ビデオリリースという商習慣を創る。創業5年で2,500件以上実績
2015年6月に創業以来、「企業」「商品」「サービス」に関するニュースをビデオリリース(動画コンテンツ)化し、配信するサービスを展開してきた株式会社NewsTV。
従来はニュースリリースをテキストで作成し、メディアに配布後、記事化に伴ってユーザーに情報が伝わるのが基本だった。ただ、同社は記者発表会やPRイベント、展示会、新商品情報などを取材クルーが撮影・編集し、自社サイトに掲載。
特筆すべき点は作成したビデオリリース自体を独自のアドテクノロジーを使って特定のターゲットに訴求できることだろう。
ここ数年で動画の配信技術やSNSのアルゴリズムが発展したことも追い風となり、今現在までにビデオリリース受注数は2,500件を越え、右肩上がりで成長を遂げている。
また同社は東証一部上場のPR会社の子会社として誕生した。
創業の背景、ビジネスモデルについて、代表取締役を務める杉浦健太氏は、動画とPRの相性が良いことは分かっていたので何かをしよう、と。
「今までは動画を制作してもサイトに掲載するだけ、You tubeに掲載するだけ、ということが多かったんです。後はアドテクノロジーの進化。特定のターゲットに向けて配信できるようになったことも大きかったですね。それで事業部を立ち上げることになり、『いける!』と判断して法人化することになりました。また、基本的に制作費は無料で、配信について報酬をいただいています。プランニング~進行管理という私たちが動く部分に対し、配信料で予算を組む、という形です」と杉浦氏は語る。
そんな杉浦氏はベクトルに入社後、大手インターネット広告代理店に転職。子会社の立ち上げに携わるなど、IT企業の最前線で精力的に活動していた。その経験を経て独立を決意し、会社を設立して事業を展開。順風満帆の船出だったが、ベクトル社内でNewsTVの事業部が立ち上がり、副社長から戻ることを促され、代表取締役に就任した。
ベクトルに入社後、株式会社サイバーエージェントに転職。株式会社サイバー・バズの立ち上げに携わるなど、IT企業の最前線で精力的に活動していた。ベクトル社内でNewsTVの事業部が立ち上がり、代表取締役に就任した。
クライアント先は有名企業が中心。次なるステージへ向け躍進中です!
NewsTVには、サイバーエージェントから、そしてリクルート、博報堂グループ、電通グループ、アドテクベンダー、テレビ局、出版社といったITや広告、テレビから出版まで幅広い業種・業界出身のメンバーが集まっており、共通して「営業」能力が長けている。
動画制作についても、創業当初はグループ企業と協力しながら対応していたが、現在は全て内製に変更。TV業界出身者が集まり、よりクオリティの高いサービスを心がけている。
これまでに蓄積されたノウハウやデータに基づいた動画制作の技術は同社の大きな強みであろう。それに加えてスピード感も重視。取引先は一流のナショナルクライアントが多く、例えば記者発表会が開催された当日中に制作が終わり、配信することができるのだという。
既存のPR・広告市場は大手メディアや媒体を活用することが多かったが、同社のビデオリリースは新たな流れを生み出すことができるのか。
杉浦氏は「現状日本ではビデオリリースのサービスを展開している企業がありません。当社の最大の強みは配信データを活用した"見てもらえる”動画制作に関するノウハウだったり、自社独自のアドネットワーク。動画制作から配信まで一気通貫しつつ、記者発表会等のクライアントソースを持っているところは少ないのではないでしょうか。」と話す。
NewsTVは次なるステージを見据えており、海外も視野に準備段階に突入している。
「ニュースがない国はありませんし、企業の情報をオフィシャルなビデオリリースとしてターゲットに届けたいクライアントはどこにでもいる」と杉浦氏が語るように、同社の事業は無限の可能性を秘めているのだ。
具体的にハワイに新しいホテルが完成したとしよう。これまではプレスツアーという形で日本から複数のメディアをハワイまで取材に連れて行き、記事を書いてもらったりしていた。たが、同社の場合は現地クルーが取材に行き、撮影から編集を担ってデータを送り、日本で配信するだけ。
ベクトルがハワイ地域を含めて、アジア各国に子会社を展開していることも、かなりのアドバンテージになるだろう。
目標は『モノを広めるプロ』。新たな広告手法として最重要の項目に
同社の社風はひと言で表現すると「積極的な営業活動」である。それはPR業界に営業を持ち込んだベクトル社の遺伝子が継承されている証かもしれない。
その一方、様々な業界出身の社員が集まってきたこともあり、それぞれの文化が上手くミックスされ始めてきた。ただ、創業間もない立ち上げ段階で何も確立されていない状態。クライアント側も見たことのないようなサービスなだけに、そこをポジティブに捉えて売り込む必要がある。
そういう面では「0→1」の環境を楽しめ、モチベーションを高めることができる人が活躍できるフィールドだ。「武器が揃っていないと売れない」という人にはある意味、向いていない可能性がある。
「私たちの目標は『モノを広めるプロ』になることです。ビデオリリースというサービスをただの事業ではなく、一つの商習慣、産業にしたいと思っています。例えばPR TIMESというニュースリリースの一斉配信サービスは10年前にはありませんでした。ニュースリリースを流す時はFAXか手紙の送付が主流。でも今では上場企業の30%がPR TIMESを活用している。つまり、ビデオリリースも今後は新たな情報流通手法として最重要の項目になると思うんです。クライアントが『モノを広めたい』時に必ずやることリストに入るくらいまで普及させたい。」と杉浦氏。
入社後はオリエンテーションを行い、早速現場に配属される予定。実務を通して経験を積むことを何よりも大切にしている同社ならではの魅力だ。
また、独自のサービスを提供しているため、入社してから2週間ほどで受注をする新人もいるという。これまでに「B to Bの営業経験がある」「自分で仮説を立て実行し、振り返ることができる」などスキルを磨いてきた方であれば、すぐにでも実績を残すことが可能である。
もちろん、OJT等も用意されており、優秀な先輩社員の教育体制も万全なので、不安を感じる必要はない。「私たちは10年後、20年後に『あれは私たちがいなければ成り立たなかったビジネスだ』と言えるだけの仕事に携わっています。出来たばかりの市場なだけに、力を付けるには最適だと思います。それこそ、『自分の力を試したい』『成長意欲を持っている』という人にはとても良い環境が整っています。一緒に次のステージを目指したい方はこの機会に是非、ご検討ください」と杉浦氏は最後にメッセージを寄せている。