株式会社ネイティブキャンプ

オンライン英会話『ネイティブキャンプ』は、2015年6月にサービスを開始した。2024年3月現在、約130万人のユーザーが、英語をマスターすべく『ネイティブキャンプ』を利用している。

数多のオンライン英会話がある中で、『ネイティブキャンプ』の特色は、オンライン英会話では唯一の「レッスン回数無制限」。利用者の都合の良いタイミングでログインして、自由にレッスンを受けることができる。

レッスン時間は最短で「5分」。日頃忙しくまとまった時間を取ることが難しいビジネスパーソンや主婦でも、隙間時間を活用して英会話のトレーニングができる。25分のレッスンでは集中力が持たないキッズでも、短時間なら毎日レッスンを受けられる。

「『ネイティブキャンプ』は、レッスン回数の制限をなくすことで、会員が自らの時間をより自由に使えるように、短い時間のレッスンにも対応しました。5分という短い時間でも話す、聞くを繰り返すことで英語は身に付いていきます。英語上達において非常に効果的な『反復学習』を気軽に行える環境を作り上げ、『ネイティブキャンプ』にしかできない、英語力を習得するために最適な学習スタイルを提供しています」（採用担当・峯岸俊彦氏）。

『ネイティブキャンプ』にログインすると、リアルタイムでスタンバイしている世界中の講師が表示され、ユーザーは好きな講師を選んでレッスンを開始する。全世界120ヵ国に12,000人以上の講師が登録しており、アメリカ人やイギリス人、オーストラリア人といったネイティブスピーカーもいれば、フィリピンやインドのように第2言語として英語を話す国の人もいる。

「『ネイティブキャンプ』は、フィリピンのセブ島で立ち上がったサービス。当初はフィリピン人講師がレッスンにあたっていました。フィリピン人は訛りのないきれいな発音で英語を話し、多くの人にとって英語が第2言語に当たることから、言語を習得する感覚やコツを熟知しており、英語習得をサポートできる優秀な講師が沢山います」（峯岸氏）。

『ネイティブキャンプ』は、スタンバイしている講師から選ぶシステムになっているため、一般的なオンライン英会話と違い、予約がなくてもレッスンが受けられる。講師がレッスン終了後に毎回の学習内容をメモしてそれを共有することで、ユーザーの学習進捗状況が分かるように設計されている。

「予約要らずだから、急に空いた時間でもレッスンを受けることができます。お気に入りの講師からレッスンを受けたい場合は、有料で予約も可能。サービス内で使えるコインを購入いただき、それを使って予約をします。有料予約の収入は講師にも還元されるシステムになっています」（峯岸氏）。

『ネイティブキャンプ』のオンライン英会話は、ユーザーが使いやすいようにシステム面での様々な工夫がなされている。自社開発でテクノロジーに精通しているのも『ネイティブキャンプ』の強みといえる。それもそのはず、『ネイティブキャンプ』はシステム開発会社がオフショア開発で英語の必要性を痛感したのがサービスの起点となっている。

「『ネイティブキャンプ』のサービス立ち上げ以前、当社はシステム開発会社としてベトナムの人材を活かしたオフショア開発を進めていました。その際、ディレクション担当の日本人スタッフが英語能力不足で、現地スタッフに対して上手く指示や技術を伝えられないという課題に直面しました。日本人が将来的に世界でより活躍するためには、伝えたいことが伝えられるレベルの外国語能力が必須であると感じ、オンライン英会話のサービスを開発しました」（開発担当・土屋要一氏）。

『ネイティブキャンプ』のシステムでは「WebRTC」という技術が使われている。今でこそ活用するエンジニアが増え、業界標準へとなりつつある技術だが、同社が『ネイティブキャンプ』のシステムを開発した当時は、まだ一部のエンジニアのみが知る最先端の技術だった。関連情報もほとんどが英語で、ドキュメントを紐解きながら開発を進めたという。

