ヒュービットジェノミクス 株式会社
人々の健やかな生活と最適な医療を創造
一人ひとりの健康を、一つひとつの遺伝子で
ヒュービットジェノミクス株式会社の設立は2000年。ちょうど国際的なヒトゲノム・プロジェクトの研究が大詰めをむかえた時期だ。
この時、ゲノムに関する様々なバイオベンチャーが設立された。同社はそんな潮流の中で「日本で本格的に遺伝子解析をするための会社」というビジョンを掲げて創られたのである。
同社の事業を一言でいってしまえば、遺伝子研究によって病気の原因となる遺伝子を特定し、創薬研究や診断薬開発の支援をするというものだ。
個人間における遺伝子上の一遺伝暗号(塩基)の違いであるSNP情報および臨床情報をもとに、病気の原因を見つけ出し、それを製薬会社に対して創薬戦略として提案することを目的としている。製薬会社はそれをもとにライセンス、共同研究など様々な方法で薬を創りだしていくのである。
同社はこの業界では珍しく自治体や地域の医療機関などと共同してヒトを対象にした遺伝子研究を行っている。数あるベンチャー企業の中でもそうした点でとてもユニークな企業だと言えよう。
ゲノム疫学研究における三つの特徴
取締役 不破 淳二 氏先述したように、同社のユニークな点はヒトを遺伝子研究の対象にしているという点だ。
同社は遺伝子研究において以下の三つの点に特徴をもっている。
・製薬会社からの単純な受託をメインとしない研究機関であること
・大学、自治体、地域住民との協同関係と信頼関係に基づき研究を行っていること
・ヒトゲノム倫理指針に則ってヒトを対象とした研究を行っていること
取締役の不破氏は次のように語る。
「もともと日本には『住民と大学と自治体』が協同関係の中で疫学研究を行ってきた地域がありました。大学では九州大学や山形大学、自治体では福岡県久山町や山形県舟形町などがそのよい例です。三者が一体になって長期間にわたり協力関係を築いてきたのです。当社はこうしたネットワークの中に入って、住民と大学と自治体の信頼関係の中で共同研究をさせていただいております。」
ゲノム疫学研究には、優れた疫学的基盤が必要となる。特にSNP解析は比較解析ゆえに、対象集団がしっかりと特定されていることが条件となる。それゆえ、長い間地域をあげて研究に貢献してきた人たちとともに、ヒトゲノム倫理指針に則って研究を行っていくことは最大の武器となる。
「当社にはゲノム疫学研究においてインフォームドコンセント取得、個人情報保護など不可欠なノウハウを蓄積した上で、SNP解析および臨床情報とを組み合わせた遺伝統計解析を手がけています。このように完全に地域に根付いて研究を行っている企業は当社のみだと思います」
収益基盤の多角化と安定化を求めて
確固とした基盤をもとに展開している同社でも、まったく悩みがないわけではない。
ゲノム疫学研究が薬となって実際に利益がでるまでには相当の年月が必要になる。研究、開発、試験などを繰り返すことで、平均して5年から10年がかかるといわれている。そういう意味では、すぐに利益に結びつく事業ではないのだ。
このため、同社では事業安定のために収益基盤の多様化を目指している。ゲノム疫学研究において培ってきた研究基盤をもとに、新たな事業展開も模索している。その一例が食品の評価試験である。
例えば同社は国立循環器センターやNTTデータとともに有田町を舞台に納豆の評価実験を行っている。こうした新規事業によって収益基盤を、多様化し、かつ安定させながらゲノム疫学研究を行っているのである。
不破氏は次のように語る。
「当社は扶桑薬品工業などの大手製薬会社と提携し、様々な研究を進めています。今後は、会社の基盤をしっかりとしたものにしながら、さらに製薬会社や食品会社との提携を推し進めていきたいと思っています」
企業としての柔軟性
製薬会社と提携したり、食品会社と提携したりすることで事業の多角化を図る。これは言い方を変えれば同社の柔軟性ともいえるだろう。
これは技術に関してもいえることだ。
同社は一つの技術に特化してそれだけで研究をするのではなく、あらゆる技術を外部からとりこむことでより大きな結果を出していこうとする。「技術はあくまでもツール。その後にある結果をどう生み出すかが一番大切」だという。いわば特定の技術に依存しない柔軟さが企業としての特徴なのだ。
ゆえに、同社で働くには社員にも同じような柔軟性が求められる。地域とのネットワークなど他社ではできないことを真っ先に行っていることからも、柔軟性に加えて臨機応変なコミュニケーション力も必要だ。
「当社では研究者は研究室にこもって研究をするだけではないのです。住民、大学、自治体と接することもありますし、前例のない研究の中で独自のアイディアをアピールする力も必要になってきます。これは大きくいえばコミュニケーション力ということになります。それこそが当社において求められることなのです」
同社のバイオベンチャーとしての可能性は未知数だ。しかし、その中で同社が他社にはない独自性をもち、真摯な研究をしていることは間違いない。
そうした環境の中で、色々な場でのコミュニケーションを通し、糧を得ながら、常に新しい研究開発に勤しんでいくことは、刺激的な時間であるはずだ。
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| 会社名 | ヒュービットジェノミクス 株式会社 | ||||||
| 業界 | サービス系 > 医療・福祉・介護関連 | ||||||
| 企業の特徴 | |||||||
| 福利厚生 | |||||||
| 資本金 | 17億5,762万5千円 | ||||||
| 業績 |
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| 設立年月 | 2000年 4 月 | ||||||
| 代表者 | 代表取締役社長 一圓 剛 | ||||||
| 事業内容 |
ヒュービットジェノミクスでは、当社では2000年の設立以来、大学、医療機関及び地域社会と協同して構築したコホート(世代別構造が明らかで、か つ追跡可能な被験者の集団)をもとに、「ヒトゲノム・遺伝子解析研究に関する倫理指針」(平成13年4月1日施行、文部科学省・厚生労働省・経済産業省)等に対応し、倫理、個人情報の保護に十分に配慮したSNP(Single Nucleotide Polymorphism(一塩基多型)=個人間における1遺伝暗号の相違)解析研究基盤の整備を進めてまいりました。
これらの「コホート研究」と「SNP解析」を基盤として、製薬会社、診断 薬会社、食品会社等と共同で、「効能、効果についての科学的な根拠(エビデンス)がしっかりと蓄積された医薬品、診断薬製品、特定保健用食品などの開発につながる研究成果(知的財産)を創出する事業」を手掛けております。 |
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| 株式公開 | 非上場 | ||||||
| 主要株主 | CSKベンチャーキャピタル、セレーラコーポレーション、NTTデータ、役員 | ||||||
| 主要取引先 | 扶桑薬品工業、エーザイ、中外製薬 | ||||||
| 従業員数 | 38人 | ||||||
| 平均年齢 | 35.5歳 | ||||||
| 本社所在地 | 東京都 千代田区隼町2番19号ジョワレ半蔵門B1F | ||||||
| 交通案内 | 東京メトロ半蔵門線半蔵門駅1番出口から国立劇場方面に徒歩1分 |





