電子カルテもクラウド・ファーストの時代へ。クラウド電子カルテ「CLIPLA(クリプラ)」を展開!
クリプラは、クリニック向けのクラウド電子カルテ「CLIPLA(クリプラ)」を開発・運営するヘルステックベンチャー企業だ。
近年、政府は医療分野のICT化を推進しており、「日本再興戦略」2015年改訂版には「2020年時で大病院における電子カルテの普及率を90%まで引き上げ、中小病院や診療所での導入を促進する」と明記されており、大病院を中心に電子カルテの普及が進んでいる。一方、電子カルテの導入には300万円~500万円の初期費用がかかるといわれており、中小病院や診療所にとっては導入の敷居が高いことも事実で、2017年調査で導入率は34%程度と低いままである。
そんな中、同社は月額29,800円という圧倒的な低コストでの電子カルテサービスを、2016年1月に正式リリース。院内にサーバーを設置したり管理や定期的なメンテナンスなどの面倒なフローもなく、PCやタブレットのブラウザでいつでもどこでも簡単に利用することができる「CLIPLA」は、電子カルテ導入の障壁を解消するサービスとしてクリニックからも大きな注目を浴びている。そして2017年8月には、新サービスとして眼科診療所向けのクラウド電子カルテ「CLIPLA Eye」をリリース。眼科診療における受付から検査、診察、会計までの診療フローに即した機能を用意しながらも、医療者や医療スタッフが直感的に電子カルテを利用できる独自のユーザーインターフェイスを実現した。
代表取締役の鐘江 康一郎氏は次のように語る。
「オンプレミス型の電子カルテでは個別のユーザーの声に対応してプログラムを書き換えるのが非常に難しいですが、クラウドサービスであればユーザーの要望にスピーディに応えることができます。当社ではそのメリットを最大限に生かすため、あるユーザーのニーズが汎用的なものであれば、翌週にでも改善できるような開発体制を整えています。コストや手軽さだけではなく、継続的な機能開発やスピーディーなユーザーサポートも評価いただいているポイントだと考えています」
クリプラの創業者である鐘江氏は、ベイン・アンド・カンパニー、日本オラクル、GEキャピタルといった外資系企業を経て病院経営の世界へ飛び込んだ異色の経歴の持ち主だ。元々、社会貢献度の高い土壌でのビジネスに関心を持っていた同氏は、ベイン・アンド・カンパニーで得た経営の知識、オラクルでのITの経験、GEでのシックスシグマの経験など生かせる場として医療界を選んだという。GEの後は医療法人社団健育会で医療の現場を経験し、その後病院経営を体系的に学ぶため、University of WashingtonでMHA(Master of Health Administration)を取得。インターンとしてシアトルにあるSwedish Medical Centerに1年間勤務した後帰国し、聖路加国際病院で経営企画室およびQIセンターのマネージャーを務めた。
「医療機関で働いていた当時、たとえば患者さんに対する検査の説明や、紙ベースの事務作業などの非効率な仕事ぶりを目の当たりにして、医療現場の業務効率の改善の余地を痛感しました。こういった課題をITの力で解決できるのではないかと日々考えを巡らせる中で、クラウドの普及により業務の効率化が進んでいるビジネス界の潮流を見て、医療のさまざまなシーンでもクラウドサービスが活用できるはずだと感じました。」(鐘江氏)
現在、全国には約10万件のクリニックがあり、新規開業も毎年5,000件ほどあるという。今後さらなる拡大が見込まれる電子カルテ市場で、同社は1人でも多くの現場医師や医療スタッフに喜ばれるサービスを提供できるよう、日々営業・開発を続けている。
東証一部上場企業2社からの超強力バックアップを得て、医療従事者の業務効率化を包括的にサポートするプラットフォームサービスへ!
