勢いだけのベンチャーとは、わけが違う!急成長する市場において、挑戦と変革を楽しみながら顧客も提携先も確実に獲得
株式会社エビソルの設立は2011年10月。予約システムを活用したO2O集客支援を行っている。その中心にあるのが、2012年7月よりサービスを開始した、店舗集客・販売促進を目的とした予約台帳システム【ebica(エビカ)】だ。
はじめに断言しておくと、エビソルは勢いで勝負するようなアイデアベースで突っ走るだけのベンチャーではない。設立、そして【ebica】のリリースまでには、長い熟考の期間があったという。
代表の田中氏は大手人材系企業・インテリジェンスでネットサービスの新規事業立ち上げを経験。現在エビソルの執行役員メンバーのほとんどが、当時田中氏とともに働き、ともに事業を黒字化させた“同志”だ。
設立にあたっては、田中氏が「10年以内にゼロからイチになる、今までにないものを」と徹底的に調査。いろいろな人に話を聞きにいく中で、ブルーオーシャンとなり得る事業を一つずつ絞り込んでいったという。
「対個人には心地よさ・快適さがあることを、対事業者にはお客さまの商売繁盛を。それらが実現できる新規事業を探しました。その結果、これまでの経験が生かせると感じたO2Oの領域、そして予約台帳システムという分野にたどり着きました」(田中氏)
【ebica】はレストラン・飲食店の予約台帳サービスで、iPadやPC上で紙よりも簡単に全ての予約と配席の管理ができる。リアルタイムにウェブ予約ができ、空席確認も簡単だ。さらに、LINEやYahoo!、楽天、ヒトサラやOZmallなど、各種グルメサイトとの公式連携も実現、グルメサイト経由予約も含めた一元管理機能の提供によりお店の売上拡大にも貢献、大手チェーンを中心とした多くの飲食企業で話題となっている。また最近では、NECをはじめとした各種POSレジとの連携も強化しており、集客という「コア事業」の効最大化が実現できるサービスだ。
「開発にあたっては、いろいろなエリアのお客さまのところに訪問し、業務分析を行いました。また、白紙の予約台帳ももらってきて、飲食店の予約業務を勉強。ヒアリングして集めた要望をエクセルにまとめたものは2000行にもなりました。それらを一つひとつ整理し、どんなサービスが必要かを徹底的に考え抜いたんです」(田中氏)
ファーストクライアントへの導入開始が2012年7月。その2年後の2014年7月に、アプリベースでの提供となるバージョン2をリリース。バージョン2リリース後の半年間で、それまでの2年間の導入数と比べて約2.5倍を達成。2016年12月には、北海道から沖縄まで数多くの飲食店が導入しており、市場は急激に活性化し始めている。
「ここ数カ月は、まさに”海老反り型”で推移しています。これまでなかなか話を聞いてくれなかったお店が導入を検討し始めてくれるなど、お客さまの意識が変わってきています。競合の参入も活発になり、プレイヤーが増えたことも一つの要因。あとは、2020年の東京オリンピックに向けた外国人観光客の集客ツールとして注目していただいているようです」(田中氏)
とはいっても、サービスの導入が見込める5万店強という市場のうち、競合を含めた全導入実績は3割に届くかどうか。まさにこれからが盛況となるサービスなのだ。
大手企業の事業統括部長クラスの執行役員が、各領域を統括
エビソルの強みについて、田中氏が最初に挙げたのが、システム開発力を含めたサポートのきめ細かさだ。
「われわれは、一番最初にお客さまのニーズを聞き、そのうえで対策を講じてきました。いわば先行者メリットがある。システム開発にしろ、日常のサポートにしろ、課題をきちんと理解したうえで行っています。特に飲食店においては、予約業務は集客のコアなんですが、意外と気付いていないところが多い。我々が利便性を挙げるために何ができるかは、常に考えています。お客さんとお店を快適につなぐ『インフラ』を作る気概で取り組んでいます」(田中氏)