「『ネイティブキャンプ』を開発していた当時、オンライン英会話は『Skype』の技術を使うのがメインストリームでした。当社は最新技術であったWebRTCをいち早く取り入れました。WebRTCを活用したおかげで、ブラウザを使って『ネイティブキャンプ』のシステムを利用できるようになり、レッスン回数無制限や予約なしでレッスンが受けられる、『ネイティブキャンプ』のサービスが構築できました」（土屋氏）。

オンライン英会話で一定のポジションを確保した同社だが、オンライン英会話の運営に止まらない未来図を描いている。「世界の70億人と話そう。」をミッションに掲げ、人と人が互いの言語を教え合う「言語交換のプラットフォーム」の構築を目指しているのだ。

「『ネイティブキャンプ』のサービスを通じて、今まで出会うはずのなかった人と人を繋ぐことで、国を超えて新しいコミュニケーションを生み出し、世界を繋げていきたいと願っています。そのためには、もっと多くのエンジニアを必要としています。世界の人々を繋ぐプラットフォームの構築を、一緒に実現しましょう！」（土屋氏）。

2019年には『ネイティブキャンプ』のサービスを、韓国・台湾・タイで展開。世界の人々を繋ぐ構想は一歩ずつ歩みを始めている。

「英語を学びたい人がいる世界の国に『ネイティブキャンプ』のサービスを広めるのと並行して、日本語を学びたい人がいる国へ日本語のレッスンを受けられるサービスの開発も検討しています。こうして世界中の人々を一人ひとり繋げて、全世界の人々が言語を習得する時に選ばれるサービスに育てていきたいと考えています」（峯岸氏）。

「世界の70億人と話そう。」をミッションに掲げ、オンライン英会話サービスの運営だけでなく、言語で世界を繋ぐプラットフォーム構想を実現しようとしているネイティブキャンプ。フィリピンの開発拠点のほか、セルビアに講師の管理を手掛ける拠点を設ける等、オフィス展開もワールドワイドだ。

「セルビアもフィリピンと同じく、英語を第2言語として習得する国であり、東欧もネイティブスピーカーではないが英語が堪能。英会話講師をできる人材が豊富にいる東欧で講師を確保するべく、2018年にセルビア支社を設立。全世界の講師の管理・運営をセルビア支社中心に行っています」（峯岸氏）。

システムの開発部隊は今もフィリピン・セブ島にあり、フロント周りを担当するメンバーは東京オフィスにいる。世界中のオフィスを繋いだネットワークで、『ネイティブキャンプ』は日々ブラッシュアップされている。

そして、2021年6月、宮崎市に新たなオフィスを設立。日本人エンジニアが集まる開発拠点として機能させる計画だ。

「宮﨑オフィスでは、『ネイティブキャンプ』のシステム開発の上流工程を担当してもらう予定です。セブ島の開発部隊と連携してシステム開発を進めてもらいます。英語でのコミュニケーションが基本となりますが、セブ側には通訳してくれる人材もいるので、英語力は求めません。英語を学びながら働きたいエンジニアも大歓迎です。技術を大切にする会社だから、テクノロジー面でも学びは多く、エンジニアが働き甲斐を感じる仕事でもあります」（峯岸氏）。

言語プラットフォーム構想の実現に向けて、宮﨑オフィスでの採用を積極的に行い、日本の開発部隊を作り上げていく予定だという。

「既に宮﨑でエンジニアをしていた人材と神奈川から移住したエンジニアが、宮﨑オフィスで働いています。温暖で食べ物がおいしい日本の南国宮崎で、落ち着いた生活を過ごしながら世界を目指す開発に参加できる環境があります。ゴルフやサーフィンをするにも最適な地なので、セカンドライフを宮崎で築く、そんなエンジニアライフを選択してみませんか？」（峯岸氏）。

世界を見据えたサービスの開発という仕事のやりがい、南国宮崎での充実したプライベートライフ。その両方を手に入れられる職場が、ネイティブキャンプなのだ。