2018年3月、「ルナルナ」等を運営するエムティーアイおよび日本最大の医薬品卸グループであるメディパルホールディングスと、クラウド電子カルテの普及促進に向けた協業を推進していくため資本提携をおこなった。
今回の資本提携を契機として、クリプラのクラウド電子カルテの開発力、エムティーアイの開発力・マーケティング力、そしてメディパル社の営業力を組み合わせた3社による協業を推進していくことにより、クラウド電子カルテの普及促進を目指していく。
将来的にはクラウド電子カルテを通じて、新しいICT技術や医療データ、ヘルスケアデータ等を活用した診療所向けの新たな付加価値サービスの提供を想定している。
鐘江氏は、サービスの将来像について次のように語る。
「最終的には患者さんに良い医療が提供されることが最も大切ですが、それは医療従事者が気持ちよく仕事をできる環境があってこそ実現されるものです。医療の現場における無駄な作業や労力を取り除けば、医師や看護師は患者と向き合う時間を今よりも1秒でも1分でも増やすことができるようになります。クリニックにITを導入することであらゆる業務の効率化を図り、その結果として売上や患者さんの満足度向上にもつながっていくような好循環をつくっていくことを目指しています」と鐘江氏は力を込める。
同社がかかげるビジョンは、"Making a difference in Healthcare"。この数十年、医療は飛躍的な進化を果たしてきたが、一方で、それを取り巻く環境はほとんど進歩していないとクリプラは考えている。医療・ヘルスケアの世界で、difference を生み出し続ける存在でありたいと考えており、クラウド電子カルテを中心に置きつつ、周辺のWebサービスとの連携や、カルテデータの活用など、 医療・ヘルスケアに関わるすべての人の助けとなるため、医療・ヘルスケアの世界でdifferenceを生み出し続ける存在であり続ける。
リモートワークなど、働きやすい環境も魅力!
IT化の遅れている医療界に向けて最先端の技術でソリューションを提供するやりがいや面白さを感じられる--それがクリプラで働く最大の魅力だ。
少数精鋭のメンバーが常に新しいことに挑戦しながら、日々プロダクトの改善を繰り返している同社。サービスをより良いものにするという強い意志のもと、チーム開発手法も常に改善し、新しいサービスや技術もメリット・デメリットを共有した上で積極的にプロジェクトに取り入れているという同社。在籍するエンジニア主催の勉強会なども頻繁に開催しており、その際にはプロジェクトに直接関係のない社外の技術者に対してもオフィスの会議室を開放し、エンジニア同士の情報共有やスキルアップの場を提供するという独特のカルチャーも根付いている。
さまざまなWebサービスとの連携を視野に入れている「CLIPLA」の開発においては、今後API接続の案件なども増えていく予定だ。また、患者に直接サービスを提供するコンシューマー向けのアプリのリリースも控えており、今後蓄積されていくデータやノウハウを活用した新たなサービスの展開の可能性もあるという。レベルの高い技術者たちとともに多様な開発に携わっていけることは、同社で働くエンジニアにとって大きな魅力となるに違いない。
働き方という面においてもユニークな制度が敷かれている。リモート中心のワークスタイルとなっており、自身のパフォーマンスを最大限に発揮できるそれぞれの働き方を認め、技術者に対する柔軟な受け入れ態勢を整えているのもクリプラの大きな特色だ。
鐘江氏は最後に次のようなメッセージをくれた。
「今後10年で、クリニックのあり方や患者さんの受診行動は大きく変わっていくはずです。待ち時間なくスムーズに診察を受けることができ、カルテの中身もスマホで閲覧することができる。さらに診療費は自動で引き落とされ、処方された薬は家まで届くようになるかもしれません。そんな未来を思い描きながら、メンバー一丸となってサービスづくりに励んでいます。
世の中の大きな関心事でもある医療の世界に貢献できるという社会的な意義を感じられる一方で、単純にスタートアップならではのスピード感を肌で感じることができる環境でもあります。仲間と切磋琢磨しながら成長し、ともによりよいサービスをつくり上げていける方のご参画をお待ちしています」
「CLIPLA」が本格的に走り出してからまだ間もないクリプラ。サービスだけではなく、カルチャーづくりという面でも、これから積極的に関わっていけるタイミングだ。医療×ITの領域で、心機一転新しいことにチャレンジしてみたいという方は、是非同社の募集にエントリーして欲しい。