組織においては、営業、カスタマーサポート、商品開発、企画、経営企画が全てワンフロアに席を並べ、一つのチームとして喧々諤々と議論を重ねている。しかも、それぞれの領域の責任者として執行役員クラスが5人、皆、大手メディア企業で事業統括部長クラスの経験がある者達だ。
自社内のノンコア業務は基本的にアウトソーシング。「このフロアは、ebicaのサービスをどうすればいいのかを意思決定するための場所」と田中氏が語るように、全ての主要なプロセスを自社内で完結しながら、やるべきことだけに注力できる態勢を整えている。
営業先については、業界を限定せず全方位に行っている。その中でも特に「人気店」「業界に影響力のある店」への営業に力を入れているという。
「その結果、『あそこも使っているのであれば』という導入が増えています。また、一度使ってもらえばその便利さがわかるため、知り合いの店舗を紹介してくれることも。これから大きくなる市場ですから、元気のいいお店にどんどん使ってもらうことが、デファクトスタンダードをとるための重要な一歩だと考えています」(田中氏)
なお、エビソルにはベンチャーキャピタルは一切入っていない。資本金も準備金含め約3億円と、こうした部分にも安定基盤で堅実志向が伺える。
予約管理業務で培った知見を武器に、「空席の在庫データ化」という新たな領域へ
席数という在庫をデータ化するのが難しかった飲食業界において、エビソルは次の一手に向けて動き出している。
「ホテルや航空券、新幹線の座席でさえも、ウェブ上では在庫状況がリアルタイムでさらされています。飲食店の空席状況も同じように閲覧できるようにと、我々は研究を重ねました。そしてついに、一定のかたちが見えてきています。今後は、この貴重なデータをどう活用するかというフェーズに入ります」(田中氏)
最後の1席まで在庫情報がわかることは、お店・利用客いずれにとっても非常にバリューがある。事業としても、誰も経験したことがない、まさに「他にはないサービス」が提供できるコンテンツだ。
「エビソルは予約システム屋ではなく、あくまで集客支援屋。今までにない集客手法を提供してこそですから、そういう意味でもサービスの幅を広げていきたい。多角的に新しい展開を考えていこうと意気込んでいます」(田中氏)
そんなエビソルで働くことのメリットについて、田中氏は次のように語る。
「世の中にまだない事業について、立ち上げ期から拡大期のステージをご一緒できます。まだ40人弱という規模ですから、一気通貫で事業全体を見渡せる。開発者の顔がちゃんとわかることは大事なことでしょう」(田中氏)
社員の方々が口々に語るのは、「社長も含めた役員たちとの距離の近さ」だ。仕事柄、飲食店に詳しい社員が多いため、仕事の後に皆で飲みに行くことも頻繁にある。仕事中の雰囲気も含め、コミュニケーションは活発だ。
繰り返すが、エビソルはスタートアップとはいえ、安定基盤のある堅実志向のベンチャーだ。それゆえに、事業に取り組む覚悟は生半可な気持ちではない。それゆえに、相当タフな仕事が待っているだろう。しかしそれは、まだ世の中にないサービスを作るという、新しいチャレンジにはつきものだ。
「2020年までに『9割がウェブ予約』に逆転させます。そして、絶対的なトップシェアをとるために3万店の導入を目指します」(田中氏)
東京オリンピックで日本を訪れた外国人たちが、「そういえば日本に便利なサービスがあったな」と「ebica」のことを話題にし、世界中に広まっていくーー。そんな未来が来ることは間違いなさそうだ。
株式会社 エビソルの社員の声

30代前半
2018年01月入社
また、課題解決の手段等...続きを読む

20代後半
2018年02月入社
・課題解決の...続きを読む

20代後半
2017年10月入社
・モダンな技術開発に着手できる
・エン...続きを読む