株式会社ゼンリンデータコム

株式会社ゼンリンデータコムは、地図ビジネス向けプラットフォームや位置情報を利用したITソリューションを提供する企業だ。住宅地図大手ゼンリン株式会社のグループ企業という強みを活かし、次世代の地図情報サービスをリードしている。

同社のブランド『いつもNAVI』は、徒歩・電車・車・自転車などの移動手段での最適ルートや音声ナビをあらゆる情報端末向けに、アプリ、ソフト、WEBなど使いやすいインターフェースとして提供する。また、法人・商用向けでは、同社の基盤技術である位置情報技術を軸としたAPI事業などを展開。これらの好調な既存事業を強化しながら、AIやドローンといった最新テクノロジーを活用した次世代技術基盤開発にも注力していく計画だ。

同社は「21世紀の”コンパス”を目指して」というビジョンを掲げている。コンパスは、言うまでもなく北を指し続ける方位磁石のこと。大量の情報が押し寄せる現代にあり、「誰もが、いつでも、簡単に、行きたい場所や知りたい情報を手に入れるため」の新たなコンパスとして、あらゆる人へ向けてサービスを届けることを目指している。同社は、ビジョン実現の原動力となる新たな人材を広く求めているのだ。

親会社である株式会社ゼンリンは、創業から70年という歴史を持つ東証一部上場の企業だ。住宅地図をはじめとした多彩かつ豊富な地図情報とデータベースを保有し、地図情報の国内トップカンパニーとして業界をけん引してきた。同社は、そのゼンリン100%出資のもと携帯地図サービスを提供する会社として2000年に設立された。

このような背景がある同社の強みは、なんといってもゼンリンの地図データをいち早く優先的に使えること。保有するデータだけでも、「住所検索データ」は約3400万件、「郵便番号検索データ」で約14万件、「施設情報」が約1000万件と、かなり膨大だ。しかも、それは親会社から「与えてもらう」という形ではなく、必要な情報整備と提供を即時に依頼できるというフラットな関係性。これは、他社では持ち得ない圧倒的な優位性だろう。

このような体制のもと、同社では高品質で詳細な地図データを高い技術力によってサービス化し市場へ提供。顧客からの高い評価を受け、国内の主要な地図サイトや旅行サイトなど、多くのWEBサイトで採用されるという輝かしい実績を誇る。

また、業界を問わない様々な企業へのサービス提供を通じて、日本有数のビッグデータ蓄積を実現している。同社のエンジニアにとって、ユーザーの行動分析が可能なそのビッグデータを使って新たなサービスを生み出していけることは、大きな魅力だろう。

「21世紀の”コンパス”を目指して」というビジョンを掲げる同社が見据える未来は、どのようなものなのだろうか。今後の具体的な展開や計画について、取締役 執行役員 コーポレート本部長 鈴木 伸幸氏に聞いた。

「『いつもNAVI（WEB）』をはじめとする個人向けの位置情報サービスでNo.1を目指します。同時に、当社が持つ詳細なデータと高い技術力という強みを活かして、地図コンテンツ・検索機能・位置情報関連機能を実装するための開発ツール『いつもNAVI API / SDK』などを効率的に運用し、主力である法人向け事業を一層強化していきます」（鈴木氏）。

大手企業と協業し、多様な BtoBtoC や BtoCサービスを手がける同社のエンジニアは顧客やユーザーの反応を直接知る機会が多い。それゆえに、ダイレクトなフィードバックを開発に活かせることは、大きなやりがいになっているという。また、先進的なチャレンジを奨励する活気ある社風も魅力だ。ゼンリンという堅固な経営基盤を持ちつつも、スピーディーな展開が可能でベンチャースピリッツに溢れる風土は、同社ならではの特徴だろう。

「親会社とはまったく社風が違いますね。ゼンリンは大きな組織だけに、系統立って動く文化。対して当社は、役職関係なくざっくばらんなコミュニケーションを取るのが当たり前で、とてもフラットです」（鈴木氏）
中途入社の社員が多いので各人が様々な経験を積んできており、それを積極的に活かしていこうという雰囲気なのだ。

この自由闊達な風土の中、同社は『未来先進プロジェクト』として、最先端の人工知能やネットワークを活用した次世代の基盤技術開発を試みている。例えば、汎用的なカメラの画像を用いて自己位置を精度高く瞬時に把握できれば、屋外・屋内問わず位置に基づいた情報提供や作業指示が可能になる。この技術を使って商業施設や物流倉庫、工場内などでの業務効率化をサポートする『物流向け動態可視化サービス』を開発した。

同社のエンジニアには強みを活かしての既存事業強化と共に、世の中にないサービスを生み出すイノベーターの役割も期待されているのだ。

社員のタイプを鈴木氏に聞くと、「地図が好きという人は多いかもしれませんが、それ以外では趣味や個性はバラバラですね。活発な人もいれば、物静かでオタク的な人もいる。でも、互いにそれもOKだよねという緩やかさがあります」という答えが返ってきた。多様なキャラクター性は、活発な社内サークル活動にも表れている。

バンドや登山、サバイバルゲーム、バドミントン、ロードバイクなど、様々なサークルを社員が自主的に作って楽しんでいるのだ。
「社内では、性別も年齢も関係なくフレンドリーなコミュニケーションが自然に行われていますね。会社としても、サークル活動費を補助したり、アトランダムにメンバーをピックアップして食事会を開催したりするなど、社員間の交流を積極的に後押ししています」と、鈴木氏は微笑んだ。

どのようなマインドを持った人物だと活躍しやすいのかを尋ねると、「積極的に自分で動ける人。コミュニケーション力を発揮して、わからないことはどんどん他部署まで聞きに行けるような人はマッチするでしょう」と、鈴木氏は言う。

実際、行動力と発想力を活かして新たなビジネスプランを提案し社内ベンチャーを立ち上げた社員がいたという。現在、その会社はゼンリンの子会社となっている。

年功序列がない同社だけに、30代前半でマネージャーになった者や、40歳手前で部長になった者もいる。あくまでも実績ベースの評価なので、若手にもチャンスの道が開かれているのだ。

「コミュニケーションスキルに自信がある人や自主的に動いていきたい人、新たな挑戦を積極的にしていきたい人など、当社で活躍できる資質があると感じた人は、ぜひ応募してください！最新テクノロジーを使ってのサービス開発にも取り組んでいます。地図に捉われる必要はないので、次世代基盤開発に興味があるという方もお待ちしています！」と、鈴木氏は力強いメッセージを寄せてくれた。

同社に興味を抱いたならば、ぜひ気軽にアクセスして欲しい。