「RANDOR」を中心に、東南アジアへの進出も目指す
同社を創業した井上氏は、学生時代OTA(Online Travel Agency:旅行予約サイト)でアルバイトを経験し、OTA運営に興味を持った。
“宿泊×IT = ホスピタリティテック”企業を目指している、株式会社Satisfill。平均年齢20代の若さ溢れるベンチャーである。
同社の事業の柱は、インバウンド向けホテルブランド「RANDOR(ランドー)」のホテル運営。2021年1月現在、全国15カ所(東京5、札幌2、京都2、広島1、福岡3)に展開している。その客室の特長は、中長期滞在するケースが多いインバウンドを意識した、次の4点。
1. ファミリー仕様の広さ:部屋は45㎡以上が中心で、広さを重視。
2. ゴージャスなバスルーム:檜の浴槽や、打たせ湯、肩湯などが楽しめる設備を設置。
3. 最先端の家電製品:各部屋にAIスピーカーはじめ、服のスチームウォッシュ&ドライができる家電などを用意。
4. リビング中心の構成+キングサイズベッド:一般的なホテルはベッドが主体の構成であるが、家族が部屋で過ごしやすくするためにリビングスペースを主体の構成に。プラス、ベッドはキングサイズを主体に、家族が“川の字”で寝られるよう配慮も。
以上の4点で、安価な民泊と高価なスイートルームの中間という空白ゾーンを狙う。
同社を創業した井上氏は、学生時代、OTA(Online Travel Agency:旅行予約サイト)でアルバイトを経験し、OTA運営に興味を持つ。そして、日本を代表するOTAの運営責任者と知り合うなどして知見を深めていった。大学卒業後は大手マーケティングリサーチ会社に入社してビッグデータ分析に関わり、その後人材会社を創業。
今後は、「RANDOR」を日本全国に展開させていくとともに、東南アジアへの進出も視野に入れている。
「清掃やフロントスタッフの雇用、インバウンド家族客の中長期滞在促進を通じて、地域経済の活性化にも貢献していければと考えています」と井上氏は話す。