ジニアス・ソノリティ株式会社

2002年に任天堂株式会社と株式会社ポケモンの出資を受ける同社に集まってきたのは、「才能」に溢れるゲームクリエイター達。一人ひとりの才能が「共鳴」することで、最高のゲームが世に送り出される。社名のジニアス・ソノリティとは、「共鳴する才能」という意味だ。

会社設立以降は、任天堂のセカンドパーティーとして、ゲームソフトの企画・開発を行なってきた同社。これまでの実績は、ニンテンドーDSやWiiといった任天堂のハード向けのゲームソフトが中心となっており、たとえば「ポケモントローゼ」、「ポケモンバトルレボリューション」、「DS文学全集」、「ドラゴンクエストソード仮面の女王と鏡の塔」、「ティンカー・ベル」などのタイトルがある。これらはすべて国内だけでなく北米や欧州各国のバージョンが開発されている。というのも、同社のタイトルは、国内版の後に海外展開するケースが多いので、海外のユーザーにも知られている。

また、2012年からはニンテンドー3DS向けに「電波人間のRPG」というダウンロードゲームを開発、eShopで配信しており、新たにパブリッシング事業にも取り組み始めている。最新作の「電波人間のRPG　FREE!」は、3DSでは珍しいFree To Playのタイトルであり、小学生を中心に現在国内250万ダウンロードと、スマッシュヒットタイトルとして、現在も多くのユーザーに遊ばれている。

これまで任天堂およびポケモンから発売するタイトルが中心となっているが、それだけではない。自社で育てたオリジナルタイトルに加え、スマートデバイス向けの開発運営も始まっている。2015年にリリースした「ポケとる　スマホ版」は、同社初のスマートデバイス向けの開発運営タイトルであり、コンシューマ開発会社として実績のある同社の開発力が発揮されている。

2020年にリリースした『Pokémon Café Mix』は、“くるくるつなげる”新感覚パズルゲームとして、「ポケモンカフェ」の店長さんになれる可愛いアートが好評で、全世界累計500万ダウンロードを達成している。

また、コンシューマ向け、スマートデバイス向けの両方への開発、運営ができるのも同社の強みであり、新たなステージに入り、優秀な人材の確保と体制の強化を積極的に打ち出している。

同社の開発スタイルは、全員が同じ「ゲーム開発者」の目線で一つの開発に臨んでおり、それぞれの職種の目線で「ゲームを面白くするため、ユーザーが満足するためには何が必要か？」の意見を徹底的に出しあうことを最も大事にしているという。このため、職種の違うスタッフ同士が自然に席の周りなどで打合せを始める姿が頻繁に見られる。全てのスタッフがゲーム性を理解し、ユーザーと向き合い、意見を出し合い開発運営を行うスタイルは、一部の作業のみを手がけるのに飽き足りない人にとっては、やりがいがあり、最高にエキサイティングな開発環境だろう。

同社の社風としては、非常にフラットな点が特徴である。
経営陣・スタッフを問わず、同じフロア内で業務を行なっており、遠慮したりすることなく、意見交換ができるようだ。

代表の山名氏は、次のようにメッセージを送る。
「面白いゲームがあるだけで、どうしようもなかった隙間時間がこんなに楽しくなります。ゲームは生活に必須ではないモノですが、ゲームを通じて多くの人々の時間を楽しく有意義にしたいと考えています。」

「ゲームで生活をよくする」ことができるような商品を提供し続けるため、同社の挑戦はこれからも続いていく。