ゲストハウスウエディングの企画・開発から挙式・披露宴まで全てを行う
トータルウエディングプロデュースカンパニー
少子化や晩婚化、結婚式に費用をかけないジミ婚という現象により、ブライダル市場は1972年に110万組をピークに減少傾向にはあるが、挙式や披露宴を行う会場の選択肢は広がっており、従来のホテルや専門結婚式会場のパックプランにとらわれない、自由なウエディングが、人気を集めている。その中で、新たな選択肢として近年人気が高まっているのが、ゲストハウスウエディングだ。
邸宅を貸切にして、新郎新婦が自分の家に大切なゲストを招き、お二人自らおもてなしをする、ゲストハウスウエディング。参加しているゲスト全員が楽しむことができる時間がそこにはある。
このゲストハウスウエディングのパイオニアがベストブライダル。
キャンドルサービス、ブライダルフェアといった、業界の定番である演出やイベントを考えたのが代表の塚田である。塚田は大手結婚式場に勤めていた時代、新郎新婦が正面のテーブルにじっと座っているだけの結婚式に疑問を感じた。そこでお二人がゲストのテーブルをまわり、「おめでとう」「ありがとう」の会話と笑顔が溢れるパーティーは創れないかと考えたのが「キャンドルサービス」の演出だった。
現状に満足せず、お客様に喜んでいただくための提案から生まれた演出は、今でも結婚式の定番となっている。
「こだわり」が生み出す顧客満足度
「ゲートをくぐればそこは外国の街」のコンセプトどおり、本物・上質、そしてオリジナリティー溢れる建物は同社の大きな強みである。
「今年は5店舗オープンしましたが、一つとして、同じゲストハウスを作っていません。ゲストハウスは常に進化しているのです。時代が流れ、人々の価値観が変化するとき、『お客様の求めるもの』も変わります。それがどこにあるのかを追求し、顕在化したのが当社のゲストハウスなのです。」と管理本部マネージャーの永島氏は語る。
テレビ撮影や雑誌取材などにも頻繁に利用されているという事実からも、同社のゲストハウスが注目されていることを物語っている。
新しいビジネスモデルの創出
2006年春に、同社は「CanCam」専属モデルの押切もえ・蛯原友里とコラボレーションしたウエディングドレスを発表した。このプロジェクトでは既成概念にとらわれることなく、自分達が本当に着たい、一番かわいく見えると思うドレスを打ち出したところ、新婦世代だけではなく、全国の衣装店からの問い合わせが殺到したという。ドレスのプロデュースに留まらず、卸売り事業をという、新しいビジネスモデルを同社は創り上げたのだ。
ベストブライダルの使命・精神である「新しい価値の創造」。
ドレス企画はその一例にすぎない。
同社は既存ホテルの事業再生ビジネスという、新たな事業にも足を踏み入れた。
2007年春、これまでになかったコンセプトのもと、名古屋・八事に「Sir Winston HOTEL」を誕生させる。「詳細はまだ固まっていないのでまだお話はできませんが、これまでにないウエディングホテルを創り上げますよ。」と自信を持って永島氏は語る。
「会社を創る」人材を求める
2004年10月にマザーズ市場への上場を果たした同社は新規出店を加速し、現在は全国主要都市に12店舗のゲストハウスを展開、また海外事業部門では早くからハワイに進出し、海外ウエディング専門サロンを国内に9店舗を展開している。
2006年冬には韓国にゲストハウスウエディング専門の現地法人を設立する他、バリ島ウエディングに進出することが決定した。
同社が手掛けたゲストハウスウエディングは10数年前の世の中では存在しえなかった価値観であり、ビジネスだった。流行を追いかけるのではなく、ニーズを見定め、新しい流行を自分たちで創造する。そうして成長してきた会社だからこそ、社歴や年齢にかかわらず、新しいエネルギーとアイデアを尊重する企業風土がある。
「代表の塚田が30年前、米国のウエディングから刺激と感動を受けたように、今後はベストブライダルが生み出したウエディングを世界に広めていきたいのです。我々は昨日までの成功に固執しません。ベストブライダルは新しいことへの挑戦を面白いと思える社員が集まる企業。私たちは「会社を創る」ことのできる人と一緒に働いていきたい。単純に発想が豊かだけでは困ります。アイデアは誰でも出せる、アイデアをカタチ=価値のあるものにし、それを利益という結果として残せる人というのが我々の求める、「会社を創る」ことのできる人材なのです。」と永島氏は語る。
進化するブラダル産業のなかでゲストハウスウエディングに囚われない新しいウエディングのスタイルを模索している同社。新しいウエディングスタイルを生み出し、ビジネスモデルを築いた同社の今後の展開が楽しみだ。