「家は賃貸なのに家具はなぜ購入?」という疑問から生まれたサービス
株式会社クラス(CLAS Inc.)は、サブスクリプションモデルの家具・家電のレンタルサービスの「CLAS」を展開している会社だ。設立は2018年4月で、東京都目黒区青葉台に本社オフィスを置く。
「CLAS」の特徴として、手軽に“お試し”ができる金額を設定して利用のハードルを下げているほか、家具の購入時に問題となる配送や組立、設置についてもクラスが実施する。月額料金には保険料も含まれ、利用者は汚損や破損の心配をすることがない。貸し出す家具はリペアやクリーニングをおこなうため、新品同様の高品質な家具を、いつでも気軽に利用できる。ライフステージの変化にマッチしたサービスであることはもちろん、エコでサスティナブルなビジネスモデルとしても注目を集めている。
代表取締役社長を務める久保裕丈氏は、東京大学大学院を卒業後、米系コンサルティング会社、A.T. Kearneyに入社。商社やメーカー、金融機関などへの全社戦略策定や、サプライチェーン・マネジメントを手がけてきた。2012年、女性向け通販サイト「MUSE & Co.」を設立し、2015年に売却。その後、クラスを設立するまで、個人で数十社の企業顧問を務めてきた。また、2017年には米国で人気の恋愛リアリティーショー「The Bachelor」の日本版、「バチェラー・ジャパン」のシーズン1で、主役に抜擢された経歴を持つ。
起業のきっかけとなったのは、久保氏の「引越し病」にある。1年半~2年ほどで引越しを繰り返し、そのたびに家具を買っては捨てていた。現在の家に引っ越した際、クラスでCOOを務める白河氏に話をしたところ、「毎回捨てて買うのはもったいない」、「なぜこんなことが起きるのか?」という話になった。住む家は賃貸なのに、中に入れる家具を買わなければならないのは合理的ではない、家具を買わずにレンタルするというサービスがあれば…と思い至ったものの、そのようなサービスが当時なかったため、自分たちで立ち上げた。
東京大学、大学院卒業後に、米系コンサル会社A.T.Kearneyに入社。女性向け通販サイト MUSE & Co.を設立後、日本の家具のあり方に疑問を感じ、CLASを創業。
~必要な時に必要なものを~ “買わない”インテリアショップを展開
2018年7月、クラスはANRI 3号投資事業有限責任組合やエンジェル投資家を引受先とした第三者割当増資を実施。これにより、エンドユーザー向けのシステム構築や、上に挙げたB to Bへの新しい取り組み、開発・インテリア・物流人材の採用を進めていく、まさに今勢いのあるフェーズだ。インテリアのレンタルサービス「CLAS」の主な特徴を挙げると、(1)初期コスト抑制、(2)交換が用意、(3)上質な素材とシンプルなデザイン、の3つにまとめることができる。
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(1)初期コスト抑制
月額500円~というお手軽な料金設定に加え、送料や保証金なども不要。初期費用をゼロに抑えることができ、引越し後は自分の見あった金額でインテリア一式を揃えることができる。また、季節の節目などには部屋の模様替えも気軽におこなえる。
(2)交換が容易
転勤・転職・結婚・出産といったライフステージの変化に柔軟に対応できる。家具の購入には多くの手間と費用がともなうが、「CLAS」は一定の条件を満たせば、追加費用なしでインテリアの交換が可能。保有している不要なインテリアの買取りもおこなっているため、処分にかかる手間や費用も節約できる。
(3)上質な素材とシンプルなデザイン
「CLAS」のインテリアは素材にこだわり、メンテナンスは職人がおこなう。そのため高品質のインテリアを長期間にわたり利用できる。デザインは、多くのシーンで利用しやすい、シンプルで洗練されたものを用意している。
主な取引先は、個人のほか、オフィスの移転や、ホテル、マンスリーマンションなどの新築、リニューアルなど、法人向けの取引も増えている。今後の展開としては、コワーキングスペースやシェアリングスペースなどとの協業、ウィークリー/マンスリーマンション事業者、民泊運営事業者などへのインテリアレンタルなどを展開していく方針だ。また、不動産賃貸仲介会社や管理会社に向けた居住者向け特別プランとしての提案や、企業への福利厚生プランとしての商品開発、大手インテリアメーカー/ショップとのアライアンス提携などを進めていく。
一人ひとりの価値観やスタイルを重視した、自由で軽やかな文化
2020年8月時点の従業員数は40名ほどで、平均年齢は30歳前後。男女比は7:3程度だ。新卒・中途の割合は中途入社が100%を占め、「自分らしく自由に生きること」をそれぞれが追求している。また、「“暮らす”を自由に、軽やかに」という言葉をビジョンとして掲げている通り、働く人のワーク・ライフ・バランスも重視。ミーティングは極力少なく、かつ短くし、リモートでのミーティングも実施している。しっかり活動できているのであれば副業や複業もOKで、相談の上ならリモートワークや時短勤務も可能だ。
クラスでは理想の組織づくりのために、「OKR(Objective and Key Result)」の正しい運用を心がけている。OKRとは、目標(Objective)と、それを達成するための主要な成果(Key Results)をリンクさせ、生産性を高めるための目標管理手法を指す。米国Googleや株式会社メルカリでも導入されているが、クラスの場合、週次のプライオリティを決め、週の最後にフリーセッションで目標に対する進捗確認を実施する。さらに全員でのレビューを繰り返し、愚直にOKRの王道に則りながら業務を進めている。
そのため、「任せる」と決めた仕事は「任せきる」風土が根付いている。もちろん、レビューは個々のスキルを加味した上でおこなわれるが、経営層が関わるのは最低限のレビューにとどまり、実務について口や手を出されることはほとんどないという。
今回の採用でクラスが求める要素は、会社のビジョンやバリューへの共感だ。バリューは、
1. 変化にしなやかに、したたかであろう
2. 主体的であろう
3. まず打席に立ち、そして打率を上げよう
4. 和を重んじ、環を創ろう
5. 最高以上を目指そう
の5つを挙げている。
また、会社の成長と個人の成長の方向性が、同じ方向を向いていることも重視する。さまざまな価値観が時代とともに変化する現在、自分らしさや「よりよい暮らし」のあり方も変わっていくが、クラスは時代を見据えたサービスで変化や変革を先導し、よりよく暮らしたいと願う人々の“伴走者”であり続ける。
株式会社 クラスの社員の声

20代後半
2019年04月入社
・大きい会社だと中々任されない重要な仕事や採用活動にも携わっていけ...続きを読む

20代後半
2019年02月入社

20代後半
2018年10月入社
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