難しい技術に自信アリ!設計力にこだわる、ものづくりのプロフェッショナル
株式会社オリエンタルインフォーメイションサービス(以下OIS)の事業は主に2つ。組み込みシステムをはじめとする「製品開発系」と、企業の大規模システムに代表される「Web・ビジネス系」の2つのシステム開発サービスを行っている。
製品開発系では、モバイルやグラフィックス、複合機、車載機器、医療機器など高度な画像処理・通信技術を実現させるソフトウエア・ハードウエアの開発を行っている。
一方のWeb・ビジネス系ではWebシステムの構築やネットワーク通信技術などのソリューションを提供。暗号化や認証などの先端技術にも強く、クライアントの業務効率化などにも大きく寄与している。
大きな特徴が、受託先としてエンドユーザーとの直接取引が多い点だ。15年ほど前には1割程度だったが、現在は7割以上がエンドユーザーとの取引となっている。
OISが急成長を遂げてきたこの期間、世の中はリーマンショックの影響などで多くの企業が苦戦を強いられていた。受託開発を行うシステム開発会社の多くも例外ではない。そんな中で、中小規模の同社がいたって好調に推移してきた理由は、ひとえに「技術力の高さ」が認められているからにほかならない。
「我々が特に強みを発揮しているのが、バックエンド側の技術や知識です。例えばブレードサーバーのデバイスドライバーの開発や、LSIというチップの組み込みソフトウエアなどに代表されるような、一言でいうと『難しい技術』が得意なんです。クライアントから『これはできる?』と言われたことに応え続けてきたことが評価につながり、その積み重ねで、信頼も技術力も重ねてきたと自負しています」
こうしたスタイルが、OISならではの営業手法にもつながっている。実際、同社には営業専門部隊はおらず、社長と役員の一部が行うのみだ。それでも仕事が増え続けているのは、現場での技術力の高さを認められて次の受注に繋がっていたり、紹介など口コミの力が大きい。「だから、一度取引が始まると、長いお付き合いになる場合が多いんです」(総務部・秋山 氏)
さらに加えれば、「設計」に対するこだわりは相当のものがある。「設計こそ、技術者の命です。開発でかける時間は、『設計が4、コーディングが2、テストが4』といってもいいでしょう。拡張性があって稼働性が高く、メンテナンスが簡単でコードが安全。そうした”どこに出しても恥ずかしくない設計技術”を身につけることを大切に考えています」(秋山 氏)
今後についても明るい。たとえば複合機一つとってみても、そこに欠かすことのできないOSそのものを動かすための技術などに強いため、他社では替えがきかないのだ。「うちは場所を選ばずに仕事ができる、それだけの技術を持った会社なんです」と秋山氏。それはつまり、これからの日本の「ものづくり」を支える仕事ができる、という意味でもある。