株式会社ネスコ

株式会社ネスコ（NESCO）は、インフラ構築、システムコンサルティング、アプリケーションソフト開発、各種ソフトパッケージ開発などを手掛ける会社だ。設立は1975年11月で、40年以上におよぶ長い歴史を誇る。東京都千代田区岩本町に本社を置くほか、仙台、大阪、福岡に支店を設ける。顧客は東証など一部上場の大手企業がメインで、プライム案件を多数受託。業務アプリケーション開発をコアビジネスとしながら、自社製品開発にも力を入れている。近年ではファイル暗号化ソフト「DataClasys（データクレシス）」を開発し、自治体や製造業を中心に導入実績を伸ばしている。

ネスコが掲げるミッション、それは、顧客に価値を提供することだ。ＩＴはあくまでツールであり、利用する企業や人が主役というのが、創業以来からのスタンスだ。その姿勢を堅持しつつ、他社にはマネのできない高度な技術力と、長年培ってきた豊富な知識・経験により、オンリーワンの存在を目指している。理念に「お客様の経営、営業戦略を実現するためのビジネスパートナーであり続ける」を掲げ、社名になぞらえた行動指針を定めている。曰く、

・Never give up ～ 最後までやりとげろ
・Ever onward ～ いつも前進あるのみ
・Software innovator ～ ソフトイノベーターを目指せ
・Customer service ～ 常に最良のサービスを
・Only one solution vendor ～ 最良のソリューションベンダーたれ

業界では比較的規模は小さいものの、大手企業との長期的な取引関係、そして、40数年にわたって蓄積してきた信頼と実績で、経営基盤は盤石だ。一方、「安定」だけを求めるのではなく、新たなチャレンジにも意欲的なネスコ。その軸の一つが自社ソリューション開発であり、もう一つがWeb系・オープン系システムの受託開発事業の拡大だ。現在、Web系・オープン系システムの受託開発案件は着実な増加傾向にあり、事業拡大の戦力となる新たな人員を募っている。
ITシステムコンサルティングのほか業務アプリ開発、インフラ構築に至るまで幅広い分野でトータルなソリューションを提供するプロフェッショナル集団として、ネスコの挑戦は続く。

ネスコが手掛ける事業分野は、大別して以下の4つ。

（1） 業務アプリケーション受託開発事業
顧客企業のニーズをもとに、そのニーズに合ったアプリケーションを個別に開発する。主な開発事例は、会計システムや金融システム、融資回収システム、販売管理システム、海外貿易システムほか多数。そのノウハウはグループ会社が手掛ける統合会計パッケージ「SuperStream/400」に活かされ、「SuperStream/400」は2017年3月、 累積導入実績が600社を超えた（624社）。

（2） 自社製品開発事業
主力製品である機密ファイル保護・管理システム「DataClasys」を中心に、顧客企業の情報漏洩防止ソリューションの開発・販売・導入を数多く手掛けている。「DataClasys」はあらゆるファイルを暗号化することが可能で、顧客企業の情報漏洩の防止に貢献。現在までに、製造業や金融機関、自治体など累計の導入事業所数は700社以上に上る。「DataClasys」は2016年1月に「ITトレンド年間ランキング2015」暗号化部門で第1位に選ばれたほか、2017年10月には、株式会社NTTデータの「BizXaas Office」のオプションに採用された実績を持つ。

（3） ITインフラ構築支援サービス
顧客企業におけるサーバやネットワークなどのITインフラについて、構築支援から運用まで幅広くサポートし、業務システムを最適化する。

（4） 業務システムの運用・保守サービス
顧客企業に常駐し、情報システムが「止まらない」よう支援を行う。システムの安定稼働を支えることで、顧客の業務に貢献する。

2017年3月現在の従業員数は100名で、ネスコグループ全体だと約205名となる。「会社の核は“人”である」という考えが反映され、フラットでオープンな社風。役職に関係なく「さん」づけで呼ぶ文化が定着し、上層部や経営層との距離も近く、目線を合わせてコミュニケーションできるフェアな社風だ。仕事とプライベートのバランスを保てるよう働きやすい環境づくりに力を入れており、無駄な残業を減らすべく、全社を挙げた取り組みを展開。毎週水曜日はノー残業デーで、月の平均残業時間は10時間程度を達成している。

プロジェクトごとにエンジニアがチームを組んで仕事を行う。さまざまな人と関わり合いながら仕事をする中で、技術力はもちろん、コミュニケーション能力や折衝能力、マネジメント能力などが自然と身につく。経験や年齢に関わらず意欲次第でチャンスをつかむことができ、新卒入社2年目のメンバーがSEとして上流工程から参画している例もある。

教育制度では、未経験でもプロフェッショナルを目指せる環境が整っている。新卒社員向けには、システム開発の工程、要件定義から設計・開発、保守・運用に至るすべて経験する“システム開発演習”を行い、プロジェクトを円滑に遂行するための基礎を養う。また、中堅社員向けには、PMBOK（Project Management Body of Knowledge：プロジェクトマネジメント知識体系ガイド）に準拠したプロジェクトマネジメント技法の研修を用意している。これらの研修はすべて内製化し、外部研修に頼らないこともネスコの特徴。自社にとって必要なスキルや知識を、効率的に習得することが可能となっている。

資格取得支援にも積極的で、情報処理技術者試験、各種ベンダー認定資格、プロジェクトマネジメントに関する国際資格・PMP(R)などの合格者に対して手厚い資格手当が支給される。このようにして、ネスコが誇る「顧客の課題解決のために全力で取り組むことができる人材」、そして、「顧客を感動させたいという意欲を持つ人材」が育まれている。