業部コンサルタント/統括プロデューサーの柏田規秀氏は話す。
“成果を出すWebサイト”を提供し、お客様のビジネス課題を解決する
同社は、91年に「デジタルで社会に貢献したい」とCGやマルチメディアを手がける企業として創業した。
その3年後、インターネットが広がり始めると同社もWeb制作を手がけ始め、ネットの進展とともに同社へもWeb制作のニーズが集中するようになる。Web制作のパイオニア的存在の1社として、当初から業界や分野を絞ることなく全方位的に対応していった。こうして、今日のポジションを築く。
そんな同社の企業方針は、「“成果を出すWebサイト”を提供し、お客様のビジネス課題を解決する」というもの。この方針どおり愚直に取り組んで来ているからこそ、10年、15年と長きに渡って取引しているクライアントが少なくないのだ。その信頼関係の要因について、柏田氏は次のように説明する。
「単に見栄えのいいWebサイトをつくるというのではなく、“つくったWebサイトを通じてお客様の課題を解決すること”をクライアントとコミットして臨んでいます。そのために、クライアントが出したい情報ではなく、ターゲットが欲しい情報をどう提供すればいいかというところに最も力を注ぎます。そして、この一連の取り組みをクライアントと一体となって行うことで、情報の量や質を最大限引き出しているのです」
クライアントと一体となってプロジェクトを進めていることで、PDCAを速く回すことができ、成果を上げることにも繋げている。
また、同社では、プロデューサーやディレクターだけでなく、デザイナーやエンジニアなどプロジェクトメンバー全員が設計・企画工程から関わる。「これによって、より緻密で高度な設計ができる」と菊池氏。
同社のそんな顧客志向は、経営方針にも明確に表れている。
「当社の売上高は安定的に推移しています。業績を伸ばすことだけが目的ではなく、クライアントに成果を上げてもらうことも大切な目的だからです。したがって、クオリティに影響を及ぼすような無理な受注はしないと決めているのです」(菊池氏)
同社は、今後も着実に取り組んでいくことだろう。
統括プロデューサー
柏田 規秀氏
人材育成およびコンプライアンス、フラットでオープンなカルチャーづくりを重視
“成果を出すWebサイト”を提供するために、同社は人材育成にも力を入れている。まず、メンバーは1年間でどれだけ成長するか成果を出すかの目標を決め、その達成に向けて1カ月ごとにマネージャーと1対1でレビューを行っている。
「我々マネージャーは、メンバーが目指すレベルに到達するために、月ごとにマイルストーンを設定し、それをクリアするための機会を作っています。メンバーがちょっと背伸びをしてチャレンジする案件への取り組みを通じ、成長していける環境があるといえます」とクリエイティブ事業部エンジニア課課長の加島嗣朗氏は話す。
その基軸となるのが、独自の人事考課制度だ。同社では、職種ごとに4段階にレベル設定をし、それぞれの要件を定義。そのレベルをステップアップしていく具体策を、前述の年間目標・月次目標で設定し、レビューで実行度合を互いに確認しているのだ。なお、毎月レビューを行っている企業は少ないといえる。同社も以前は半期ごとに行っていたが、月次に改めた。
「当社は受託が100%であり、社員が手がけたい案件がタイムリーに受注できるとは限りません。そこで、毎月レビューを行うことで、より機動的に適切な案件にリーチしやすいようにしています」(加島氏)
社内勉強会も頻繁だ。職種ごとに毎週~毎月のペースで行われているほか、エンジニアとデザイナーの特定テーマに関する合同勉強会も毎月開催している。また、案件が終了するごとに関わった全員が振り返りを行う「アフターミーティング」を行い、その議事録は全社に共有してナレッジとしている。そのほか、社外セミナー参加や書籍購入補助も行っているという。
風土づくりの面では、「コンプライアンスやフラットでオープンなカルチャーづくりを重視している」と菊池氏。労働時間管理においては、労働時間の長いメンバーをケアする仕組みが導入されていたり、有給休暇取得率も86%(2018年度)と高い。女性社員が半数を占めるが、育休後の復帰率は100%。こうした健康経営も同社の特色で、健康診断受診率100%など厳しい評価項目をクリアした法人のみが認定される、経済産業省が運営する「健康経営優良法人2019」に認定されている。
フラットでオープンなカルチャーにより、パワハラなども無縁だ。
「上下関係に基づく指示系統はしっかり確立されている一方、新人であっても意見はしっかり言えるフラットな関係性が昔から定着しています。そのせいか、意見は互いにしっかり伝え議論していく文化があると思います」(柏田氏)
社員同士の仲も良く、「会議室のプロジェクターで映画鑑賞会を開いたり、BBQや酒蔵巡りを楽しんでいる」と管理部人事担当の鈴木由美子氏。
同社が求める人材の要件は、向上心や探求心、いいモノをつくりたいという思いを持つ人。そして一緒に働く周囲の人を明るい気持ちにさせることができる人だ。
そして、「Webサイトの制作を通じてクライアントに成果を提供したい。そうしたことを嬉しいと感じる方にはやりがいのある会社だと思っています。ぜひ、そういった方のアクセスをお待ちしています!」と菊池氏は呼びかける。
加島 嗣朗氏