SivanS株式会社

SivanS株式会社は、ブランディングからSP、マーケティング、CRMなど幅広い領域を自社で一貫して手がける広告代理店だ。どこまでもクライアントに寄り添う姿勢と、様々な角度から検証を重ねて導く包括的なソリューションプランニングで高い評価を得ている。

クライアントには海外高級車メーカーや飲料メーカー、化粧品ブランドなど、知名度の高い企業が業界を問わず名を連ねる。設立から7期目を迎え、トータルアドエージェンシーとしての成長スピードを一層加速させていく計画だ。事業拡大に伴い、自身も一緒に成長を遂げたいと願う意欲的な人材を強く求める。

同社を紹介する上で欠かせないのが、設立者である代表取締役社長中村シバン氏の存在だ。1978年イスラエルで生まれたシバン氏は、15歳にして学校で勉強に励む傍らでウエイトレスとして働き始めた。決して裕福とは言えない家庭だったが、教育費は惜しみなく出してもらえた。しかし、お洒落する・遊ぶお金は、自分で稼がなくてはならないという母の言葉があったためだ。自ら考えて行動し、道を切り拓いていくマインドはこうした経験の中で培われていったのだ。

そんなシバン氏が21歳の時、転機が訪れる。世界を旅する中、英語力のブラッシュアップのために滞在を決めたオーストラリアで、のちに伴侶となる日本人男性と出会った。その後、日本へ渡り結婚生活を始めたが、言葉もわからない未知の文化圏での生活は困難がつきまとった。仕事を探すものの、面接を受けることさえ難しい。普通ならば、ここで心が折れてしまいそうなものだが、シバン氏は持ち前のバイタリティーと情熱で困難な状況を打破する。
「一度でいいからチャンスを！」という強い思いで、ある出版社での面接の機会を得たのだ。9時からの面接なのに、7時半から会社の前で待ち続けたという。シバン氏は、率直に本音を伝えた。

仕事の経験がなく、日本に来るためにイスラエルでの進学も断念したこと。日本語は勉強中であること。でも、気持ちでは絶対に負けないという自信。こうして強い思いで臨んだ結果、その出版社へ入社する。生来のコミュニケーション能力や情熱を存分に発揮し、半年後にはトップセールスになったのだ。

その後、金融会社、広告代理店と転じてキャリアを磨き、フリーランスとして活躍。卓越した企画力とコミュニケ―ション能力が評価され、当時のクライアントから起業することをすすめられる。こうして、2011年に設立されたのがSivanS株式会社なのだ。

「Because we are different.」同社が自信を持って掲げるキャッチフレーズだ。

公式ホームページを確認するとわかるが、クライアントは世界的に有名な高級ブランドやメーカーばかりだ。世界を知る一流ブランドが、なぜ同社を選ぶのか。その「違い」とは一体何なのだろうか？その答えを探るべく、オフィスマネージャー 髙野氏と、アドミニストレーションディレクター 髙岩氏に話を聞いた。
「徹底したクライアントファーストを貫いています。常にクライアントのために私たちができることは何かを考え、スピーディーに行動します。決まりきったことをせず、提案をプラスしていく。クライアントへの向き合い方が他社とはまったく違います」。（髙岩氏）

「企画から提案、クリエイティブ、実施と、最後までやり切る。柔軟で多角的なアプローチを包括的にワンストップで提供できるのが、我々の強みです」。（髙野氏）

クライアントとのシームレスなコミュニケーションを重視し、一緒に作りあげていくという価値観を共有する。真のビジネスパートナーシップだ。世界に名だたる大手ブランドと直接取引している点は、同社の大きなアドバンテージだろう。
「クライアントとは、毎日会っていますね。密なコミュニケーションが可能な関係性を築いています」と、髙野氏は言う。実績に対する信頼の証と言えよう。また、日本市場に参入したいと願う海外企業からの引き合いも多い。
「既存クライアントのブランディングという軸を大切に保ちながらも、今後は、"日本でビジネス展開するならSivanSで"と、真っ先に名前が挙がる会社にしていきたいです」と、髙岩氏は力を込める。

そのために、3年以内に現在の社員数の約3倍にまで規模を広げていき、立ち上げたばかりのデジタル部門もさらに強化していく計画だ。
「既存の枠に捉われない柔軟な企画提案を行って、それを素早く実行に移していく。その実現のためには、パッションを持って共に進む実力ある人材が必要なのです」。（髙野氏）

7期目を迎えた同社は、新たなステージに進むターニングポイントに立った。創業期から培ってきた信頼や実績をベースに、急成長を遂げるフェーズに突入していく。

困難な状況でも諦めず、モチベーション高く仕事に向き合う。シバン氏のマインドは、社員にも確実に浸透している。外国人ながら日本で起業したシバン氏だけに、人種や性別、国籍による区別は一切行わない。多様性と個性を自然に受け入れて、尊重する社風だ。実際オフィスでは、日本語、英語、ヘブライ語といった多言語が飛び交い、日本、米国、イタリア、カナダ等多国籍な社員が働いている。

個々の違いを認め、上下関係はない。「出る杭は打たず、むしろ抜こう」というポジティブな考え方が根付く。あなたに適しているからトライしてみて、とチャレンジを促す。まさに、インターナショナル企業と呼ぶにふさわしい。
「多様性や違い、ユニークな環境や社員。私たちを表現するこれらのキーワードは、豊かな創造力の源になっています」。（髙野氏）

自主性が重視され、仕事の進め方は個人の裁量に任せられる部分が多い。それぞれが仕事のフロントに立ち、コントロールしていく。自由に発信していける風土も特徴だ。オフィス環境や社員をマネジメントする立場の髙野氏は、「働きやすい風土はそのままに、大きな組織になっていくので、社員教育や労務管理などの整備・改善が、これからの課題だと考えています」と、語った。

良さを保ちつつ、組織として基盤を固めてチーム力をより発揮しやすい環境に整えていくという。このタイミングで同社に参画する人物は、今後さらに大きくなる組織だけに、新たに生まれるポジションを掴みやすくなるだろう。マネジメントや組織作りにも積極的に関わっていける。会社の成長に伴って、自分自身も成長していくという経験は、なかなか積めるものではない。

インターナショナルブランドに密に関わる機会。大手クライアントと共にプランを進める面白さ。多様性を認める環境。公平なチャンス。そして、すべてはクライアントのためにという仕事への向き合い方。他では得られないこれらの貴重な経験は、必ず自身の成長へとつながるだろう。