株式会社コウズ

自社サービスのWeb解析・分析レポートサービス「Groweb!」を中心に、クライアントの成果の上がるWeb戦略をサポートしている、株式会社コウズ。

「年間300社、のべ3000社ほどのお客様のホームページを制作してきましたが、単につくればいいというものではありません。ホームページは集客などの成果を生むためにあります。当社ではお客様が求める成果に導くため、「Groweb!」や更新・改善サービスをご提供し、長くお付き合いいただくことを何よりも大切にしています」と代表取締役の浜野 耕一氏は言う。

代表的なサービスの「Groweb!」。“Grow + web”からのネーミングで、文字通りWebサイトを“育成”するためのアクセス解析・分析レポートサービスだ。その特長は、Google AnalyticsのUIのままでは専門知識がなければ使いこなせないところを、Webの知識がない一般の経営者や担当者でも活用できる実践型サービスに仕上げた点にある。

Google Analyticsによって解析されたデータを、①総括レポート、②アクセスレポート、③コンテンツレポート、④トラフィックレポート、⑤ランディングレポート、⑥キーワードレポート、⑦コンバージョンレポート、⑧レポート活用の重点ポイント、の「これさえチェックすればOK」の8枚のレポートに集約、必要な情報をわかりやすくシンプルかつ実践的に整理して提供する。さらに深いデータがほしいユーザーには、カスタマイズも可能だ。

このレポートから、成果を上げるためにWebサイトのどこをどのように改善すればいいかという戦略が見えてくる。そこで同社では戦略的な更新作業を低価格の定額料金で代行するサービス「Groewb! Manager」を用意。さらに、Webサイトの立ち上げには、400種類以上のデザインサンプルから選べるとともに、CMS搭載によりWebやITが苦手な人でも手軽にサイト制作・運営ができるサービス「Groewb! Factory」を提供している。

浜野氏は、一級建築士として大手ゼネコンで設計業務などを手掛けていた。2000年に独立し、建築設計事務所を立ち上げる。ビルやマンション、商業施設の設計業務を請け負った後、商業施設のインテリアデザインに展開する。
インテリアデザインを請け負ったクライアントから、「内装と同じデザインのWebサイトをつくってほしい」という要請を受け、Webサイト制作事業を立ち上げた。そして、美しいインテリアとともにニーズどおりの美しいWebサイトを制作したものの、うまく集客に繋げることができなかったという。

「Webサイトはどれだけいいデザインで仕上げても、それだけで成果を上げることはできない。アクセスをしっかり解析し、SEO対策などの施策を講じて“育成”しなければならないと実感したのです。この気づきを基に、『Groweb!』を開発しました」

当初、Google Analyticsを利用しようとしたが、建築という異業界が長く、いわばITの“素人”だった浜野氏にはハードルが高いと感じた。これを逆手に、“一般の経営者でも使える”わかりやすいツールをつくれば役に立つと「Groweb!」の開発に繋げたのである。
「ITは専門でなくても、建築設計とは数字など論理で組み立てるという共通項があります。そこからうまく考えていくことができました」

いつしかWebサイト構築や「Groweb!」が事業の主軸となっていった。2009年にはITに完全移行、現社名に変更する。2013年、「Groweb!」導入実績が累計1,200サイトを突破。それとともに、メーカーとして全国のWeb／コンサルティング企業への代理店制度を開始する。特筆すべきは帝国データバンク社をはじめSoftBankC&S社やRichoJAPAN社など大手企業との事業提携で、同社に「Groweb!」の代理店販売やOEM提供をスタートさせた。
ホームページ制作以外では、メーカとして代理店を回って「Groweb!」を販売してもらうための研修会を開催することも、同社の大きなミッションとなった。

株式会社コウズはWeb制作会社としてスタートしましたが、今では単にお客さまのご要望を形にするだけでなくWebをいかに活用して成果を上げるか、Webを使って何ができるかといった価値を、戦略的Webソリューションをもって提供する企業となりました。
制作したWebサイトのアクセス解析や運用サービスはいずれも「作ったら終わり」ではなく「作ったところが始まり」であることを示しています。
「Groweb!」ブランドの各サービス提供を通じて、Webサイトの戦略的活用を強みとしているコウズですが、次の一手としてAIによる運用の最適化、自動化を提唱しています。
限られた経営資源の中から戦略的なWeb活用に人員やコストを割くことは、決して簡単ではありません。この問題は企業や地方自治体などにおいて深刻で、これをAIで解決できるのがコウズのWebソリューションです。
もっと先のことだと思っていた未来が、すでに始まっています。その未来を一緒に創り、世の中に提案できる新しい力を、コウズは広く求めています。

コウズでは、時代の変化に柔軟に対応しながらも、社会の課題を解決できるような取り組み、企業活動を前提に筋を通した社員とのかかわり、やりがいや働きやすさなどの仕組みを変革していける企業でありたいと考えています。
そのため、コウズは新しい挑戦を積極的に行い、コウズだからできることコウズにしかできないことを世の中に発信していきます。
コロナ禍で人と人との接触を避けることが推奨される中で、個人個人の活動が増え、「フリーランス」や「YouTuber」などの言葉が先行し、フィーチャーされています。その背景もあり、個人で活動される人が魅力的に見られる時代になってきました。フィーチャーされているのは、目立った活動をしている一部の人たちであり、やはり個人での活動も企業活動の上で成り立つことであったり、組織であるからこそできる事業であったりなど、組織だからこそ守られている部分は必ずあるので、従来通りの企業活動ではなく、若い世代にも寄り添った柔軟な企業活動を行うことが重要であると考えています。
個人のチカラを最大限に伸ばせる環境がコウズにはあります。
社会から必要とされ続けるプロ集団として活躍できる人材をお待ちしております。

最後に、人材像について浜野氏は次のように話す。
「よく“メイゲンソ”と言っていますが、“明るく元気で素直”であることが基本です。その上で、当社の基本理念である“お客様第一主義”を共有できる方に来ていただきたいと願っています」
事業のコアとなる商品力の高い自社サービスと、その拡販体制が構築されている同社。強力な基盤の上で、やりたい仕事ができる環境が同社には備わっているといえるだろう。