生産者の思いと作物を直接消費者へ
私達が拠点とする東御市は、地形や気象条件に恵まれた長野県内でも有数の農業生産エリア。しかし、農家の多くが後継者不足や販路に悩み、将来に不安を持つ現実は、農業機械を扱う唐澤さんにとっても深刻な課題でした。営業方法やサービスを工夫し、技術をどんなに高めても、農家が発展しない限り、設備投資はあり得ません。たどり着いたのは「お客様である農家が繁栄するビジネスの仕組みをつくり出す」ことでした。
WEBサイト「農家直売どっとこむ」を開設したのは2009年。「インターネットを利用した新しいビジネスモデルに挑戦し、農家の元気を応援したい」との思いからでした。当時はインターネットで生ものを売買することへの抵抗感が薄れ、地方の特産品や農産物を扱うモールサイトが活況を呈し始めた時期。“産直”という言葉があふれましたが、畑から消費者に直送される本当の意味での直売は、農家が“楽天市場”などに出店するか、自分の手で行うしかなく、生産者には負担の大きい取り組みでした。
WEBショップは個々の生産者が新たな顧客を発掘するまたとないツールです。しかし、常に農家に寄り添って仕事をしてきた私達には、収穫の最盛期に電話、FAX、メールなどに対応する苦労、発送伝票の管理や代金回収の大変さなどが手に取るようにわかります。そこで、その負担を極力減らした産直販売を実現しようと、システム開発、デザイン、物流の各プロとチームを組み、ショップ運用の仕組みに生産の現場に即したきめ細かな工夫を盛り込みました。
オープン5年目を迎えた今、「農家直売どっとこむ」には、11軒の生産者が参加。サイト自体が地域の豊かさをアピールする役割も果たしており、各方面から注目を集める存在となっています。新たな取組としてWEBの企画・制作会社「ビーズクリエイト」を組織し、このノウハウのさらなる活用に意欲を燃やしています。
生産者とともに未来を夢見る
私達はこれまで、質の高い農作物の生産に意欲とこだわりを持って取り組んでいる地域の生産者と出会い、その思いや苦心に耳を傾けてきました。農作物がより多くの人々に評価され、販売が活性化すれば、生産者の努力が報われ、生産の現場もさらに活性化していくはずです。
農機サービスで生産を、WEBサービスで農産物のPRと販売を支援し、地域の農業をもっともっと元気にしたい。生産者の方々と一緒に地域の農業の未来を創っていきたいのです。
そんな想いから立ち上げたインターネット事業「ビーズクリエイト」ですが、今後、農機具業界のIT化の先駆的存在として、 社員一人一人のアイディアを尊重しながら業界に新しい風を吹かせていきたいと考えています。
(※農業分野のIT化は遅れているため、将来的に高い成長が期待できる事業です!)
10月には新社屋が完成しました。新しい環境で私達と一緒に新たな事業にチャレンジしてみませんか?